初めてのヒート、愛犬はもちろん飼い主さんも戸惑ってしまいますよね。いつもと様子が変わるし、出血も見られる、どうしてあげるのが一番いいか悩む飼い主さんも多いかと思います。
しかしヒートは犬にとってまったく自然な現象なのです。
愛犬が女の子の飼い主さんはもちろん、男の子の飼い主さんもヒート中のわんちゃんに出会うこともあるでしょうし、もしかしたら繁殖する機会があるかもしれません。
犬のヒートについて理解しておくことは、オスもメスも関係なく犬を飼う方皆さんに大切なことなのです。
この記事を読んで、犬のヒートについての理解を深めていきましょう。そうすることで大切な愛犬も飼い主さんも、快適にそして安心して暮らせますよ。
目次
1.「ヒート」とは犬の生理の正式名称
1.1.発情の流れ
1.2.ヒートと食欲には関係がある?
2.発情期はいつからいつまで?
2.1.犬が性成熟を迎える時期とは
2.2.オス犬には決まった発情期がない!
3.ヒート中の症状とは
3.1.ヒートはどのように対応すればいいの?
3.2.臭いへの対処法
3.3.ヒート中の散歩は最低限に留めよう!
4.オス犬は2㎞離れたところからメスの臭いを感知できる!
4.1.避妊手術はいつすべき?
4.2.ヒート中の注射や予防接種は避けるべき?
4.3.ヒート中のシャンプーはしても良い?
1.「ヒート」とは犬の生理の正式名称
「ヒート」という言葉、聞きなれない方もいらっしゃるかもしれません。「ヒート」とは犬の生理の正式名称です。メス犬が発情期を迎えると「出血」が生じます。これが犬のヒート、つまり生理です。
生理といっても、人間の生理の出血とはメカニズムが全く異なります。生理という言葉や出血という現象からも、「人間の生理と同じだ」という間違った認識をもつ飼い主さんが多くいらっしゃいます。
人間とは異なるということを、まず知っておきましょう。犬を飼う人は正しい知識を持つことが大切ですね。
1.1.発情の流れ
犬の発情は「発情前期」→「発情期」→「発情後期」→「無発情期」というサイクルを繰り返します。それぞれのステージの日数は、犬種や犬の個体差も大きいので明確ではなく大まかな日にちです。
発情の周期はだいたい6ヵ月から8カ月なので、年に2回発情期が訪れることになります。それぞれのステージについて説明しますね。
「発情前期」5~20日
最初の兆候として、陰部の腫れが見られます。そのあと陰部からは透明な分泌物に続き、血液が混ざった分泌物が分泌されます。
この血液性の分泌物は徐々に増えたあと減少していき、10日後くらいになくなります。排卵に備えてエストロジェンが分泌されるこの時期が交尾に備える「発情前期」です。
血液性の分泌物は小型犬だと少な目だったり、犬自身が舐めてしまったりすることで飼い主さんが気づかないこともあります。大型犬では出血量が多く、床に垂れて気づくことがあります。
この時期には排尿が頻繁になり、数滴ずつの排尿や、後ろ足を上げて排尿するなどマーキングがみられます。また落ち着きがなくなってソワソワしたりお尻を気にして頻繁に舐めたりことがあります。
「発情期」7~15日
発情期には発情出血の分泌物がなくなり、排卵が起こります。犬の卵子はだいたい発情期に入ってから2~3日たつと受精できるようになります。
このときは普段はオスに対して知らんぷりしたり怒ったりする子でも、オスに対して表情が柔らかくなり尾を上げるしぐさを見せるようになります。なんとなくだるそうなそぶりを見せる子もいます。
発情期の特徴として外陰部に触れると、尾を横に倒すようになります。これはオスを受け入れるサインなので、発情していることがわかります。この時期に交尾をすると妊娠する可能性が非常に高くなります。
「発情後期」およそ60日
排卵が終了し、だんだん犬の体も心も元に戻っていきます。オス犬をまた拒絶するようになります。
他の哺乳類は妊娠していない場合は、黄体ホルモンの分泌は止まりますが、犬の場合は、妊娠の有無に関係なく黄体ホルモンが長い間分泌されるという特徴があります。
このため、犬は「偽妊娠」が起こりやすくなります。時間としてはだいたい1週間から2週間程度続きます。
偽妊娠は「想像妊娠」とも呼ばれます。黄体ホルモンの働きで子宮内膜は分厚くなり、妊娠していないのに乳房が張って実際に乳汁の分泌が見られます。妊娠しているときと同じような体の変化が訪れるのです。
