犬の腸閉塞の症状や原因と治療、手術費用、下痢、嘔吐などの初期症状

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犬がかかりやすい病気の一つと言われる腸閉塞。

人間の病気としてもよく知られている腸閉塞ですが、実は犬にも起こる病気です。

原因の多くは人間と同じく腸に異物がつまることですが、癌の腫瘍が腸をふさいだり、意外なところでは寄生虫や感染したウィルスが腸につまることで発症する場合もあります。

愛犬が腸閉塞にかかると、腸の働きが悪くなるために突然お腹が膨れたり、強い吐き気や腹痛に苦しめられ、最悪死につながってしまいます。

治療としては手術が一般的ですが、発見が遅れると愛犬の体に後遺症が残る可能性もある恐ろしい病気です。
この記事では、犬が腸閉塞にかかってしまう原因と、症状、この病気を防ぐ予防対策についてまとめました。

かわいい愛犬が恐ろしい腸閉塞にかかるのは、飼い主にとって絶対に避けたい事だと思います。
愛犬を守るためにも、ぜひ参考にして下さい!

目次

1.犬の腸閉塞は異物と癌が原因
1.1.原因が異物誤飲の場合
1.2.原因が癌の場合
1.3.異物・腫瘍以外に考えられる原因

2.犬が腸閉塞になるとどんな症状が現れるの?
2.1.元気がなくなる
2.2.食欲がなくなる
2.3.水をよく飲む
2.4.吐く
2.5.腹痛を起こす

3.腸閉塞になったら手術で治療
3.1.手術はどのように行うの?
3.2.腸閉塞の手術にかかる費用はどれくらい?
3.3.手術以外にも腸閉塞の治療はあるの?
3.4.飼い主の自己判断による治療は危ない!

4.腸閉塞を防ぐには?
4.1.愛犬の異物誤飲を防ぐ
4.2.癌にかかってしまった愛犬の腸閉塞予防とは
4.3.寄生虫駆除、ウィルスワクチンを徹底する

5.まとめ

1.犬の腸閉塞は異物と癌が原因

腸閉塞とは、小腸内にものがつまって消化の妨げになってしまう病気で、別名「イレウス」とも呼ばれています。

小腸内にものがつまらず、小腸・大腸の動きが止まってしまう事を「無重力イレウス」と言いますが、この記事では一般的に見られる腸閉塞についてまとめています。

小腸にものがつまると、働きが悪くなり、食べ物を消化する事ができなくなります。
働きが悪くなった腸内は、その後食べたものなどが上手く流れなくなってせき止められた状態になり、そこからガスなどがたまってお腹が膨らんだ状態になります。

このような状態になると、愛犬の体に様々な症状がでてひどく苦しみます。
食べ物の消化が止まって排泄できなくなるため、つまった部分から腸が壊死し、壊死が進行すると最悪死に至る事もあります。

では、このような腸閉塞はどのようなものが原因でおこるのでしょうか?
犬の腸閉塞は、異物を誤って飲んでしまった(異物誤飲)場合と、癌の腫瘍によって引き起こされる場合と、大きく二つの原因に分けられますが、実は意外な病気の合併症の事例も確認されています。

腸閉塞はどのようにして起きてしまうのか、それぞれの原因を詳しくご紹介します。

1.1.原因が異物誤飲の場合

腸閉塞の大きな原因は、愛犬が異物を飲み込んでしまった事で発症します。
これらは愛犬が消化できないものを飲み込み、それが小腸内につまった場合に起きるのです。

その原因となるものは様々で、ビニールやおもちゃ、ボール、石、布、タバコなど、数え上げるときりがありません。
意外なところでは、犬が飼い主の靴下で遊んでいる時に、それを取り上げられそうになったため、慌てて飲み込んでしまい数日後に腸閉塞にかかってしまった、という事例もあるようです。

また、食べ物でも犬用のガムなどの固いものを丸のみし、腸につまって腸閉塞になったという事例もあります。
犬は、飼い主と遊ぶ時やケンカをする時など、自分の口を食事以外にも多様に使い分けます。

特に子犬の時は何でも口にするので腸閉塞の危険率が上がります。遊んでいる時にうっかりおもちゃやボールなどを飲み込んでしまったり、落ちているゴミや意外なものをかじったりするなど、目を離していると意外な行動を起こしてしまうのです。

