可愛いわんちゃんだけど、甘噛みが気になる、物を噛んで困っているなんてことはありませんか?
子犬の時は良かったけれど、大きくなるにつれて噛む力もどんどん強くなりますね。
手が出せなくなったり、家具がぼろぼろになったりすると、犬に対する接し方もイライラしたりつい怒鳴ったりとこんなはずではなかったという現状に頭を悩ませてしましますよね。
噛み癖について理解し、お家でもできるしつけ方を知ることで改善や噛み癖を防止することができます。
多くのしつけ教室やドッグトレーナさんも取り入れているしつけ方や動物病院などでも利用しているグッズを活用し、ご家庭でも噛んでもいいものや噛んではいけないものの区別をしてもらうしつけ方法をご紹介します。
噛み癖で悩むのはどの飼い主さんにも起こりうることです。家庭でのしつけをしっかりすることで噛み癖の悩みを改善できますので、わんちゃんと一緒に取り組んでみましょう。
目次
2.犬が噛み癖を出す8つの種類
2.1.『歯牙脱換期』における生理的な噛み癖
2.2.『遊び』の延長としての噛み癖
2.3.『攻撃性』による噛み癖
2.4.『痛み』による噛み癖
2.5.『本能的衝動』による噛み癖
2.6.『縄張り意識』による噛み癖
2.7.『恐怖』による噛み癖
2.8.『過剰な興奮』による噛み癖
4.成犬になっても噛み癖が続く場合のしつけは?
4.1.成犬になっても噛み癖が続く3つの理由
4.2.成犬になっても噛み癖が続く場合に気を付けたいこと3つ
5.噛み癖を直すしつけをするときの基本方針2つ
5.1.してほしい行動を「喜び」だと思わせる
5.2.してほしくない行動を「不快」だと思わせる
6.噛み癖を改善するしつけ方
6.1.ケージに入れて無視する
6.2.噛んですぐにダメと教える
7.一般的な噛み癖のしつけ方3ステップ
Step1.噛み癖がでる状況を作る
Step2.短くわかりやすく伝える
Step3.噛まなかったときにご褒美をあげる
9.噛み癖を防止してくれる3つのグッズ
9.1.本能をくすぐるタオル
9.2.タバスコの臭いと味で対策する
9.3.応急処置的な口輪
1.犬の噛み癖の原因
犬の噛み癖につながる原因は大きく2つに分類されます。
内的原因
飼い主との関係が成り立っていないことや社会化期に適切な環境で育っていないことです。主に精神的ストレスによって噛み癖がついてしまっている状況です。
飼い主は犬に噛んでよいものと悪いものを教える必要があります。
また、生後4週齢~13週齢は社会化期といい、人間や他の犬や動物、様々な新しい環境に慣れさせる必要がある時期です。この時期に犬が生涯関わるであろうことに慣れていなければ不安や恐怖を感じ、状況に対応できず噛むことを覚えてしまうときがあります。
外的原因
何らかの病気やけがにより、痛みや痒みが伴うことで噛んでしまうという疾病によるものです。
特に成犬や高齢犬に多く、主に脳の病気(狂犬病、てんかんなど神経系のもの)や痴呆、薬の副作用も考えられます。
また、遺伝的に噛みやすい犬種もいます。その犬の家系が噛みやすい、神経質であれば、性格的に噛み癖が現れやすくなります。
品種改良により様々な用途に品種改良されてきた犬種の中には、噛むことに特化したものもいます。闘犬や狩猟犬、牧羊犬や番犬などの護衛犬も噛むことを仕事の一つとして改良されています。
本来、犬には噛むという習性があります。但し、噛み癖といっても何をどんな時に噛んでいるのかを知る必要があります。