犬によってはつわりの症状がでたり食欲不振になったりします。また外にでかけるのを嫌がることもあります。
人が強く子供を望んだときなどにも想像妊娠を起こす場合がありますが、犬の場合はホルモンの働きによるものなので、人のような心理的な想像妊娠とは異なるのですね。こういったことから犬の場合は「偽妊娠」と呼ばれるのですね。
さらに、人の衣類などをたくさん集めて巣作りをしたり人形やぬいぐるみなどをケージに持ち込んだりします。ぬいぐるみを丹念になめたり授乳させようとしたりするなど、自分の子供のように扱う行動が見られます。この時、人形やぬいぐるみに人間が触ろうとすると、唸って怒ることがあります。無理にやめさせようとすると、ストレスになります。そっと見守っておきましょう。
偽妊娠は時期が来ると自然と治まりますが、本当に妊娠していないかどうかは念のため確認しておくと安心です。
また偽妊娠が2週間以上たってもおさまらない場合は、動物病院を受診しましょう。
子宮蓄膿症に気を付けて
ヒートのたびに偽妊娠が生じる場合、子宮内膜の充血が長くなり「子宮蓄膿症」という病気になるリスクが高まります。子宮蓄膿症は細菌が子宮に侵入したことで子宮内に炎症が起こり、膿がたまる病気です。
偽妊娠している時は黄体ホルモンが出ています。黄体ホルモンは、精子が外に出てしまわないように子宮頚管を閉鎖する働きがあります。
そのため子宮に細菌が侵入すると、細菌は外に出ることができず子宮内で増殖してしまうのです。メス犬の命にもかかわる病気なので、よく注意しておくことが大事です。
「無発情期」およそ90~100日
無発情期は黄体ホルモンの分泌もなく特に目に見えて変化はなく、いつもの愛犬です。オス犬にも興味を示さなくなります。この期間はだいたい90日程度です。
犬と人間の生理のメカニズムの違い
犬と人間の生理はメカニズムが違います。どのような違いがあるのでしょうか。「出血」という現象を伴うので、混同しがちなので確認をしておきましょう。
共通点はホルモンの働きで生じるということです。
人間の場合はだいたい1ヵ月に一度、排卵後に妊娠の可能性がなくなると子宮内膜がはがれおち出血をします。その出血が生理でだいたい5日から1週間続きます。
もしその前に授精していたら、子宮内膜に受精卵が着床しているので子宮内膜ははがれ落ちません。そのため妊娠すると生理が止まるのです。
一方、犬の場合は、発情に伴って子宮内膜が充血するという「妊娠に備える出血」です。
子宮内膜が剥がれ落ちた出血ではないのです。人間は1年中妊娠できるのに対し、犬は1年のほとんどは繁殖活動を休止しているのです。
1.2.ヒートと食欲には関係がある?
ヒートが起きたとき、メス犬は「発情前期」から「発情期」にかけて、食欲が落ちてしまうことがあります。一見元気もなくなってみえることがあります。まただるそうにしていることもあります。だからといって無理に食べさせる必要はありません。
食欲が落ちる原因は発情前期」から「発情期」にかけて盛んに分泌される「エストロジェン」の影響です。エストロジェンは食欲を抑える働きがあるため、一時的に食欲が落ちてしまうのです。過度に心配せず見守ってあげましょう。あまりに食べないときは動物病院で相談しましょう。
もちろんまったく何の症状が出ない子ももちろんいます。
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2.発情期はいつからいつまで?
犬が春と秋に発情するという季節繁殖動物と思っている方も多いのですが、犬の発情期は「季節は関係がなく年に2回一定の間隔で訪れる」と考えることが適切です。
5ヵ月から8ヵ月の間隔で発情が見られる犬が多いようです。大型犬種よりも小型犬種、老犬より若犬の方が発情間隔は短いといわれています。
ではヒートはいつからいつまで続くのでしょうか。
犬は小型犬でだいたい生後6か月ごろから、大型犬では生後1年半ころからヒートが訪れます。人間と異なり犬は卵巣機能がずっと働くので、生涯子犬を生むことができるのです。つまりヒートは寿命が尽きるまで起こるということです。
とはいえ高齢犬になると妊娠する確率も低くなり、妊娠しても体の負担になってしまいます。
ヒートが来ない時、遅れるときは?