もし愛犬が何かを飲み込んでしまっても、すぐに吐く事で体から異物が出たり、排泄物としてすべて出てくる場合は問題ないのですが、異物が消化できずに小腸に残り、それがつまった場合は腸閉塞になってしまうのです。

愛犬が何かを誤って丸呑みしてしまった場合は、後述する症状が出ていない段階でも、早めに病院に連れて行き、医師の判断を仰ぎましょう。

発見が遅れると腸の壊死が進んで症状がさらに重くなりますので、予防のためにも早めに病院に連れて行った方が安心です。

1.2.原因が癌の場合

腸閉塞は、愛犬が異物を飲み込んで引き起こされる事が主な原因ですが、癌が発症し、それによって腸内にできた腫瘍によって引き起こされる場合もあります。

異物を飲み込んだ時と同じく、腸内にできた腫瘍が腸をふさいで腸の働きを悪くし、そのままにすると詰まった部分から壊死がおこります。

こうして腫瘍が原因で癌と共に腸閉塞を発症してしまうのです。
しかし、この場合はまず愛犬が癌に発症しているかどうかの見極めがとても難しい状態です。

一見いつものように元気そうに見える愛犬でも、実は癌の初期段階だった、ということがあります。
癌は主に高齢の犬がかかりますが、遺伝的や体質によっても若い犬でも発病する事があります。

排便や体重の変化、またはご飯を食べた後に嘔吐した時は、内容物の色や状態、臭いを確認し、愛犬の病気のサインに早めに気がつくようにして下さい。

1.3.異物・腫瘍以外に考えられる原因

ここまで、愛犬がおもちゃや布、ビニール、犬用のガムなどを丸呑みして腸につまったり、癌の腫瘍が腸閉塞の原因になると述べました。

しかし、原因はそれだけでなく、犬の伝染病であるパルボウィルスや寄生虫のフィラリアが腸につまって腸閉塞の原因になる事もあります。

パルボウィルスやフィラリアは感染してしまうとそれだけで命を落としてしまう危険な病気ですが、予防注射や投薬でしっかり防ぐことができる病気でもあります。

このような事例を防ぐためにも、愛犬には普段からワクチン接種やフィラリア予防の投薬をしてあげるようにしましょう。

特にフィラリアは投薬をきちんと行う事で100%防ぐ事が出来ます。

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2.犬が腸閉塞になるとどんな症状が現れるの?

犬の腸閉塞は異物誤飲、または癌でできた腫瘍が腸をふさぐ事によって引き起こされると先に述べました。
それでは、もし愛犬が腸閉塞になってしまったら、どのような症状が表れるのでしょうか?

ここでは腸閉塞になった場合に考えられる主な症状についてまとめました。
これらの症状には、腸閉塞だけでなく別の病気にかかった場合も考えられるものもあります。

愛犬がいつもと様子が違う、食事を取らない、など気になる事がある場合は、お医者様へ相談しましょう。

2.1.元気がなくなる

腸閉塞は異物を飲み込んでからすぐに発症するのではなく、時間がたってから徐々に症状が見られ悪化していく病気です。

2年前に飲み込んだものが腸内にとどまり、それが腸閉塞を引き起こしたという事例もあるので、現在特に異物を飲んでいないからといっても油断はできません。

腸閉塞になったばかりは自覚症状がなく、いつもと同じように元気な愛犬でも、腸閉塞がひどくなると次第に元気を失います。

愛犬がぐったりとしてお腹をかばった状態になっている場合は、緊急を要する可能性もありますので、早めに病院に連れて行きましょう。

2.2.食欲がなくなる

腸閉塞は異物や癌などの主要で腸の一部をふさぎ、消化の流れを悪くするために食欲がなくなります。
元気を失うと食欲も落ちてくるので、愛犬が食事をきちんと取っているかチェックして下さい。

元気な犬でも気まぐれで一時的に食事を取らない事もありますが、48時間以上食事を取らない場合は「拒食」と判断され、健康面で気をつけるレベルです。

「拒食」と判断されるほど、食事を取らない状態が長く続いた場合は、腸閉塞以外にも様々な原因が考えられます。
愛犬が2日以上食事を取らない場合は、食欲不振の原因を突き止めるためにも、すぐにお医者様へ相談して下さい。