犬の噛み癖の原因は一概には言えず、様々な状況と心情が絡み合っていることが多いものです。ご家庭のわんちゃんは、どんな時に噛み癖が出ているかを見つけていく必要があります。
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2.犬が噛み癖を出す8つの種類
犬の噛み癖が出る状況としては、
- 『歯牙脱換期』における生理的な噛み癖
- 『遊び』の延長としての噛み癖
- 『攻撃性』による噛み癖
- 『怒り』による噛み癖
- 『本能的衝動』による噛み癖
- 『縄張り意識』による噛み癖
- 『恐怖』による噛み癖
- 『過剰な興奮』による噛み癖
の8つが考えられます。
それぞれの噛み癖を具体的に説明していきたいと思います。
2.1.『歯牙脱換期』における生理的な噛み癖
歯牙脱換期とは、乳歯が抜け落ちて永久歯に替わる時期をいいます。いわゆる歯の生え替わりの時期です。
個体差がありますが、時期としては生後4ヶ月から生後8ヶ月頃です。乳歯が抜け、新しい永久歯が生えてくる際に歯や歯肉がむず痒くなり、物や飼い主などの人の手を噛んでしまうことがあります。
2.2『遊び』の延長としての噛み癖
犬の場合、遊びの一環でも噛むという行為は必ず出できます。
例えば、おもちゃのひもを引っ張りあったり、狩りの真似をして人形を振り回したりします。
噛んでもいいものと、噛んではいけないものをしっかりと教えてあげましょう。
2.3『攻撃性』による噛み癖
見知らぬ人や怪しい行動の人や物が犬の方に向かってくる際、威嚇から噛みつくことがあります。
また、遺伝的に攻撃的で噛みつきやすいこともあります。雌の場合、妊娠や出産によるホルモンバランスの変化で、母性が強くなり、攻撃的に噛む場合があります。
2.4『痛み』による噛み癖
けがや病気により、痛いところに触られたり、触れられそうになった場合など、痛みがあって触って欲しくないところに触れられたことで噛んでしまうことがあります。
2.5『本能的衝動』による噛み癖
狩猟本能など潜在する本能が突発的に出てしまう場合や噛むことに特化して品種改良された犬種は、衝動的に噛んでしまうことがあります。
2.6『縄張り意識』による噛み癖
来客など知らない人が自分のテリトリーに侵入してきたとき、縄張りを守るために噛みつくことがあります。
2.7『恐怖』による噛み癖
追いつめられた状況にあったり、過去に体罰や虐待で恐怖を感じた犬は、トラウマによって噛んでしまうことがあります。
2.8『過剰な興奮』による噛み癖
散歩や遊びによる運動のし過ぎで興奮状態になったり、けんかによる興奮、飼い主さんの帰宅が嬉しさのあまり興奮状態になる犬もいます。このような過剰な興奮時に噛んでしまうことがあります。
3.犬の噛み癖はいつまで続くのが一般的?
犬は生まれたてに生理的に噛む生き物ですが、のちに手が負えなくなるような噛み癖がつき、人に噛みついてけがをさせたり、物を壊されたりしたら本当に大変なことですね。
また、子犬の頃の甘噛みはどんな子にも出てくることですが、いつになったら落ち着くのでしょうか。基本的には、歯牙脱換期の生後4ヶ月から噛むことが目立つようになり、生え替わりが終わる1歳ごろには落ち着いてきます。
しかし、社会化期でもある生後4ヶ月頃には、飼い主がリーダーとなり、甘噛みであっても噛んで良いものと悪いものの区別をはっきりしつけなければ噛み癖は続いてしまいます。
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4.成犬になっても噛み癖が続く場合のしつけは?
