可愛いわんちゃんを我が家に迎え入れると、ついずっと一緒に居たくなるものです。
喜ぶ顔見たさに人間の食事をあげたり、寝るときでも添い寝していたくなるかもしれません。
しかし、飼い主にべったりの状態は、飼い主にとってもわんちゃんにとっても良いことばかりではないのです。
なのでべったり状態を防ぐためにもケージに慣れてもらうことが重要なのです!
そこでここでは子犬のころからケージに入れる重要性やケージに慣れてもらう簡単な方法についてご紹介します。
正しい方法で慣れさせればわんちゃんにも飼い主さんにも良いことがたくさんあります。
ここで知識をつけて実践してみてください。
目次
1.犬にケージに慣れてもらう重要性
1.1.自分のテリトリーで安心して寝られる
1.2.分離不安症になりにくい
1.3.主従関係ができて犬にストレスがかかりにくい
1.4.安全に飼育できる
2.犬をケージに慣れさせるための6つの大切なこと
2.1.叱るより褒めてしつける
2.2.家族で指示語を統一する
2.3.ケージを楽しい場所だと思わせる
2.4.ケージに入れたら構わない
2.5.遊びの途中でケージに入れない
2.6.ケージの大きさ
3.ケージの中のトイレトレーニング
3.1.最初の1週間はケージで過ごす
3.2.初めの1週間は寝床以外すべてにシーツを
3.3.シーツの枚数を少し減らす
3.4.シーツ1枚分のスペースで排泄できるように
3.5.ケージと室内を行き来するようになったら
3.6.排泄の瞬間を見たときだけ褒める
3.7.トイレを失敗したときは
4.ケージに入れると吠えてしまうときの対処法
4.1.すぐには要求に応えない
4.2.夜鳴きは抱き癖をつけない
1.犬にケージに慣れてもらう重要性
なぜ犬にケージに慣れてもらうのが重要かというと
- 自分のテリトリーで安心して寝られる
- 分離不安症になりにくい
- 主従関係ができて犬にストレスがかかりにくい
- 安全に飼育できる
という理由からです。
1.1.自分のテリトリーで安心して寝られる
ケージに閉じ込めて寝かせるなんて、狭くて可哀想と思う方も多いかもしれませんが、意外に犬にとっては快適なのだそうです。
犬は本来、穴をほって巣をつくり、その中で寝るという習性があります。
つまり、ケージで寝かせることは全く可哀想なことではなく、むしろ安心できる環境があるという大きなメリットになるのです。
自分のテリトリーがあって、守られていると感じながら生活する犬は、落ち着いた性格になります。
反対に、ケージがなく放し飼いの犬は、安心できるスペースが無いので落ち着かない性格になって、吠えることが多くなるのです。
1.2.分離不安症になりにくい
分離不安症とは、飼い主と離れたとき、必要以上に吠え続ける、物を壊す、下痢や嘔吐を繰り返すなどの症状が現れることです。
身体を過度に舐めたり噛んだりする、自傷行為を繰り返す場合もあります。
これは、子犬の頃に飼い主と離れてケージで過ごす習慣がないことが原因です。
常にそばに飼い主がいるのが当たり前になって、少し居なくなるだけでも不安になってしまうのです。
飼い主側も、常に可愛いわんちゃんが隣りにいると、その要求に応える頻度が多くなってしまいます。
犬は群れで行動する習性がありますが、それは常にべったりとくっついている状態ではありません。
最上位のボス犬と下位の犬との一定の距離感があります。ボス犬が守ってくれるという安心感があるから、離れていても不安にならず眠ることができるのです。
1.3.主従関係ができて犬にストレスがかかりにくい
放し飼いの状態だと、犬は自分の行動できる範囲すべてがテリトリーだと思います。
行動できる範囲が飼い主と同じだと、犬は自分が飼い主と対等か、もしくは上位のボスだと認識し、テリトリーすべてを守ろうとします。
自分がボスだと認識した犬は、わずかな物音や来客などにも反応し、家族を守ろうとして常に気を張っているので、緊張状態が続くのです。
したがって、テリトリーの範囲が広ければ広いほど神経をすり減らし、常に大きなストレスがかかるということになります。
飼い主と対等もしくは上位だと犬が認識してしまうと、しつけの面でもうまく行きません。
犬は自分より上位だと認識したものの言うことしか聞かないので、飼い主は犬の絶対的なボスになることが重要です。
