すぐにわかる!犬に爪切りを行う必要性と嫌がる時の対策法

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犬の爪切りをしたことがありますか?犬の爪切りは忘れてはいけない大事な手入れです。

実際に犬の爪を切ったことがある人は、「どこまで切っていいかわからない」「血が出てしまい、かわいそうな思いをさせた」「怖くてできない」と不安になった経験がある人も多いのではないでしょうか?爪切りが嫌いなワンちゃんは案外多いです。

爪切りを見ただけで逃げていく犬もいます。「嫌がるからよけいに難しい」「大暴れするから、爪が切れない」というのも飼い主さんの素直な気持ちです。

家で犬の爪切りをするのは難しいのでしょうか?そんなことはありません。犬が怖がらない、痛くない爪切りをしてあげればいいのです。そしていつも爪を適度な長さに保てばいいのです。

ここでは犬の正しい爪切り法と、うっかり深爪をしてしまった時の止血法について詳しく紹介していきます。最近はプロが使うような本格的な爪切りも、手軽に買えるようになりました。

コツさえ覚えれば、自分で家で簡単に犬の爪切りができます。「爪切りなんてしなくても、犬は素足で歩いているんだから、必要ないんじゃない」と思うかもしれません。ところが、爪を切らないでいると、思わぬケガなどの原因になることがあります。

そのまま伸ばすと自分の爪で自分の皮膚を傷つけてしまうことにもなります。犬に痛い思いをさせるばかりか歩行にも影響が出てしまうほど、爪は健康と密接に関わっています。

ぜひ正しい爪切りを覚えて、かわいい愛犬の爪のお手入れをしてください。

目次

1.犬の爪切りの必要性とは

2.正しい犬の爪切り法と頻度
2.1.爪切りの手順
2.2.犬の『爪には血管が通っている』ことを理解しよう

3.犬用爪切り『ギロチンかニッパー』を使う
3.1.深爪はしないで『地面についている部分』を切る
3.2.爪切り後は『ヤスリで尖った部分を削る』
3.3.フローリングを歩いてて『音がしたら』切り時

4.犬の爪を切っていたら血が出てしまった!
4.1.清潔な『ティッシュやタオルで止血』
4.2.血が止まらない場合は『止血剤』を
4.3.『小麦粉や片栗粉は止血剤の代用』になる

5.犬が嫌がって暴れて爪切りできないときの対策
5.1.爪切りを怖がっている場合
5.2.爪切りを嫌がらせない対策

6.どうしても出来ない時間が無い場合は『トリマー』へ

7.まとめ

1.犬の爪切りの必要性とは

犬の爪切りがなぜ必要かというと、爪が伸びて危ないからです。家の外で飼っていて、よく散歩をする犬は、爪が地面とこすれて自然に摩耗しているので、爪を切る必要はありません。

家の中で飼っていて、あまり散歩に行かない犬は、爪がすり減ることがないので、自然に爪がどんどん伸びてしまうのです。散歩が好きな犬でも、散歩コースがアスファルトの道なのか、土の上ばかりなのかによって爪の伸び方は違います。

犬の爪は、先に向かうほど、ゆるいカーブを描いて丸くなっています。爪が伸びていくと、爪にごみや物がひっかかるようになってしまいます。長い爪で耳や顔を掻くと、爪で自分の皮膚を傷つけてしまい、毛が抜けたり、血が出てしまったりします。

それでもそのまま爪を切らずにしていたら、どうなるのでしょう。さらに爪が伸びると、爪が丸くなって自分の皮膚にのめりこんでしまいます。そこから炎症を起こし、膿んでしまうことがあります。

反対に何かに爪がひっかかって折れてしまう、指先から抜けてしまうこともあります。犬は痛いでしょうし、びっこをひき、歩き方も変わってしまいます。こんな可哀そうなことにならないよう、爪を切って、適切な長さに保つことが大切です。子犬のころから、爪切りに慣れさせることが望まれます。

人間もそうですが、爪は健康をチェックする大切な場所と言えます。普段から愛犬の爪と足をよく見ておきましょう。爪の根元が腫れている、一本だけ形が違う、色が違う、毛が抜けているなど、変化がある場合があります。

顔や皮膚の状態は毎日よく見ていても、爪は見落としがちなポイントです。爪や足の異常の中には、悪い病気と関係するものがあります。先天的なことを除いて、一本だけ形が違う場合は、関節炎や脱臼、筋ジストロフィーなども考えられます。爪の根元が腫れているのは扁平上皮ガンである場合もあります。怖いですね。
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2.正しい犬の爪切り法と頻度