子犬の時期とは違い、噛み癖の原因が複雑になってきます。また、年齢が上がるにつれてしつけにも根気や知識、時間を費やします。
具体的にどのような理由があるのか、またしつけの際に気を付けるべき点をご紹介していきます。
4.1成犬になっても噛み癖が続く3つの理由
先天的理由
品種改良の際に噛むことに特化された犬種は成犬になっても噛んでしまう場合があります。
また、社会性、飼育環境によって噛みやすくなる傾向があります。
後天的理由
飼い主との関係がうまくできていない場合や生活環境や飼育環境、疾病によるもの薬の副作用などが考えられます。
生活環境や飼育環境とは、子犬の時期に早くに母親と離れてしまった場合や社会化期に様々な人や動物とのふれあいがなった場合、音などの刺激に慣れていないことによって噛むという行動につながってしまっているのです。
体罰や虐待など劣悪な環境で育った犬も人に対するトラウマで噛んでしまいます。
遺伝的理由
性別やその子の性格が考えられます。縄張り意識が高い犬だと攻撃的になりますし、その犬の家系が神経質であったり、攻撃的で噛みやすいと遺伝的に受け継がれている場合があります。
どんな犬種であっても、その子の家系が持つ性格によっては噛み癖が起こりうることが考えられるのです。
4.2成犬になっても噛み癖が続く場合に気をつけたいこと3つ
- どのような状況で噛み癖が出ているかを見極める
先天的理由であっても、後天的理由であっても噛み癖がどのような時にでているのか、また、何に対して噛みついてくるのかを見極める必要があります。
例えば、手を出すと噛みつくのか、しっぽを触られることが嫌で噛みついてくるのか、見知らぬ人に噛みつくのか、家族でも噛みつくのか、人によっては噛みつかないことがあるのかなど、噛み癖が出る際の理由を見つけます。
- どの程度の刺激で噛みついてくるのか
例えば、手を出したら噛みつく犬であっても、手を犬にどれほど近づけることができるのか、好みの食べ物やおもちゃを渡す際にも手に噛みついてくるのかなど、程度を把握しておく必要があります。
- 最悪の場合、無理に直すことを考えない
先天的理由や遺伝的理由の場合、しつけ専門のトレーナーでも改善が困難な場合があることを知っておく必要があります。
また、後天的理由であっても、高齢で痴呆の場合や、脳の病気、薬の副作用の場合はしつけをすることは困難になります。
手を出したら噛む犬で、苦手意識の克服、しつけのし直しができない場合もありますので、そのような犬の場合は極力手を出さないなど、噛み癖が出る状況を作らない環境や工夫が必要です。
5.噛み癖を治すしつけをする時の基本方針2つ
犬のしつけでは、正の強化や負の弱化などの言葉が使われています。これらはオペラント条件付けというしつけ方法で、「動物は行動の結果によって、その行動を繰り返す頻度が左右される」という科学的実験結果を基にしたものです。
噛み癖を治す際にも有効的なしつけになりますので、具体的に説明していきます。
5.1.してほしい行動を「喜び」だと思わせる
例
- テストでいい点をとる→お小遣いがもらえた→勉強をして再度いい点数をとる
- 料理をする→美味しいと褒められる→料理をたくさんするようになる
犬の例
- ごはんの前にお座りをした→褒められる→ごはんの前に必ずお座りをするようになる
- 手を甘噛みしていたが甘噛みをやめた→やめたらほめてもらえた→甘噛みをしなくなった
これらを『正の強化』といいます。
このように、してほしいことをした場合にご褒美があることで喜びを覚え、その行動が増えるということです。
正とは、行動の直後に何かを与えるということです。
強化とは、行動の頻度が増えることを言います。
5.2.してほしくない行動を「不快」だと思わせる
例
- 夜遅くまで遊んでいた→早く寝るよう叱られた→夜遊ぶことがなくなった
- 嫌いな食べ物を残した→外に出された→嫌いなものも残さず食べるようになった
犬の例
- 知らない人に吠えてしまった→吠えた瞬間にダメと教える→知らない人に吠えなくなった