2.3.水をよく飲む

腸閉塞にかかった犬は、元気がなくなって食欲も失うことがあります。また、嘔吐を繰り返すこともありますが、それとは逆に、水を大量に飲むことがあります。

食欲がないのに水分を取るというのは意外ですが、嘔吐が続くことによって脱水状態になってしまうため、本能的に水分を取っていると考えられる行動です。

犬にとっても水分補給は大切な事ですが、一気に多くの水分を取りすぎてしまうと、かえって体に負担をかけます。
犬は犬種によって体の大きさが異なりますので、理想的な水分摂取量も犬種によって異なります。

1日に必要な水の目安としては、どの犬種でも「132×体重kgの0.75乗」、または「体重g×0.05~0.07」で計算した量を与える事が理想的とされています。

計量カップで理想的な水分量を測って愛犬に与え、それよりも飲みたがる場合は明らかに飲み過ぎです。体調に異変が起きている可能性があります。

愛犬が水を飲みすぎる場合も、早めに病院へ相談しましょう。

2.4.吐く

嘔吐するというのは、腸閉塞の中でもよく知られた症状のひとつです。
吐くという行動は愛犬の体に負担をかけ、苦痛を伴う行動です。

愛犬が食後8時間以上経過した後も嘔吐が止まらない場合は、体調に異変がある可能性がありますので、吐いた後の内容物を確認して下さい。

例えば、愛犬が吐いたものがどろどろで黄土色や茶色になっている、または吐いた物に便の臭いなどの異臭が混ざっている場合は、腸閉塞の疑いがあります。

腸内が詰まっているために、腸の内容物がこみ上げてくるのでこのような臭いが出てくるのです。

また、愛犬が嘔吐を繰り返す場合は、腸閉塞以外の病気の可能性もあります。早めに病院に連れて行き、お医者様に相談しましょう。

2.5.腹痛を起こす

腸閉塞は異物や腫瘍が腸をふさいで腸の働きを鈍らせるため、つまった部分からお腹の一部が膨れたりします。その時にはお腹や背中にものすごい激痛があります。

愛犬のお腹や背中に触れると痛がって、それ以上触られる事を嫌がったり、背中を丸めてうずくまり、お腹をかばっているような姿勢を取る時は、体に異変が起きていると考えられます。

お腹が膨れている症状が表れたら危険信号です。この場合は様子を見るのではなく、すぐに病院へ連れて行きましょう。

3.腸閉塞になったら手術で治療

ここまで腸閉塞の原因とかかった場合に見られる症状について述べました。

では、先に述べたような腸閉塞の症状が愛犬にあらわれた場合は、病院ではどのような治療を行うのでしょうか?

主な治療としては、腸に詰まっている異物を取り除く外科手術が一般的ですが、癌や寄生虫、ウィルスに感染している場合は手術ではなく投薬治療を行う事もあります。

愛犬が腸閉塞になってしまった場合、その手術の内容や、治療全体にかかる費用はどれくらいになるのでしょうか?
ここでは手術の内容や治療に費用についてまとめました。

3.1.手術はどのように行うの?

腸閉塞の手術は、全身麻酔をかけて腸に詰まっている異物を取り除き、つまったことによって壊死してしまった部分を切除して完了します。

発見が遅れると壊死している部分も拡大してしまうため、腸の切除部分が大きくなってしまい、消化の面で愛犬の体に後遺症が出てしまいます。

残念ながら壊死が大きいために腸を大幅に切除してしまった場合は、退院後は日常生活の中でも消化のよい食事やおやつを与えるようにしましょう。
このような腸閉塞の手術ですが、全身麻酔をかけて行うため、成功率がどのくらいなのか不安になる飼い主も多いと思います。

犬が腸閉塞にかかった場合の手術は、約90%と言われているので、比較的成功率の高い手術です。
しかし、全身麻酔は愛犬の体に負担をかけますし、何度も異物誤飲を繰り返し、その度に手術を受けた犬が手術中に亡くなってしまった、という悲しい事例もあります。

愛犬に健康的な生活を送ってもらうためにも、普段から愛犬がものを飲み込まないように注意する事が大切なのは言うまでもありません。

3.2.腸閉塞の手術にかかる費用はどれくらい?