では、爪がどのくらいの長さになったら、切るタイミングなのでしょう。一般的には、地面に爪の先が着くぐらいになったら、切るタイミングと言われています。月に1度ぐらいの頻度で切っていきます。

2.1.爪切りの手順

基本的な爪切りの手順は
1爪切りを持たない方の手で、爪を切る足の肉球をしっかりと押さえる。
2血管の手前まで角度を変えながら爪を切る。
3ヤスリで爪を整える。
となります。

手順は人間と同じで、これで爪切りは終わりです。難しいことはありません。足を押さえる時、肉球を開いてしっかりと足を持つと、指が開いて切りやすくなります。ケガをさせないように、しっかりと犬が動かないようにすることが大切です。動かないようにと、関節を変な押さえ方で痛めないようにしてください。

切った爪の断面が斜めになっていないかなどをチェックしながら、爪切りの角度を変えて、爪の形を整えます。リラックスさせて、爪切りは怖くないことを教えていきましょう。

前足からやると、怖い犬もいるので、後ろ足から始めるといいです。時間をかけずに、サッと切ってしまうのが有効ですが、慣れないうちは時間をかけても丁寧にやさしくやっていきましょう。晴れた日中など、明るい場所でやるのも大切です。

1カ月に1度となると、飼い主さんも「今日は切るぞ」と構えてしまいます。ブラッシング同様、こまめにちょこちょこ爪を切ってあげることができればもっとよいです。できなければ、ヤスリでこまめに削り、爪に触ることに慣れさせていきましょう。

犬は月に1度の爪切りでいいので、人間の爪の伸びよりも遅いことがわかります。ひんぱんにドッグサロンに通っている犬はいいですが、「サロンでカットする時でいいや」と思っていては、爪は伸び過ぎの状態にあると思ってください。

室内犬で、運動量が少ない犬は2週間に1度ぐらい切る必要があります。ブラッシングや抱っこした時に、爪の長さをチェックする習慣をつけてください。

犬の爪は通常4本が前から見えます。そして5本目の指、親指にあたる爪が、足の内側の上部にあります。小さな爪で、これを狼爪(ろうそう)といいます。地面につかない場所にあります。前足にある場合が多いですが、後足にあるワンちゃんもいます。ここを切り忘れないようにしてください。

外で飼っていて、散歩もよくさせる犬は爪切りの必要が少ないので、忘れがちです。狼爪は地面につかない爪なので、ほかの爪よりも伸びるのが早いです。伸びると内側に丸まっていくので、爪が皮膚に食い込んでしまいます。足に触って足の健康を見ながら、狼爪の伸び具合もチェックしてください。

「深爪になったらどうしよう」と不安になりながら、オドオドして爪を切っている飼い主さんがいます。すると犬にも不安な心理が感じ取られてしまい、よけいに怖がってしまいます。犬が嫌がる場合は、途中で止めてその日は終わりにしても大丈夫です。

毎日、1本ずつ、4日間かけて爪切りを完成させてもいいことです。強引に押さえつけて切ると、次の機会に覚えていて嫌がります。

2.2.犬の『爪には血管が通っている』ことを理解しよう

犬の爪の構造を理解しておくことも大切です。犬の爪の形は筒状で、中央に血管、神経が通っています。爪が伸びてくると、血管も一緒に伸びていきます。この爪の中央の血管と神経の部分は「クイック(quick)」とも呼ばれています。

人間の爪は薄いので、切り過ぎても深爪で血が出ることはありませんが、犬の深爪はそのまま、血管と神経を切ってしまうことになります。もちろん出血しますし、神経を切るので、とても痛がります。

愛犬の爪の色は何色ですか?これは犬種や個体によって異なりますが、白い爪と黒い爪があります。毛が白い犬は白い爪が多いです。明るいところでよく見ると、中の血管がピンク色、細い赤い線のように透けて見えます。そこの手前までは切っても大丈夫ということです。

慣れない場合や血管がよく見えない時は、少しずつ切っていきましょう。切り口をよく見ると、中央がピンクになり血管が透けて見えてきます。

黒い爪は外からは全く血管が見えません。どこまで切っていいかがわからないので、怖いです。中には太陽の下で黒い爪を透かしてよく見ると、少し透けてわかるという犬もいます。黒い爪の場合は、一気に切るのを止め、少しずつ角を取るようにカットしていくのがおすすめです。

爪の真ん中に注目してください。ちょっと外側の爪と異質な部分、少ししっとりしている部分が出てきたら、その時点が血管ぎりぎりと判断してください。真ん中は、少し色が薄いのでわかる犬もいます。どちらの色の犬も、晴れている日に日向で爪切りをすると、よく見えていいです。

