犬がうなる本当の理由とうなりを直す8つの方法

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頭が良く、現代では人間生活の最も近い位置に存在する犬ですが、人間の言葉を発する事が出来ませんし、人間と比べると非常に少ない動作の中で犬はいろいろなサインを出しているのです。

愛犬との良い関係を築くには、これらのサインを見逃さずしっかり対応を取ってあげる事が大切です。

今回はその中で「犬の唸り」についてまとめてみました。

目次

1.犬のうなりとは

2.犬がうなる主な理由とその分類
2.1.怖いものを見たなど『恐怖性のうなり』
2.2. 外敵を警戒しての『縄張り性のうなり』
2.3. 守る意識からの『所有性のうなり』
2.4.自分なりの序列をアピールする『優位性のうなり』
2.5.犬の野性本性による『食べ物に関するうなり』
2.6.体調が悪い時の『痛みからのうなり』
2.7.楽しい興奮『遊びのうなり』
2.8.守ってくれようとしての『防護性のうなり』
2.9.子供を守る『母性のうなり』
2.10.犬『犬同士のケンカうなり』
2.11. 観察が大事『薬の作用によるうなり』

3.おもちゃで遊んでいるときにうなるのはなぜ?
3.1.おもちゃを離さずうなる場合は主従関係を見直す
3.2.おもちゃを引っ張り合ってうなる場合は楽しくて興奮している

4.犬のうなり癖を抑えるしつけをする意味とその大切さ

5.分類別!犬のうなりをしつける方法一覧
5.1.『恐怖性のうなり』は手でおどかしてしつける
5.2.『縄張り性のうなり』はその環境を作らないようにする
5.3.『所有性のうなり』はアメとムチでしつける
5.4.『優位性のうなり』は飼い主の力を見せつけてしつける
5.5.『食べ物に関するうなり』は唸らない方がありつけると覚えさせる
5.6.『遊びのうなり』はタイミングを見て落ち着かせる
5.7.『防護性のうなり』はありがとうの気持ちを添えて安心させる
5.8.『犬同士のケンカうなり』は仲良くする楽しさを教える

6.犬が夜にうなる場合に考えられる5つの原因と対処法
6.1.暗さに不安を感じている場合
6.2.夜中におなかが空いている場合
6.3.構ってほしいなど飼い主に甘えたい場合
6.4.トイレを我慢している場合
6.5.運動不足などストレスを感じている場合

7.まとめ

1.犬のうなりとは

唸ると聞くと「怒っている」とイメージする方が多いと思いますが、実は犬が唸っているのには、いろいろなサインを送っているのです。

怒っている時だけではなく嬉しい時にも唸りをします。ただ、いずれにしても実は唸りの影にはストレスを伴っている事をまず押さえておきましょう。

ストレスを伴っているわけですから、これはどのような唸りの場合でも放っておいて良い事はありません。

どうして唸っているのか的確な観察と適切な対応が必要です。
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2.犬がうなる主な理由とその分類

嬉しい時も怒っている時も唸りを発しますが、具体的に一般的に考えられる唸りの背景を覚えておくと飼い主さんとしても安心ですし、愛犬に対して的確な対応が取れるようになります。