ヒートが来ない、遅れるということも犬によってはあります。なにか原因があるのでしょうか。
まずは出血量が少なかったり、分泌物を犬が舐めてしまったりして実はヒートが来ていたのに飼い主さんが気付かないこともあります。
またホルモンのバランスが崩れることで、ヒートが遅れたり来なかったりする場合があります。例えば太り気味の犬は内分泌系のトラブルも出やすくなります。加齢によってヒートとヒートの間隔が長くなることもあります。偽妊娠している場合もヒートはきません。
ヒートが来るはずなのに、来ていないという時は動物病院を受診してみてもらってくださいね。
2.1.犬が性成熟を迎える時期とは
犬が性成熟を迎える時期は犬の大きさや犬種によって変わりますが、だいたい以下の通りです。
チワワやシーズー、トイプードルなど小型犬の場合は6カ月~12カ月ごろ、レトリーバーやダルメシアンなど大型犬の場合だと15カ月~24カ月ごろに性成熟を迎えることが多いです。大型犬はややゆっくりやってくるのですね。
体重が15キロ程度の柴犬など中型犬程度の犬では、6カ月ごろから性成熟を迎え始めると考えておくと良いでしょう。また栄養状態がよい犬は早まる傾向にあります。
子犬から飼い始めたときはいつ性成熟を迎えるかをあらかじめ知っておくことで、いろいろな準備ができます。
どの犬ももちろん同じではなく個体差があります。あまり心配しすぎないようにした方がいいでしょう。あまりに早すぎる、またはいつまでもこないという時は動物病院で相談してみましょう。
2.2.オス犬には決まった発情期がない!
一方オスの発情は時期が決まっているわけではなく周期もありません。
去勢をしていなオスはヒートの、つまり発情したメスに会うことで発情します。発情のきっかけは発情期を迎えたメス犬のフェロモンの匂いを嗅いだことによるのです。
去勢をしていないオス犬の場合は臭いに大変敏感です。メスの発情期のフェロモンだけではなく、自分の縄張りを守るためにも敏感なのです。
敏感なので、近くに発情期のメス犬がいると興奮してしまいます。そこで興奮状態になってしまうと普段はおとなしい子でも飼い主さんの制止を聞かず、脱走してしまうこともあるのです。
メスの発情期のフェロモンは、オス犬の本能を刺激するということなのですね。
3.ヒート中の症状とは
ヒート中、メス犬の外陰部が大きく腫れやわらかくなります。初めて見た方はその変化に驚いてしまう方もいるようです。
さらに出血も見られますが、出血量が少な目だと犬自身が舐めてしまうことがあります。舐めて嘔吐したり下痢をすることもあります。
また小型犬ですと分泌量も少な目ですが、大型犬の場合出血量が多く床を汚すこともあります。
犬によっては食欲がなくなる子がいます。さらに元気がなくなったり、頻尿になったりします。
ヒート中の黄体ホルモンが分泌されているあいだは多少体温が高く感じるかもしれません。黄体ホルモンは体温を上昇させる作用があります。
3.1.ヒートはどのように対応すればいいの?