愛犬の健康状態が悪く、腸閉塞と判断されるまでに、原因を突き止めるための治療で時間を要する場合があります。
病院によっては手術前にレントゲンや血液検査を行う事がありますが、この診察代だけでも2万円以上かかると言われています。

診察・検査後に腸閉塞の手術を行い、入院をさせる事も考えると、腸閉塞の治療にかかる全体的な費用は7万円~最大30万円ほどになると考えてもいいでしょう。

しかし、治療の金額は動物病院によって異なりますし、最近では保険会社から様々なペット保険が発売されています。
腸閉塞の治療は保険の適用範囲になるので、保険によっては半額免除された事例もあるようです。

もちろん腸閉塞は避けたい病気ではありますが、愛犬も人間も、いつ何時このような思いがけない病気が発生するかわかりません。

これらの急病に対応するためにも、ペット保険の加入も検討してもいいでしょう。

3.3.手術以外にも腸閉塞の治療はあるの?

腸閉塞の治療は外科手術が一般的な対処法ですが、腸閉塞には他にどのような治療があるのでしょうか?
腸閉塞の原因は、異物誤飲の他に癌の腫瘍が腸内にできたり、病原菌や寄生虫が腸内に詰まって引き起こされるというのは先に述べた通りです。

異物誤飲が原因の場合は、外科手術でつまったものを取り除く事が必要ですが、癌には抗がん剤を投与し、寄生虫の場合は寄生虫駆除の薬で対処することもあります。癌や寄生虫・病原菌によって腸閉塞にかかった場合は、他の病気の治療も同時進行で行わないとまた腸閉塞を繰り返す可能性があるからです。

この薬による治療も、費用は手術とほとんど同じで7万円~30万円ほどかかる可能性があります。
もちろん投薬治療に関しても動物病院によって異なりますし、投薬に関しては保険が適用されるか契約内容を確認した方がいいでしょう。

3.4.飼い主の自己判断による治療は危ない!

腸閉塞を治すには、腸につまっている原因の異物を取り除く必要があります。
しかし、愛犬が異物誤飲をしたからといって、飼い主がそれを無理に吐かせて取りだそうとするのは危険なので絶対に行わないで下さい。

愛犬にオキシドールを飲ませて異物を吐かせようとした結果、逆に愛犬の胃腸に負担をかけたために、腸閉塞だけでなく胃炎を引き起こしてしまったという事例もあります。

もし愛犬が異物を飲み込んだ事に覚えがあったとしても、飼い主の自己判断で無理に吐かせないようにしましょう。
また先に述べた通り、腸閉塞は異物誤飲だけはありません。

癌の腫瘍が腸内にできたために、それが腸をふさいでしまったり、パルボウィルスやフィラリアなど病原菌や寄生虫などに感染したためにそれらがつまってしまうなど、様々な原因が考えられます。

愛犬の様子がおかしいと思ったら、無理に自分で解決しようとはせずに一刻も早く病院に連れて行き原因を突き止めてあげることが、愛犬の命を守る近道でもあるのです。

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4.腸閉塞を防ぐには?

腸閉塞は外科手術や投薬治療によって対処できる病気ですが、発見が遅れると後遺症や死につながる事もある危険な病気です。

症状が初期段階で発見されたとしても大切な愛犬の体に負担をかけてしまうことには代わりはありませんので、病気を引き起こす事はなるべく避けたいですよね。

ここでは、愛犬が腸閉塞にならないために、飼い主にできる対策をまとめました。

4.1.愛犬の異物誤飲を防ぐ

腸閉塞は、やはり愛犬が異物誤飲をしたために起こるケースが最も高いようです。

おまけにこの症状はすぐあらわれるだけではなく、2年前に飲み込んだ梅干しの種が消化されずに腸の中にとどまり、2年後に異物として腸閉塞を引き起こした、という事例もあります。

このような異物誤飲を防ぐためにも、愛犬が過ごす部屋では床に物が落ちていないか、愛犬が口で加えて、簡単にのみこめてしまいそうなものがないか確認し、できるだけ取り除くようにしましょう。

特に子犬を迎えたばかりの時は、好奇心から何でも口にしてしまうので注意が必要です。タバコやおもちゃ、ビー玉、布、紙など、犬の体の大きさによっては腸につまって腸閉塞の原因になるものもたくさんあります。