でも、自分の愛犬について「どうして?」という関心を持って、正しく理解してあげて正しい対応を取ってあげる事が一番重要な事です。

2.1.怖いものを見たなど『恐怖性のうなり』

幼少の頃から人間の家族として迎えられ楽しい想いをしている犬には少ないですが、虐待など深く心に記憶される恐怖が記憶にある犬に多くみられます。

唸り声と共に身体をブルブルと振るわせています。

2.2. 外敵を警戒しての『縄張り性のうなり』

これもオオカミ時代からの犬が元来持っている野性の習性で、自分が決めているテリトリーに知らない物が侵入すると唸ります。

これは威嚇をして外敵を縄張りから追い出そうとしているのです。

ドアの外の家族以外の訪問者に気が付いた時などに見られます。

2.3. 守る意識からの『所有性のうなり』

漸く仕留めた獲物ですからそれを横取りされないよう一生懸命になります。

この時のうなりを所有性のうなりなどと言う事があります。

勿論、家の中では、その獲物はおもちゃであったり、与えてもらった食べ物であったりします。

楽しく遊んでいる時のおもちゃを取り上げたり、食事の途中で取り上げたりした場合は、このように唸る事があります。

2.4.自分なりの序列をアピールする『優位性のうなり』

犬はとても序列を大切にします。

それは飼い主である家族の中でも順位が明確に決まっているほどです。

他の犬に対してや、人間でも自分の方が序列が上であるという事をアピールする際にも唸りをします。

特にオス犬や人間の年齢でいう30~50歳の働き盛りの頃に多い行動です。

2.5.犬の野性本性による『食べ物に関するうなり』

食べ物を前にした時の唸りは、勿論「取られまい」とする所有性もありますが、小鳥など小動物を目の前にした時などにも唸る事があります。

これは獲物を見つけて捕らえようとする興奮から発せられていると言われています。

2.6.体調が悪い時の『痛みからのうなり』

私達人間同様、犬も体調が悪い時に唸る事があります。

声を発する事が出来ないので、犬の体調不良を見極める事自体難しい事です。
唸ってサインを出してくれている場合は早急に獣医に見せるなど対応を取ってください。

体調不良を訴えての唸りの場合は当然ですが叱ってはいけません。

体調不良の唸りの場合、身体を丸めて苦しそうに上目遣いで唸っている事が多いようです。

余程痛みが激しい時などは触れようとすると噛みつかれる事もありますので注意してください。

2.7.楽しい興奮『遊びのうなり』

犬同士がじゃれあっていたり、夢中でおもちゃで遊んでいたりしても唸る事があります。

威嚇や怒りの唸りとは別の物です。

見極めるのであれば、鼻にシワを寄せて唸っているか観察しましょう。

威嚇や怒っている時にはシワを寄せて唸ります。

2.8.守ってくれようとしての『防護性のうなり』

玄関先での物音やチャイムなどに唸っている事がありますが、これは(特にドアの向こうなど)見えな得体のしれない物から飼い主を守ろうとして唸っているようです。

2.9.子供を守る『母性のうなり』

妊娠中や出産後の母犬に見られる唸りです。

勿論、我が子を守ろうとする本能からの唸りですが、この時期のホルモンバランスも影響しているようです。

子を守るという母性は当然の事なので、叱ってはいけません。

この時期の母犬はピリピリしていますので、急に手を出したりしないで、ゆっくりと近づき、まずは安心させる事が必要でしょう。

出来れば、そっとしておいてあげて、少し離れた所から観察してあげると良いでしょう。

2.10.犬『犬同士のケンカうなり』

「犬同士が・・・」という場合でも、まず遊んでいるのとケンカをしているので大分されます。

犬同士がケンカで唸っている場合は、縄張りを守ろうとしているのか、獲物を取られまいとしているのか、優位性をアピールしているのか、その要因は様々ですが、これは犬本来の唸りなので当然の事と理解してあげましょう。

但し、唸りは「咬む」行動の前触れです。エスカレートしそうな場合は、その場を去るなど的確な対応が必要です。

また、普段のしつけの中で犬同士のケンカにつながらないように仕向ける事も大切です。

2.11. 観察が大事『薬の作用によるうなり』

病気で投薬をした場合でも、通常の予防注射の場合でも、その後の愛犬の様子はしっかり観察する事が大事です。

獣医からも必ず観察の注意は促されると思います。

状況により様々ですが、この場合の唸りは、威嚇や怒り、遊びなど元気な時の唸りとは異なり、小さく唸っている事もありますので、キメ細かい観察をしてください。

そして少しでも「おかしいな?」と思った場合は、早急に獣医師に相談しましょう。

3.おもちゃで遊んでいるときにうなるのはなぜ?