- 手を出したら噛みついた→噛んだ瞬間ダメだと教えた→手を出しても噛まなくなった
これらを『正の弱化』といいます。
先ほどとは反対に、してほしくなく行動に罰を与えることで、不快になりその行動が減るということです。
弱化とは、行動の頻度が減ることを言います。
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6.噛み癖を改善するしつけ方
噛み癖の原因やその犬の性格によってしつけ方も変わってきます。
いくつかの噛み癖を改善できる方法をご紹介しますので、ご家庭に合ったしつけ方を探し、実践してみてください。
6.1.ケージに入れて無視する
遊んでほしい場合や甘えている場合、歯牙脱換期で歯がむず痒い場合であっても、噛んではいけないものを噛むのであれば、それはいけないことであると犬に理解してもらう必要があります。
1つの方法として、噛んではいけないものを噛んだ時にすぐにゲージにいれて無視します。
かまってほしい子犬には特に効果が期待できる方法です。噛んだらゲージにいれて無視することを繰り返すことで、噛むと無視されることが結びつき噛み癖がどんどん減っていきます。
人の手を噛む→ゲージにいれて無視する→噛むことが減ってくる
先ほどお伝えしたオペラント条件付けに当てはめると、負の弱化に当てはまるしつけ方法です。
負とは正の反対で、行動の直後に何も与えないということです。
6.2.噛んですぐにダメと教える
しつけをするうえで大事なことの1つに、噛んだ『瞬間』にダメだということを伝えることです。犬が噛んだ時すぐにダメだと教えることで、噛んではいけなかったと認識することができます。
そこで、犬が噛んではいけないものを噛んだ時には、NO!やダメ!と短くわかりやすく教えましょう。
長い言葉やいつも違う言葉だと犬は理解しにくいので、統一して同じように教えることが重要です。これを繰り返すことで、噛むことが減っていきます。
また、飼い主さんには噛まないが、トラウマで他の人や物に噛んでしまうケースも考えられるので、どうして噛んでしまうのかをよく観察することも重要になります。
7.一般的な噛み癖のしつけ方3ステップ
噛み癖のしつけ方の前に、しつけをする際の準備について解説します。
きちんと準備をしてからしつけをすることで、しつけの効果をより高くすることができるでしょう。
準備1.噛み癖が出る状況を確認する
それぞれの犬によっていつ何をどのように噛んでいるのかは違うものです。前述の犬が噛み癖を出す8つの種類を参考に、まずは、具体的にどのような噛み癖があるのかを把握しましょう。
準備2.ご褒美を用意する
ご褒美とはその犬にとって喜びになるものを言います。
例えば、おやつや撫でられる、おもちゃで遊ぶなどこれらも個々によって好みが分かれてきます。ご褒美になるものを探して用意しましょう。
※おやつは食事や健康に影響が出ない程度の量や質のものを選んでください。
※撫でる場合も長々と撫でたり、興奮するほど撫でないように気を付けましょう。
上記の準備を元に、しつけの3ステップをご紹介します。
Step1.噛み癖が出る状況を作る
ご家庭のわんちゃんが噛むときの状況を再現しましょう。
例:遊んでいるときに興奮して手を甘噛みをしてくる場合
いつものようにわんちゃんと遊び、甘噛みが出るように仕向けます。
噛み癖の状況ですが、犬がリーダーだと思い込んでいる場合や、気質や犬種によっては飼い主さんだけでは、しつけが難しい場合があります。
体罰など個々のトラウマによって噛み癖が出ている場合はしつけ専門のドッグトレーナーに相談しましょう。また、病気や薬の影響などは担当の獣医師に相談してみることをお勧めします。
子犬の社会化期にしっかりと関係をつくりながら甘噛みや遊びの延長上の噛み癖をしっかり直していきましょう。
Step2.短くわかりやすく伝える
噛んだ瞬間に「NO!」とはっきり伝えます。犬が噛むのをやめたら成功です。