ケージに慣れさせるしつけやトイレのしつけ方によって、飼い主とのしっかりとした主従関係を築くことができます。
多くの時間をケージで過ごせると、犬の安心できるスペースを与えられる上に、飼い主をボスだと思ってもらう習慣づけにもなります。
その後のしつけもスムーズに行きますし、絶対的なボスのもと、外敵を警戒することなくリラックスして眠れるようになるでしょう。
1.4.安全に飼育できる
子犬の頃からケージに入れることは、犬にとってだけでなく飼い主にとってもメリットがあります。
犬にケージに慣れてもらうことで、不在時のケガや誤飲を防ぐことができます。
飼い主不在のときに愛犬の様子を見ることができるカメラなどもありますが、その場にいなければ危険から守ってあげることはできません。
大切な愛犬の身を守るのは、飼い主の責任です。
また、来客時にケージで待っていてもらえれば、犬自身も落ち着きますし、来客に興奮してかじってしまったりするトラブルも回避できます。
災害時もそのままいつものケージで避難することができれば、避難所でもストレスが少なく過ごすことができるでしょう。
災害時を考えれば、持ち運び可能なプラスチックのケージがおすすめです。
災害時だけでなく、病気や怪我で入院するとき、旅行などでペットホテルに預けるときなども、ケージに慣れているとストレスがかかりにくいです。
病院に入院する際はケージに慣れていないと、入院生活自体が大きなストレスとなって、病状が悪化してしまうこともあります。
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2.犬をケージに慣れさせるための6つの大切なこと
ケージが犬にとって安心できる場所であり、しつけのために必要な主従関係の基礎づくりに最適だとわかりました。
では、何に注意して慣れさせていけばいいのでしょうか。
- 叱るより褒めてしつける
- 家族で指示語を統一する
- ケージを楽しい場所だと思わせる
- ケージに入れたら構わない
- 遊びの途中でケージに入れない
- ケージの大きさ
以上、6つの点を大切にしてしつけを行っていきましょう。
2.1.叱るより褒めてしつける
ケージを嫌がって入らないことを叱って罰を与えるより、少しでも入れたことを褒めてしつけるようにしましょう。
その方が犬がしつけの意味を誤解することなく、効果的にしつけられます。
誤解というのは、飼い主の指示の意味がわからなくて出来なかっただけなのに、叱るという罰を与えると、指示されること自体を怖がってしまうということです。
たとえば、「ハウス!」と言ったらケージに入るようにしつけたいとします。
飼い主が「ハウス!」と指示したけれど、犬は飼い主が何をしてほしいと言っているのかわからなければ、じっと動かなくなったり、他の遊びを始めたりします。
そこで飼い主が、いいつけを守ろうとしないなどと勘違いをして、すぐに大きな声を出して叱れば、当然犬は恐怖を感じるでしょう。
すると、「ハウス=怖いこと」という認識になってしまうので、ケージに入るというしつけは余計に上手くいかなくなってしまいます。
飼い主側も怒ってばかりでは、ストレスがたまってしまいます。
ですから、「ハウス!」指示して少しでも入ることができた時点で、きちんと褒めてあげてください。
入ることができない段階では、まだ褒めることも叱ることもしないのです。
「ハウス=飼い主に褒めてもらえる」という認識になれば、犬も進んでケージに入ることになり、しつけにも効果的でスムーズに進みます。
無駄に怒らなくて良いので、飼い主のストレス軽減にもつながるでしょう。
2.2.家族で指示語を統一する
先ほど、ケージに入ることを「ハウス」と指示する例を出しましたが、これが家族バラバラの言葉を使っていたらどうでしょうか。
父は「ハウス」、母は「入れ」、子供は「お家」など、犬に対する指示語がそれぞれ違っていれば、犬は当然混乱します。
「ハウス」でケージに入ることは出来るようになったとしても、「入れ」でケージに入ることは出来ません。
飼い主がバラバラの指示語を使っているのにもかかわらず、「入れ」でケージに入れないことを叱られでもしたら、犬はいじけてしまいます。しつけも上手く進行しません。