ハッキリ言って愛犬のほとんどはおもちゃが大好きです。これは、元来の犬の野性本能に結びついているのです。

おもちゃは犬にとって獲物なわけです。犬が本来持つ獲物を捕らえるという行動がおもちゃで遊ぶ事に変化したのです。

そう考えるとわかりやすいかと思いますが、まずは獲物を見つけて興奮しています。

次に、その獲物を仕留める、つまり攻撃をして息の根を止める為に奮闘します。

そして最後、息の根が止まった獲物を食す…これは、おもちゃをブンブン振り回した後に丁寧に舐めているかと思いますが、その行動です。

ですから、犬がおもちゃで遊んでいる時には、興奮あり、喜びあり、ストレスありの盛りだくさんなわけで、思わず唸り声が出てしまうのですね。

3.1.おもちゃを離さずうなる場合は主従関係を見直す

つまりおもちゃは犬にとって生命を維持する為に重要な獲物なわけですから、如何に家族と言えどもそれを取り上げられる事は大変な事なのです。

それでも、人間社会の中で飼い主を長く良い関係を築く為には、そんな時にでも主従関係に従う事を教えなければなりません。

散歩やおやつなど、犬にとって嬉しい時ほど、この主従関係をしつける事が大切です。

それをしつけなければ、犬から見たら自分が甘えたい時には甘えられて、自分が欲しい物や自分が楽しい事は好き勝手にさせてもらえるという我儘犬に育ってしまうのです。

3.2.おもちゃを引っ張り合ってうなる場合は楽しくて興奮している

犬にとっておもちゃは獲物なので取り上げられてしまう事は決して嬉しい事ではありませんが、引っ張り合いなどで遊んでいる内は、狩猟の時の楽しい興奮状態なのです。

逆に考えると、相手をしてあげないと、簡単に獲物(おもちゃ)が仕留められてしまうので、ストレスも興奮も伴わずつまらないのかもしれません。
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4.犬のうなり癖を抑えるしつけをする意味とその大切さ

冒頭にお話ししましたが、怒っている時でも、遊びで楽しい時でも犬が唸る背景にはストレスを伴っているので、放っておいて良い事はありません。

また、特に怒りや威嚇の場合、唸りの先にはエスカレートして噛みつき行動に発展するので、出来ればその前に鎮めてあげましょう。

但し、唸っている時の犬は興奮状態なので、安易に手を出してはなりません。よく観察して、タイミングを見計らって対応しましょう。

興奮状態の犬に対して叱ってはなりません。ある意味逆効果となります。

少しゆったりとした気構えで、唸りを止めたら褒める、ご褒美をあげるなどして、犬が唸るよりも鎮まる方が良い事があると覚えるように仕向けましょう。

5.分類別!犬のうなりをしつける方法一覧

犬のしつけは本来、犬もゆったりとした気分で行う方が効率が良いのですが、唸りを止めさせるしつけは、犬も興奮状態の時に行う事になります。

総体的には、まず犬の興奮が落ち着くようなゆったりとした空気感を作り、普段のしつけよりもゆっくり時間を掛ける事が良いでしょう。

5.1.『恐怖性のうなり』は手でおどかしてしつける

本当の恐怖を体験している時ではなく、日常の何でも無い時に、手で脅かしてみせたり、恐怖の状況を演出し、直ぐに「ほら、何でも無いよ。安心して。」と撫でてあげたりして、恐怖と思っている事は何でも無い事なのだと覚えさせましょう。

5.2.『縄張り性のうなり』はその環境を作らないようにする

最も野性の本質性からの唸りなので多少は見逃してあげる事も必要ですが、これを止めさせるには他に気を逸らせると良いでしょう。

お散歩途中などであれば、別の方向に歩き、それにきちんと従えたらご褒美をあげてみてください。

5.3.『所有性のうなり』はアメとムチでしつける

自分の獲物を取られたらそれはどうしても怒る事になりますが、いけない物を食べようとしたり、いたずらした場合は、どうしても取り上げる事が必要です。

そんな時は素直に取り上げさせてくれるようにするには普段のしつけが大切です。

おもちゃなどを活用して、敢えて与えて、取り上げる。

唸って怒った場合は「ダメ!」と言って叱り、素直に渡してくれたら「いい子!」と言ってご褒美を与えます。

5.4.『優位性のうなり』は飼い主の力を見せつけてしつける

お散歩の時に他の犬に対してや、家族の中でも自分の方が優位な立場と思って唸る事がありますが、これは飼い主の上の立場を見せつける事で従うようになります。

最初は家族の中でも愛犬が絶対の飼い主を理解している人が「ダメ!」と「良い子!」を繰り返し他の犬や他の家族に唸ってはいけない事を教えましょう。

5.5.『食べ物に関するうなり』は唸らない方がありつけると覚えさせる

目の前に食べ物や獲物があって唸っている時には絶対に与えないで、唸りを止めたら与えて、唸っていては食べ物にはありつけないという事を教えましょう。

5.6.『遊びのうなり』はタイミングを見て落ち着かせる

遊びの唸りは楽しい興奮なので多少は見守ってあげて、エスカレートしそうになったら、名前を呼んだり、別の場所に連れて行くなど、その興奮状態から切り離して落ち着かせてあげましょう。