ヒート中は清潔に、そして安心してゆったり過ごさせましょう。ではどのように対応すればいいでしょう。
オムツをさせる
出血量が多い、出血でソファなどが汚れるというときは、オムツを付けてあげましょう。オムツはやむを得ず外出した際の、予想外の交尾や妊娠を避けることもできます。
ただ、犬によってはかぶれることもあります。またオムツの中が蒸れるなどして不潔になりやすいので、まめに取り換えてあげましょう。
ベッドなど犬がよくいる場所にトイレシートを敷いておく
犬がよく過ごす場所にはトイレシートを敷いておくのもおすすめです。シートは白いので、出血した量がわずかでも確認しやすいというメリットもあります。
汚れたらすぐに取り換えてあげましょう。
まめに陰部を拭いてあげる
清潔なタオルをお湯で濡らして、こまめ陰部を拭いてあげるのもいいでしょう。周囲も汚れなくなります。
床などに垂れた血をこまめに掃除する
ぽたっと血が床にたれてしまうこともあります。気を付けてまめに掃除をしておきましょう。
犬用の手作りパンツ
手作りパンツは体に合わせることができるのでおすすめです。
もちろん市販の紙オムツを使ってもいいのですが、ちょっとお値段も高めですよね。しかも愛犬の体にうまく合わないこともありますよね。
人間の生理用ナプキンは値段も安めでテープで固定できるので、パンツを複数枚作り、ナプキンをこまめに代えてあげると清潔に快適に過ごせますよ。
用意するもの
- 布:肌に優しいものを選びましょう。(お古のTシャツなども可)
- ニットのバイアステープ
- やわらかめの布ゴム(パジャマ用平ゴムが締め付けないのでおすすめです)
- 型紙をダウンロードできるサイトがあるので、そこからダウンロードすると作りやすいです。
- 型紙はおむつを広げた形をイメージするとわかりやすいでしょう。
- 犬のサイズに合わせて布をカットします。
- 布の端は端ミシンをかけてほつれないようにしておきます。
- 背中側は尻尾の位置を合わせてしるしをつけておきます。
- 尻尾の太さに布を丸くカットして、切り口はバイアステープで囲んでぐるりと縫っておきます。(ミシンでも手縫いでも可)
- ウエスト側にはシャーリングを6本程度、背中側には1本入れます。
- 脇を縫い合わせます。
- 股の部分とウエスト部分の端を折り込んで縫います。
- ウエストを折って縫う時、ウエストには緩めにゴムを通しておくといいでしょう。
- 人間のパンツのような形に出来上がります。
オムツやパンツを嫌がる子には無理をして履かせる必要はありません。
3.2.臭いへの対処法
ヒート中、出血をしているので独特の匂いはあるのですが、人間にはあまり感じられません。
気になるときは、時々きれいに拭いてあげてください。
ただし人間にもわかるくらい臭いがきついというときは、子宮蓄膿症など病気の可能性もあるので動物病院で相談してみてください。
多頭飼いの場合
もし多頭飼いの場合は、ヒート中の犬は隔離してあげましょう。とくにオス犬がいる場合は、簡単には入れないように鍵のかかるお部屋などに隔離してあげることをおすすめします。
屋外飼いの場合
室外で飼っている子がヒートになったら必ず家の中に入れてあげましょう。
外からオス犬が侵入してきて交尾をしてしまい、望まない妊娠してしまう可能性が高くなります。
塀やフェンスがあるから、と思っていてもヒート中のメスに惹かれたオス犬は思いがけないパワーを持っています。
また、ヒートの匂いに気付いた近所のオス犬が吠えるなど近所迷惑を引き起こす恐れもあります。
3.3.ヒート中の散歩は最低限に留めよう!
ヒート中の散歩は最低限にします。ゆったりしたくても我慢です。ヒートの臭いに惹かれ散歩中にオス犬がしつこくついてきたり、陰部を舐めに来たりします。
さらに、ケンカが生じる恐れがあるうえ、ちょっとした隙に交尾されてしまう可能性もあります。
犬によっては血を舐めたことで嘔吐したり下痢をしたりこともあります。これは愛犬にとっても、ほかの犬たちにとってもいいことではありません。
こういったことから発情期になったら散歩は控えめにしたほうがいいでしょう。
また、公園などでは去勢していないオス犬が散歩に来ていることもあります。そこにヒート中のメス犬が来たら大変な騒ぎになってしまいますよね。オス同士がケンカをしたり、愛犬も騒ぎに巻き込まれてしまったりします。
ドッグランも同じく危険なので連れていかないようにしましょう。交尾させる相手以外と会う場所にいくことはやめておきましょう。
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4.オス犬は2㎞離れたところからメスの臭いを感知できる!