爪が伸びると、同じように血管も伸びます。長い爪=長い血管になることを覚えておいてください。伸びすぎた爪を切る場合、どうしてもこの血管を切らなくてはいけなくなります。元の爪の長さに戻すために、犬はとても痛い思いをしなくてはいけなくなります。

3.犬用爪切り『ギロチンかニッパー』を使う

爪切り選びも重要です。犬の爪の形は筒状ですので、専用の犬用爪切りを使ってください。主にギロチン式、ニッパーの2種類があります。爪切りはペットショップ、量販店などのペットコーナーで販売されています。

最近は、爪切りの種類も多く輸入品、国産など多数でています。犬の爪切りに人間用は使えません。爪がはさまりませんし、爪が割れる原因になります。

ギロチン式とは恐ろしい名前ですが、その名の通り金属の穴の中に爪を固定しておくと、上の刃が出てきて切れます。ギロチン式は、サロンやトリミングなどでよく使われています。初心者にはギロチン式が使いやすいと言われていますが、微調整しながら切るのには不向きです。

ニッパーは刃の形が爪を囲むような形になっていて、使い方はハサミと同じです。爪を挟んでカットしていきます。ニッパーは、ハサミや人間の爪切りと同じ要領で使えて便利です。爪を丸くするなど微調整がよくできます。深爪に気を付けてください。

どちらも大型犬から小型犬まで、さまざまなサイズが売っています。価格は500円代~2000円まであります。爪切り選びはどちらでもいいです。飼い主さんの使いやすい方を選んでください。

愛犬の爪の大きさを確認して、店で実際にグリップを握ってみるなどして、自分に合ったものを選ぶことが大切です。ヤスリもついた電動爪切りなども販売されています。

爪切りは切れ味が大切で、切れにくくなったものを使っていては、深爪の原因にもつながり危ないです。

3.1.深爪はしないで『地面についている部分』を切る

犬の爪の中には血管と神経が通っていることがわかりました。痛そうなので深爪は避けたいです。深爪しない簡単な目安は、地面についている部分を切ることです。

犬の爪は丸くアーチ状になっていますから、横から爪を見た時に、地面についている部分と考えてください。そして少しずつ切っていく方が深爪を防げます。

もう一つの方法は、犬の足を持ち、足の裏を見ながら、肉球の中央を軽く押してみてください。その時、肉球から出ている爪の部分が切ってもいい部分で、少し外側、余裕を持って切ってください。

3.2.爪切り後は『ヤスリで尖った部分を削る』

犬種にもよりますが、犬の爪は案外固いです。爪切り後は切った断面がギザギザになっています。これをヤスリで削って滑らかにします。爪切りの切断面が丸くなるようにしていきます。ヤスリは犬用が販売されていますが、人間の爪用の物でも代用できます。

切りっぱなしのギザギザにしておくと、犬が自分の体を掻いた時に皮膚を傷つけることがあります。小型犬は抱っこした時に、爪を切った後のギザギザ部分が思った以上に痛くて、びっくりすることがあります。爪に絨毯の毛やごみなども絡まりやすくなります。

ヤスリでこする感触が嫌いな犬もいます。ヤスリも普段から見せておいて、爪に触れさせるなどして慣れさせておきます。爪切りの刃の状態が悪いと、切り口がボコボコで、ヤスリをかける時間が多くかかります。錆びた刃や切れなくなった刃で無理やり切るのは止めます。

3.3.フローリングを歩いてて『音がしたら』切り時

室内で飼っている犬の爪の切り時は、犬が歩いている時の足音で簡単に判断できます。フローリングを歩いている時に、「カチカチカチ」「チチチチ」などと爪が当たっている音がしたら切り時です。うるさくなるほど、伸びているということです。

爪が長くなっていると、つるつるしたフローリングで、犬が転ぶことが増え危険です。爪はスパイクと同じ役目なので、絨毯でつまずいて、爪を折ってしまうかもしれません。

犬種にもよりますが、短毛の犬は爪が正常な長さでも歩く時、音がする犬がいます。それでも、音が強くなった、いつもと違うと思った時は、爪の長さをチェックしてください。畳の上でも、爪が伸びている時は、歩く音が変わることがわかります。

犬は立っている時、4本の足の肉球で体を支えています。爪で体重を支えることは危険だということを覚えてください。長い爪で廊下や家具をひっかくと、跡がついてしまい、飼い主さんを困らせることにもなります。

ロングコートの犬は、毛で爪や肉球が覆われていて、爪の長さがよくわからない場合があります。こまめに爪や肉球にかかる毛をカットしてあげてください。その方が衛生的です。

足の裏の毛が長くなって肉球を覆うようになると、フローリングなどで滑って転びやすくなります。汚れやすくもなります。爪を切る時に、足の裏の毛の長さも見ておきます。毛をカットする時には、肉球を傷つけないようにしてください。
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4.犬の爪を切っていたら血が出てしまった!