ですから、家族間でしつけの際の指示語は確認して、統一してから犬にしつけるようにすることが大切です。
犬が聞き取りやすい言葉は「ハウス」や「入れ」などが、聞き取りやすいと言われています。
2.3.ケージを楽しい場所だと思わせる
少しでもケージに入れたら、褒めてあげることに加えて、食事やおやつがもらえる楽しい場所だと認識できると、さらにしつけしやすいでしょう。
ケージを怖がる犬でもお腹が空けば、食事がもらえるケージに入ろうとするものです。
食事時間以外でケージに慣れさせたいときは、おやつをあげるか好きなおもちゃで遊ばせてあげます。
おやつはなるべく低カロリーのものを、少量ずつ与えてください。
おもちゃはあらかじめ、何種類か遊ばせてみて、1番お気に入りのものを渡してあげましょう。
また、なるべくおやつなどをあげずに、褒めることをご褒美としたい場合は、褒めすぎないようにします。
しつけが成功するたびに、たっぷりなでたり褒めたりしていると、それに慣れてきてしまい、犬にとってのご褒美にならなくなるのです。
なでるなら一度だけ、褒めるなら軽めの一言にするなど、犬からすると少し足りないくらい、またご褒美が欲しくなる程度にとどめておきましょう。
ここでの褒め言葉も「よしよし」「グッド」など、決めておくのがおすすめです。
子犬はなでられるのが嫌いなこともあるので、愛犬の様子を見ながら、ご褒美になるものは何か見極めていきましょう。
2.4.ケージに入れたら構わない
ケージに居る時間が長くなってきたら重要なことは、構わないことです。
ケージに入っているときに飼い主が構うと、「ケージ=安心して眠れる場所」ではなくなってしまいます。
ケージは自分のテリトリーであり、外敵に狙われない安全な「巣」です。飼い主もそれを守ってあげることが大切です。
犬がケージに入っているときは、徹底して構わない、むしろ犬がいないかのように過ごすようにしてみてください。
すると、犬も安心してケージで眠ることができ、それが習慣になれば、ケージが自分の安全基地だと認識してくれるでしょう。
2.5.遊びの途中でケージに入れない
楽しく遊んでいると犬が思っている最中に、それを中断してケージに入れようとしてはいけません。
ケージに入ることが、楽しい時間を終わらせた嫌なことだと思ってしまい、「ケージに入る=遊びが終わる=嫌」と認識してしまいます。
楽しく遊んでいる時間以外で、ケージに誘うようにしてみましょう。
もしくは、遊んでいる途中にケージに誘導して、成功すれば褒めてまたすぐに遊んであげるということを、5分置きに繰り返します。
そうすると、遊びの途中でケージに誘導しても、ケージが嫌な場所として認識されなくなります。
2.6.ケージの大きさ
ケージの大きさも大切なポイントです。
犬はテリトリーが広ければ広いほど、警戒する範囲が広がるのでストレスがかかるとお話しました。
ですから、狭いと可哀想だろうと思い、広いケージを用意することは、ストレスの原因になり落ち着かない性格の犬になります。
狭いケージが良いと言っても、子犬のサイズで考えてしまうと、あっと言う間に使えなくなってしまいます。
成犬になったとき、「身体の向きを変えられる程度」の大きさのケージを選びましょう。
すると、子犬のときは、寝床とトイレスペースをつくって丁度いいくらいの広さとなります。
子犬の頃は、成犬よりも神経質ではないため、少し広めのケージでも問題ありません。
排泄回数も多いので、トイレをケージの中に作るほうが合理的です。
成犬になったときは、ケージは寝床のみとしてトイレを別の場所に設置すると、犬はきれい好きなのでリラックスできるでしょう。
子犬の頃から放し飼いはおすすめできませんが、しつけがしっかりできた成犬なら寝るとき以外は放し飼いにしたいというご家庭もあると思います。
ケージが安心して寝られる場所と認識できた犬であれば、ケージは寝床としてのスペースさえあればいいので、持ち運びできるキャリーを寝床として使用するのもいいでしょう。
放し飼いにするのか、留守が多いからケージで過ごす時間が多くなるのか、成犬になったときにどのようなスタイルで飼育するか決められないこともあると思います。
その場合は、成犬になったときの寝床とトイレスペースが設置できる大きさのケージを、購入することをおすすめします。