オス犬は2㎞離れたところからもメスの臭いを感知できるのです。発情したメスの臭いを感知したら、オス犬は興奮し交尾を求めます。
家からスキをみて飛び出したり、鎖を引きちぎって出ていってしまったりする可能性が高まってしまいます。
またはフェロモンの臭いに興奮しているのに、交尾ができないという状態もオスにとってはかなりのストレスとなります。体調不良を引き起こす恐れもあるくらいです。
こういったこともあるため、外で飼っているメスがヒートになったら家に入れるべきですし、散歩も控えめにするべきなのです。
4.1.避妊手術はいつすべき?
避妊手術の時期で、最も推奨されているのは生後5,6か月頃のヒートが始まる前、と考えている病院が多いようです。
または最初のヒートを迎えたあとに手術する病院もあります。個体差もあるので、子犬を飼い始めた時点で動物病院の先生とよく相談しておくことをおすすめします。
ヒートの最中の手術はやめた方がいいといわれています。ヒート中は子宮も大きくなっているので切る部分が増えてしまいます。また出血量が多くなるリスクもあり犬への負担が大きくなるという理由からです。
ヒートを繰り返すことで、犬は子宮蓄膿症や子宮内膜症、乳腺腫瘍などの疾患にかかる可能性が高くなります。老犬になってから、これらの病気は命にかかわりますし、治療や手術をすることも犬にとって大変な負担になります。またヒートに伴うストレスも軽減されます。
子犬を望まないのなら、避妊をしてあげるほうがメス犬にとってはいいことです。
避妊手術については、獣医師によっても考えや方針がありますからかかりつけの獣医さんとしっかり話をしましょう。
4.2.ヒート中の注射や予防接種は避けるべき?
ヒート中の予防注射は避けておいた方が好ましいでしょう。ヒート中はただでさえ犬はストレスを感じています。またいつもと体調も異なっています。
獣医さんに相談し、予防注射の時期を検討しましょう。狂犬病の集団での接種も、ヒート中は他の犬を興奮させてしまう恐れがあるので連れていかないほうが賢明です。狂犬病の集団接種に行けないときは個別で動物病院で受けることができます。
そのほかの伝染病予防の注射についてもよく相談して時期をきめましょう。
いずれにしても予防注射はヒート中ではなく、体調の優れているベストのタイミングで摂取するのが望ましいでしょう。
4.3.ヒート中のシャンプーはしても良い?
ヒート中のお風呂、シャンプーやトリミングは可能です。
臭いが気になる時や汚れが気になるときは、シャンプーをして陰部を清潔に保ってあげましょう。
ヒート中やヒート後は、メス犬の体の免疫力は低下しており、細菌感染をおこしやすくなっているので清潔に保つことが大切です。
トリミングについても、トリミングサロンでは受け入れてくれるところがほとんどです。
しかし、ヒートの真っ最中で犬が興奮していたり言うことをききにくかったりするときは落ち着くのを待ってからにしたほうがいいですね。
トリミングサロンに、去勢していないオス犬が預けられていることもあります。
必ず予約の際に、ヒート中であることを伝えトラブルにならないようにしましょう。
5. まとめ
ヒートはメス犬を飼う多くの飼い主さんが経験することです。とくに子犬が欲しい方は何度かヒートを経験することになります。
初めてヒートを経験すると、犬自身も困惑しますし飼い主さんも驚いてしまいますよね。
陰部が腫れて出血したり、元気がなくなったりといつもと違う様子に心配もしてしまうでしょう。またヒートが治まったと思ったら今度は偽妊娠など、また心配ごとが増えてしまいますよね。さらに散歩になかなか連れ出せないなどストレスを、愛犬も飼い主さんも感じる時期でもあります。
しかしヒートはメス犬にとって自然な現象であり、時間がたてばちゃんと治まるということを知っていれば、あわてず対応もできます。「そっと見守る、しかし油断はしない」という姿勢で愛犬を守ってあげましょう。
少しでも快適に過ごせるように、生理用パンツをかわいい柄で作ってあげたり寝床を快適にしてあげたりするといいですね。また免疫力が落ちていることを考慮して陰部を清潔に保ってあげるようにしましょう。
そして妊娠を望まないのなら、避妊手術を検討しましょう。子宮の疾患にかかるリスクがなくなるという大きなメリットがあります。獣医さんともよく相談してくださいね。
ヒートの時期を迎えたら、まずは飼い主さんが落ち着くことが大切です。そうすれば愛犬も安心して過ごせますよ。
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