用心しながら爪を切っていても、血管を傷つけて血が出てしまうことがあります。また、急に犬が動いてしまい、うっかり深爪してしまうこともあります。

犬は鳴いて痛がるかもしれません。飼い主さんは落ち着いて対処していきます。血が出ても爪が伸びれば血管も元通りになりますので、安心してください。

飼い主さんが騒いで対応していると、犬も興奮してさらに走り回ったりします。血液がいろんなところに付着し、傷口にバイ菌がはいってしまうかもしれません。犬を不安にさせないためにも、落ち着いて止血します。

4.1.清潔な『ティッシュやタオルで止血』

人間の傷と同様に、深爪をして出血してしまったら傷口を清潔なティッシュやタオルなどで押さえます。圧迫による止血をします。10分くらいそのまま押さえていることをおすすめします。

血が完全に止まったら、ついている血液を拭き、ひどい場合は洗ってあげてください。血液をついたままにしているのは感染症などの危険がありよくないです。

4.2.血が止まらない場合は『止血剤』を

爪の切り口に直接塗る専用の止血剤が販売されています。ポピュラーなのが「クイックストップ」という商品です。

即効性があり、止血と殺菌効果もあります。粉状になっているので、これを傷口に塗り、軽くティッシュなどで押さえていると出血が止まります。傷口の組織を薬品で焼いて止血するタイプなので、かなり痛がります。

止血が出来て、落ち着いたら、水で洗って、ついている血液を流してください。血液がついたままになっていると、感染を起こす危険性があります。

クイックストップはペットショップや通信などで販売されています。価格は約2000円です。薬品ですので使用期限などを守ってください。

このほかの止血法で、傷口を線香や火を消した直後のマッチなどで焼く方法を聞いたことがあるかもしれません。線香で傷口を焼くことは大変な痛みがありますので止めます。クイックストップはこれと同じ原理で作られている止血剤です。

灰を塗る止血方法もききますが、止めてください。灰に止血効果はなく、感染を起こす可能性があります。犬が舐めてしまう場合もあります。

4.3.『小麦粉や片栗粉は止血剤の代用』になる

止血剤が家にない時は、小麦粉や片栗粉が代用できます。小麦粉や片栗粉、コーンスターチは血液を吸って血を止めます。そのままで使ったり、水に溶いて塗ったりして使います。

食品なので、犬が舐めても害はありません。慣れないうちは爪切りをする時に、小麦粉などを近くに用意しておくとあわてません。

いずれも傷口に塗って、衛生的なガーゼやティッシュなどで軽くおさえます。必要ならばテープなどで止めておきます。止血剤の代用ですが、こちらは価格がリーズナブルで、犬の痛みも少ないです。

乾くと粉がバラバラと落ちますので、血が完全に止まったら傷口を拭きます。清潔な小麦粉、片栗粉を使ってください。

大量に出血してしまった、出血が続く、というようなら獣医師に相談することをおすすめします。

5.犬が嫌がって暴れて爪切りできないときの対策

爪切りが大嫌いで、暴れる、噛む、走って逃げるなど、お手上げのワンちゃんもいると思います。大人しくさせる方法のひとつに、高い台などに乗せることが有効です。

犬が飛び降りられるソファほどの高さではダメです。学習机、洗面台ぐらいの高さです。動物病院に行った時、犬は診察台に乗せると、じっとしていませんか?多くの犬は、高いところに乗せると大人しくなります。興奮している場合は、暴れて落ちないように気を付けてください。

2人がかりで切る方法もあります。1人が愛犬をしっかり抱いて、犬に語り掛けながら落ち着かせます。もう1人は犬の後ろに回り、後ろ足からやさしく爪を切ります。ポイントは犬に爪を見せないことです。できたら、思い切り褒めてください。嫌がって噛む犬には、特に頭をしっかりと抱いてください。

小さな犬はお腹の下に腕を通して、しっかりと抱っこしてください。ソファで抱っこしたまま、椅子に座ったままでは、嫌がって動いた場合、逃げられてしまいます。飼い主さんは立って抱き、動けないようにするのも有効です。

爪を切らせたら褒めておやつをあげて、慣れさせていく方法もあります。じっと我慢して爪を切らせたら、思い切り褒めておやつをあげてください。根気が必要で、1回にちょっとだけ切るということ繰り返します。気長にしつけていきます。