3.ケージの中のトイレトレーニング
3.1.最初の1週間はケージで過ごす
ケージの中でしてほしいことといえば、トイレです。
そのためにおすすめなのは、子犬が家にやってきて1週間は、ケージから出さないで飼育することです。
右も左もわからない初めての場所で、急にトイレはここで、ご飯はここで、寝るのはここでと教えられても馴染むことはできません。人間でもそうだと思います。
まずは環境に慣れることが1番なので、犬の習性を利用し、ケージという限られたスペースで過ごさせてあげることで、ストレスも軽減できます。
もちろん1週間というのは目安なので、犬の性格も考慮して期間を決めてあげてください。
また、トイレ用のトレーを使用しないことも大切です。
わんちゃんグッズとして、最初にトレーもまとめて購入してしまったとしても、最初のうちからは使わないようにしましょう。
案外、犬にとってはトレーの感触が気持ちよく感じられて、寝床と勘違いすることも少なくないのです。
トレーは、シーツ1枚分のスペースで排泄出来るようになってから使用するようにしましょう。
3.2.初めの1週間は寝床以外すべてにシーツを
初めのトイレトレーニングでは、ケージの中の寝床以外の場所すべてにトイレシーツを敷いておきます。
初めのうちはシーツも寝床も構わず排泄してしまいますが、犬は綺麗好きなので次第に寝床に排泄することはなくなってきます。
3.3.シーツの枚数を少し減らす
犬がケージにも慣れて1週間ほど経ち、寝床には排泄しなくなった段階で、トイレシーツの枚数を減らしてみましょう。
3枚敷いてあったなら2枚にする、もしくは2.5枚のスペースにするなど愛犬に合わせて減らしてください。
減らす場所は、1番寝床に近いところからにします。トイレと寝床が1番離れた場所になるよう、誘導するイメージです。
ケージの大きさによって、敷いてあるシーツの枚数が違うと思いますので、1週間に1枚ずつを目安に、徐々に減らしていくことを繰り返しましょう。
3.4.シーツ1枚分のスペースで排泄できるように
徐々にシーツを減らして、最終的にはシーツ1枚分が排泄スペースとなるようにします。
この段階まで来ていれば、おおよそこの場所がトイレスペースだと認識しているでしょう。
この段階ならトイレ用のトレーを使用しても、寝床と勘違いする心配がないです。
3.5.ケージと室内を行き来するようになったら
ケージだけの生活から徐々に外にも出る時間が増えたら、排泄のタイミングを見はからってトイレに連れて行くようにしましょう。
排泄のタイミングは、
- 起床後
- 食後
- 遊び終わったとき
- お昼寝後
- 就寝前
- 床の臭いを嗅いでいるとき
- 同じところをクルクル回っているとき
などが、多いと言われています。
子犬の1日の平均排泄回数は便が5~6回、尿はその3倍なので20回もトイレに行くチャンスがあるということです。
1ヶ月ほど経つと半分の10回になるので、排泄回数が多いうちに教えるのが効果的です。
大変かもしれませんが、後々楽になるので最初はなるべく時間をつくるようにしてください。
3.6.排泄の瞬間を見たときだけ褒める
このタイミングでトイレに連れていき、直接飼い主の目で排泄の瞬間を見たときだけ褒めるようにしましょう。
ちゃんとトイレに排泄していても、いつしたかわからないものを褒められても、犬は何を褒められたかわからないので混乱します。
また、トイレを片付けるよりも先に褒めることが重要です。
トイレを成功した瞬間に、タイミングを逃さず褒めてあげると、ここでトイレしたことを褒められてたのだと認識してくれます。
まず褒めて、犬をトイレから出し、掃除をするという順番を守るようにしましょう。
3.7.トイレを失敗したときは
「こら!何やってるの!」などと大きな声で叱ると、犬は飼い主が喜んでいると勘違いしてしまいます。
飼い主が喜んでいるからと、犬はまた喜ばせようと粗相をします。
そして飼い主が、目の前でその片付けをしていると、犬は粗相をするとかまってもらえると思うのです。
ですから、犬が粗相をしてしまった場合は、黙って片付けをします。
そのとき、犬は飼い主の姿が見えないところに一時的に移動させます。犬が見ていないときに、片付けをしてしまいしょう。