タバコは腸閉塞にならなくても中毒症状を引き起こしますので、愛犬のいる部屋では吸わないようにしましょう。

誤って飲み込みそうなものを片づけた後も、犬によってはテーブルの脚をかじって木片を飲み込むなど、意外な行動をする事があります。

子犬の歯が乳歯から永久歯に生え変わる時などに見られる行動ですが、このような木片も体内に残って腸閉塞を引き起こす場合があります。

犬がテーブルをかじってしまうことを防ぐために、脚に犬がなめても問題ない苦味のついた忌避剤をスプレーしておくのも効果的です。

食事の面では、鶏の骨など尖って割れやすいものは絶対に与えないで下さい。ガムも丸呑みしてしまいそうな大きさの物は与える事を避けましょう。

4.2.癌にかかってしまった愛犬の腸閉塞予防とは

癌の腫瘍が腸内にできてしまい、それが腸の流れをふさいでしまうことで腸閉塞の原因になる場合があります
異物誤飲よりは少ない原因ではありますが、確実にある原因のひとつです。

愛犬を苦しませないためにも、早めに気がついて対策してあげるには、どのようにした方がいいのでしょうか?
愛犬が癌になったことで見極めは、排便の量・嘔吐したものなどで確認する事ができます。いつもより排便の量が少なくなったり、嘔吐の内容物で体の状態を確認できます。

しかし、癌の初期段階は多くの犬は通常と変わらず元気に見えますし、体調が目に見えて悪くなっている時には、すでに癌が進行しているということも少なくありません。

また、癌は体質や遺伝によってもかかることがあるので、100%防ぐということはほぼ不可能でしょう。
しかし、普段から食事を気をつけてあげたり、排尿や排便の量などを気をつけて見てあげる事で、愛犬の体の異変に早めに気がつく事は可能だと思います。

また、定期的に健康診断を受けさせる事も病気や体の異変に気がつきやすくなると思いますので、気になる事は獣医さんや犬を飼っている人と情報共有してもいいと思います。

4.3.寄生虫駆除、ウィルスワクチンを徹底する

腸閉塞はフィラリアなどの寄生虫や、パルボウィルスなどの伝染病に感染したために引き起こされる場合があると先に述べました。

これらの病気は感染すると死亡率がとても高いのですが、飼い主が気をつける事で防ぐことは可能なのです。
フィラリアは蚊が血を吸う事で体内に入る寄生中です。心臓や肺などに寄生して繁殖するのですが、毎月の投薬をすることで100%防げる病気でもあります。

パルボウィルスは、感染している犬が吐いたものや便に、健康な犬が触ったりなめたりする事で感染する病気です。
一度感染すると4~7日ほどのウィルス潜伏期間を経て発症し、激しい下痢・嘔吐・発熱が引き起こされ、脱水症状に陥り、最悪ショック症状を引き起こして死んでしまいます。

感染率が高く、特に免疫力の低い子犬や老犬は感染しやすい恐ろしい病気です。
しかし、パルボウィルスもワクチン接種で予防する事ができます。

どちらも重い症状が表れる病気ですので、腸閉塞との合併症を防止するためにも、普段から投薬やワクチン接種は行うようにしましょう。

5.まとめ

いかがでしたか?

腸閉塞には様々な理由があり、腸に異物が入ったり、腫瘍ができてしまう、または寄生虫やウィルスが腸内につまることで発生してしまう病気です。

今回はその原因と症状、治療方法や予防対策についてまとめました。

異物誤飲が原因の腸閉塞は、手術を行う事で治す事も出来ますが、発見が遅れてしまったために重篤な後遺症が残ってしまう場合もありますので、愛犬の体のためにも徹底して避けたい病気です。

愛犬を誤飲の危険から守るためにも、部屋には飲み込みそうな小さなもの、食べてしまいそうな危険なものは置かないなど、飼い主にも病気を防ぐ工夫は充分にできます。

また、寄生虫やウィルスの感染症も腸閉塞を併発する原因になるので、普段から寄生虫や伝染病予防の対策はしっかり行う事が大事ですね。

癌は残念ながら愛犬の体質・遺伝的なものもありますが、発病させないためにも飼い主が食事や運動で予防できる事はあると思います。

腸閉塞にかかってしまうと、全身麻酔をするために愛犬の体に大きな負担を残しますし、手術代が大幅にかかります。
愛犬の健康な生活を守るためにも、今回の記事を参考にしっかり予防してあげて下さい!

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