5.1.爪切りを怖がっている場合

爪切りが嫌い、怖い犬は多いようです。犬が爪切りを嫌がるのは、爪切りに嫌な思い出があるからです。爪切りで怖い思いをした、痛い思いをしたなどトラウマになっている犬は、爪切りを見せただけで逃げてしまうかもしれません。

このほかに、爪を切る時の「バチン」という音と衝撃が怖いという場合もあります。無理やり押さえつけられた、苦しい恰好で切られた、前足を持たれるのが嫌、などさまざまです。

暴れるからと無理やり押さえつけては、さらに爪切りが怖い、となってしまいます。爪切りを見せただけで逃げられては、爪を切るまでは遠い道のりです。爪切りに対する恐怖心を取り除いてあげなくてはいけません。

5.2.爪切りを嫌がらせない対策

爪切りが嫌いな犬には、時間をかけた爪切りの準備が必要です。犬にとって足は本来、あまり触られたくない場所です。小犬のころから、足に触っても平気にしておきます。スキンシップをたくさんとって、「飼い主さんといると楽しい」、「触られても大丈夫」というようにしておきます。

嫌がる犬には、足に触らせたら、おやつをあげるなどして、褒めて慣れさせるのが有効です。爪切りに慣れさせるために、普段から爪切りを近くに置いて、匂いを嗅がせたりしておきます。

抱っこをする時、爪切りを持って抱っこしてみるのもよい練習となります。大好きな抱っこと爪切りをセットにして不安を取り除きます。爪切りを見せても嫌がらなかったらおやつをあげ、怖くないことを教えていきます。

爪切りを爪に当てるだけから始めて、爪を切らせてくれるようになったら、ちょっとだけ、切ります。1回で思ったほど切れなくても、それでOKとします。飼い主さんは無理せず、「いい子だね」「できたね」と声をかけてください。爪切りって怖くないということを教えることに重点を置きます。

前足を上げることが怖い犬もいます。前足だけ爪切りを嫌がる犬は、普段の遊びの中で、前足を持ったり、飼い主さんが手で、優しく前足を包み込んだりして、前足に触れることに慣れさせてください。
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6.どうしても出来ない時間が無い場合は『トリマー』へ

どうしても爪切りができない場合はやはり専門家、トリマーさんに切ってもらいましょう。定期的にシャンプーやカットなどでペットサロンに通っている場合は、爪切りがセットになっているところが多いです。

室内犬は、カットの時だけの爪切りでは、爪が伸び過ぎになっていることを覚えておいてください。爪切りだけでも利用するのがおすすめです。短毛でカットが必要ない犬は、爪切りだけでやってもらえます。費用は爪切りだけだと500円~1000円ほどです。

トリマーさんに爪切りをお願いする場合、愛犬の様子などを聞いておくことが参考になります。プロの前では案外、大人しくしていたるもしれません。プロに切ってもらったら、すぐに、どの位まで切ればいいのかを知るために、爪切り後の犬の足の写真を撮ります。次の爪切りのタイミングに役立ちます。

獣医師でも切ってくれるところが多いです。この場合も相談してみるといいです。

7.まとめ

犬の爪切りは健康のためにとても大切なことがわかっていただけたでしょうか?犬の爪は人間の爪と、形も構造も違っています。爪の中央に血管と神経が流れていることを覚えておいて、こまめに切ってあげて、深爪にならないようにしていきましょう。

飼い主さんにとって、血管や神経を傷つけないようにと思うと、爪切りはちょっと怖いお手入れです。もし爪切りで痛い思いをしたら、私たちも爪切りが嫌いになるでしょう。そう思うと、犬が爪切りを怖がる気持ちはよくわかります。

しかし、「怖がっているからやれない」では、かわいい愛犬の健康が守れません。犬の気持ちがわかるからこそ、正しい爪切りができることが望まれます。そして自分では無理だと思ったら、トリマーさんなど、プロにやってもらうようにしましょう。

爪切りを「する」、「させる」という関係は、日ごろからの愛犬との関係が大切です。遊びながら爪切りを見せ、足に触らせるようにして嫌がらないようにしておきます。

スキンシップをたっぷりしながら、絆を深めてください。爪切りに慣れさせれば、老犬になって寝たきりになっても、すぐに手入れをしてあげられます。犬も飼い主さんに切ってもらった方が、きっとうれしいでしょう。

正しい爪切り法と止血法を覚えて、「愛犬の爪のお手入れはお任せ」と言えるようにしていきましょう。そして、日ごろから犬の足や爪の健康をチェックする習慣をつけましょう。
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