最後に消臭スプレーなどで、おしっこやうんちの臭いを消しておきます。
自分の臭いが残っていると、また同じ場所でトイレをしようとする習性があるので、気をつけてください。
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4.ケージに入れると吠えてしまうときの対処法
家にやってきて間もないわんちゃんは、新しい環境に慣れないので吠えてしまうものです。
子犬が吠えるのは
- 構ってほしい、出してほしい、お腹が空いたなどの要求があるとき
- 相手にどこかへ行ってほしい、不快だなどの戦う姿勢のとき
などに、よく吠えます。
過度なしつけによって、飼い主を敵だと認識してしまうと戦いの姿勢をみせますが、ほとんどの子犬は要求があるときに吠えます。
何か要求があって吠えているときに大切なことは、
- すぐには要求に応えない
- 夜鳴きは抱き癖をつけない
ということです。
4.1.すぐには要求に応えない
ケージの中は自由がきかずに、ケージの外に出れば自由にできると思うために、犬は吠えてケージから出してもらおうとします。
吠えたからといってすぐに出さないことも大切です。それに加えて、ケージから出したときに、犬の要求にすぐ応えないことが重要です。
すぐ要求に応えてしまうと、ケージの中は不自由で、外は要求に応えてもらえる自由で楽しいところという認識になってしまいます。
ケージから出したら「おすわり」や「待て」と指示をして、抱き上げたりおやつをあげたり、遊んだりしない時間を設けましょう。
吠え始めたら、外へ出てしまうのも有効な手段です。他の部屋に入って姿を消すだけでは、効果はありません。ドアを挟んだ向こう側に飼い主がいることを、犬はきちんと見ています。
吠えても自分の要求は聞こえないところに、飼い主がいってしまったと思わせるのです。鳴き止んだら家に戻って、普段通り過ごします。
これを1週間くらい繰り返すことで、吠えてもいい事がないのだと、犬は覚えてくれます。物覚えが早い犬なら1日で覚えてくれます。
そして、ケージの中を清潔に保ち、気持ちのよい寝床、お気に入りのおもちゃなどを用意して、徹底的に犬にとって心地よい場所がケージなのだと思うようにします。
食事もケージですることを子犬の頃から続けていれば、ケージが一番安心できる場所なのだと認識してくれるでしょう。
4.2.夜鳴きは抱き癖をつけない
夜、わんちゃんをケージで寝かせるときが1番正念場かもしれません。
夜鳴きをするからといって、ケージから出して抱き上げることを続けていると、それが癖になってしまいます。
ブリーダーやペットショップから家に初めてやってきた犬は、親や兄弟と離された寂しさから夜鳴きをします。
飼い主に抱き上げてほしいから吠えているわけではありません。
確かに、飼い主も夜眠たいのに吠え続けられると辛いでしょう。
ですが、それも3日から1週間で治まるので、少しの辛抱です。
吠える度に抱いてあげると、吠えれば要求に応えてくれると認識するので、主従関係をつくるためにも良い行動とは言えません。
夜中ずっと吠え続けるわけではなく、30分も吠えていれば犬も疲れて眠るので、初めの1週間はどうにか耐えるようにしましょう。
そういったことも考慮して、飼い主の気持ちに余裕がある時期に飼い始められるとよいですね。
5.まとめ
人間の立場から考えると、犬をケージに閉じ込めるのは可哀想だと思ってしまいます。
ですが、犬にとってケージは、習性にのっとった自分の安全地帯となります。
ケージに入れないことのほうが、犬にとってストレスが大きく、飼い主との主従関係を築きにくいものなのです。
ケージに入れていると最初は吠えますが、それも飼い主が毅然とした態度で、すぐには要求に応えないようにしていれば、犬も次第に理解してくれます。
すると、飼い主を絶対的ボスだと認識して信頼し、ケージという自分のテリトリーで安心して眠ることができるのです。
こうしてできた信頼関係によって、その後のしつけもスムーズにいくなら、積極的にケージに慣れさせたいものです。
飼い主の気持ちの余裕も大切なので、飼育を始めるタイミングもよく考えて、可愛いわんちゃんを迎え入れましょう。
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