声を出して犬にわかってもらう際は、低く短い言葉で伝えましょう。甲高くイタイイタイと連呼していたら犬は噛むことで遊んでもらっている、かまってもらえていると勘違いする場合があるので、気を付けましょう。
子犬の時期は可愛く、甘噛みも痛くないことがありますが、注意をするとことしないときでバラバラにしてしまうことは犬が混乱してしまうので、根気よく一貫した態度で臨んでください。
また、ありがちですが、怒りながら名前を呼ぶことは決してしないようにしましょう。怒り口調で名前を呼んでいると名前と怒られることを結びつけてしまい、犬が名前を呼ばれることに抵抗を持ってしまうので気を付けましょう。
Step3.噛まなかったときにご褒美を与える
注意を理解し、噛まなくなった時に頭を撫でます。このとき、「いいこ」や「グッド」などの掛け声とともに撫でてあげてください。
「いいこ」や「グッド」の掛け声をつける際も、犬が興奮するような言い方はNGです。また、体を撫でるご褒美も、喜ばせすぎると、トレーニングに集中できなくなるので、気を付けましょう。
おやつはご褒美の中でも効果が高いものの1つですが、あげすぎは禁物です。本来の食事を食べなくなってしまったり、肥満の原因になったりする可能性が出てきますので、1つ1つを小さく、カロリーの低いものを選びましょう。
おもちゃの場合は、日用品と同じような形のものは控えるようにしましょう。
例えば、タオルやスリッパなどを与えるとおもちゃのものと日用で使うものの区別がつかないので、噛んでほしくないものをおもちゃと勘違いしてしまう可能性が出てきます。
ご褒美は犬が噛まなかったときに必ず与えていると、段々とご褒美としての価値がなくなってしまいます。また、ご褒美がないと噛み癖が出てしまうということも出てきてしまいます。
毎回与えるのは最初だけにし、与える回数を徐々に減らしていきましょう。2回に1回、3回に1回・・・10回に1回などに与え、最終的には「いいこ」の言葉だけでも噛み癖が出ない子にしつけをしていきましょう。
家族で飼っている場合は、全員が同じように接し、犬が混乱しないように家族でしっかり統一してください。根気強く時間をかけてトレーニングする必要があります。1度で覚えるものではなく、トレーニング時の年齢が増している程、しつけをし直すのに時間がかかります。
成功には、飼い主さんの強い意志が大切になってきます。ご褒美は出すタイミングが重要になってきます。なるべくその場で瞬時に出すことが成功のポイントです。犬に伝えるためには、後出しは厳禁です。
「さっき噛んだの痛かったよ」や「遊んでるとき手をかまなかったから、ごはんの後にご褒美のおやつあげるね」などは犬からしたら何のことかさっぱりわからないので、その都度、噛んだ瞬間や噛むのをやめた瞬間にご褒美を与えましょう。
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8.ベッドや家具など、物を噛む場合は愛情不足の可能性も
歯牙脱換期で、なんでも物を噛んでしまうことはどんな犬にも起こりうる生理的現象です。また、社会化期に様々なものに興味を示し、遊びの一環で噛むことも犬の本能なので、当たり前の現象です。
犬にオシャレなインテリアや高級な家具、危険性の高いコードといった認識はもちろんありません。よって、社会化期にはきちんとしつけを行い、噛んでいいものと噛んではいけないものの区別をつけてあげましょう。
歯牙脱換期には噛んでもいいおもちゃやガムなどをあらかじめ用意し、子犬に与えてあげましょう。
これらの場合は、「正の弱化」と「正の強化」を活用し、しつけをしていきましょう。
歯牙脱換期、社会化期の時期の場合
- 机の脚を噛む→噛んでもいいものに気を向かせる→ 机の脚を噛むのをやめた瞬間にほめてあげる。
繰り返し行うことで、噛み癖が直ります。但し、噛んでもいいものを必ず準備し与えてください。
また、市販されている苦みを感じるスプレーやジェルを塗っておくことも効果がある場合がありますので、物を噛む場合の噛み癖には効果的です。(ビターアップルなど)