指示に従い落ち着いたら「良い子!」と言ってご褒美をあげましょう。

5.7.『防護性のうなり』はありがとうの気持ちを添えて安心させる

防護性の唸りを鎮めるには「ありがとう。大丈夫よ。」と言って気を静めさせてあげましょう。

特に玄関先の来客時の唸りをしつけるには、家族で協力して、ドアの外で物音をたて、ドアを開けたら家族がいるとか、誰もいないとか、ドアフォンの音が鳴っても「何事もないのだ」と覚えさせると効果があるようです。

5.8.『犬同士のケンカうなり』は仲良くする楽しさを教える

まずは、お散歩途中などによく出会う他の犬など、出会った時には「ほら、○○ちゃんがいたね。一緒に遊ぼうか。」と話しかけ、他の犬と出会う事は楽しい事なのだと思わせます。

楽しく一緒に遊べたらご褒美もあげましょう。

全く見知らぬ犬と出会って、唸りが激しい場合は、その場から去る事が良いでしょう。
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6.犬が夜にうなる場合に考えられる5つの原因と対処法

犬は意外と臆病なところもあり、そもそも真っ暗になり静まり返っている夜の環境自体「怖い」と感じているようです。

また、犬の聴力は人間とは異なり、日中は雑音に紛れて気にならない音でも、夜、まわりの雑音が少なくなった時には人間には聞こえない音なども耳に入って来て「得たいの知れない怖い音」と感じているのかもしれません。

これも、きちんと観察してあげて、時間を掛けてしつける事で治まります。

6.1.暗さに不安を感じている場合

暗くてまわりの状況が良くわからない上に、いろいろな得たいの知れない音が耳に入って来る夜は、犬にとっては不安がいっぱいです。

まずは、安心出来る飼い主さんの臭いや体温が感じられるスキンシップや、気が紛れる音楽などを掛けたりして不安を取り除いてあげましょう。

6.2.夜中におなかが空いている場合

夜中にお腹が空いて唸ったり吠えたりするようになると飼い主である家族が大変な想いをしてしまいます。

しかし、これは普段のきちんとした食事の時間をしつける事で回避できます。

犬には、生活のリズムが大切なので幼犬の時から食事の量と時間はしっかり守るようしつけましょう。

6.3.構ってほしいなど飼い主に甘えたい場合

日常、必要な分だけ愛情を込めて一緒に遊んであげる時間を持てば、毎日がそういうリズムで覚えるのですが、時に忙しいからと言って、遊んであげなかったりした場合、甘えたい欲求が満たされず夜に唸ったり吠えたりします。

多少時間のズレがあったとしても、犬のストレスが溜まらないよう構ってあげる事は必要です。

6.4.トイレを我慢している場合

夜、部屋のドアが閉まっていて犬がトイレに自由に行けなかったりすると、犬は多少我慢をしてしまいます。

かなり頑張って我慢をしてしまうので、辛くなり唸り声をあげてしまう事があります。

しかし、この場合「唸る」事を叱る以前の問題で、我慢をしてしまう犬は、その延長で身体の不調に繋がってしまう場合が多いので、そもそも人間が寝ている間でも愛犬が自由にトイレをしたり、お水が飲める環境は作っておくべきです。

6.5.運動不足などストレスを感じている場合

基本的に犬にとって夜はそもそも不安ですが、それもしっかり日中に運動などしてストレスは解消され、程よい疲れがあれば、人間同様、夜はグッスリ眠れます。

愛犬を夜にグッスリ眠らせる為には、必要な運動をさせ、夜に不安を感じさせない環境作りが必要です。

7.まとめ

様々なサインとしての「唸り」がありますが、犬の唸り行動に対して覚えておいて頂きたい事を最後にまとめます。

  • 「唸り」の背景にはストレスあり
  • 唸りは叱る前に、気持ちを落ち着かせる事
  • 唸りを放置した先にあるのは噛みつき行動

愛犬との楽しい暮らしには「しつけ」が必要ですが、しつけをするタイミングも重要です。

犬もストレスを抱えている時より、リラックスしている時の方が覚えが良いです。

唸らないようなしつけは必要ですが、唸っている時の無理やりなしつけは逆効果です。

また、犬の唸りには体調不良を訴えていたりする場合もあるので、何故唸っているのかを正確に把握し、それが体調不調を訴えている場合は、早急に獣医に相談する事が必要です。
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