上記以外で物の破壊行動が目立つ場合は、散歩や運動不足、コミュニケーションが足りていないなどの愛情不足が考えられます。
ストレス行動として物を噛んでる可能性がありますので、単に噛む行動を抑制したり、取り除くだけでは、かえって問題行動が大きくなる場合もあります。
物の破壊行動が気になるときは、運動量を増やしたり、家の中でもしっかり遊んであげる時間を作ってあげましょう。犬は犬種によっては小型犬であっても運動量がたくさん必要な子もいます。
大型犬も狭いスペースなどで飼われていると破壊行動に出ることが多く見受けられますので、飼い主さんのためにもわんちゃんのためにもまずは散歩量、コミュニケーションの見直しをしてみてください。
9.噛み癖を防止してくれる3つのグッズ
ここでは噛み癖の帽子に役立つグッズを3つ紹介します。
グッズに頼ってばかりなのはよくないですが、上手に使うことで愛犬のしつけがうまくいくケースは非常に多いです。
9.1.犬用のおもちゃ
犬の本能には狩猟本能がそなわっており、噛みながら引っ張ったり、振り回すという行動が見られます。
犬用のおもちゃは噛み癖のある犬が思いっきり噛んで遊ぶのに最適なグッズの1つです。飼い主さんと引っ張り合って遊ぶこともできますし、よほど細かく引きちぎらない限り、安全面でもおすすめです。
他の家具や危険なコードなどを噛みそうな際にはあらかじめ用意しておいた犬用のおもちゃを与えてあげましょう。犬用のおもちゃは気に入ってくれる子が多く、犬はお気に入りのものに執着するので、噛んでもいいものとして与えることで、噛んでほしくないものの噛み癖を防止することができます。
9.2.タバスコの臭いと味で対策する
噛んでほしくないものに対しての執着が強く、噛み癖が直らない犬の場合、少量のタバスコをあらかじめ塗っておくことで、犬は噛むと不快なことがあることを理解します。
また、犬は嗅覚が優れているので、1度不快な経験をしているとタバスコの臭いで噛むことをやめる場合があります。タバスコには犬の嫌いな酢も入っているので、臭いを嗅いだだけで噛むことを防止できる可能性もあります。
但し、刺激物ですので、犬が大量に口にしないように量には気を付けて使用して下さい。また、タバスコの刺激がどの犬の噛み癖にも効果的というわけではありませんので、タバスコが平気な犬もいます。
体内に入りすぎると胃腸にも影響が出ますので、やりすぎないようにし、別の方法や専門の方に相談しましょう。
9.3.応急処置的な口輪
噛み癖がひどい犬の場合、どうしても道具を必要とする場合がでてきます。病院での診察やトリミングなど健康管理を行う際に、噛み癖がひどくて何もできない状態では、後々にその犬にとって病的な影響も出てきてしまいます。
そのような場合に応急処置的に口輪を使うことがあります。口輪は、犬にとってストレスの一因になることもあり、噛み癖を直すものではありません。反対にひどくなる場合も考えられますが、必要最低限の状況では噛み癖を防止してくれる道具の1つとして利用する場合もあります。
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10.まとめ
犬は噛むことが本能的に備わっている動物なので、噛み癖のしつけ方法は犬を飼う際に必ず必要になる知識です。
子犬の頃、特に社会化期には、飼い主が犬にいいことと悪いことを教え、甘噛みや遊びの一環であっても、きちんとしたしつけをすることが後々、飼い主さんにとっても犬にとっても暮らしやすい生活を送ることができるのです。
また、噛み癖がついてしまっている場合は、その原因を知り、犬との接し方、飼い方の環境を見直してみてください。家庭でできるしつけの範囲であれば、根気強く家族全員が同じように取り組むことが大切です。
しかし、成犬から噛まれるというのは、大きな怪我にもつながることがありますので、十分な配慮が必要です。しつけ教室やドッグトレーナーなど専門の方に協力を得ることも1つの方法です。
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