今は1匹しか飼っていないのだけど、近いうちにもう1匹犬を迎えて多頭飼いをしたいと考えている方は多いようです。
でも、実際に新しい犬がきた時に、今の犬と仲良くなってくれるのか、自分も複数の犬の世話をきちんと出来るのか、少し不安になってしまう事もありますよね。
犬の多頭飼いは、飼い主さんの対応次第でほとんどの場合うまくいきます。
ここでは、多頭飼いをするメリットや、先住犬への対応方法からお散歩やトイレ事情まで様々な事を紹介していきます。
多頭飼いを考えている飼い主さんは、是非参考にしてみてください。
目次
1.犬の多頭飼いのメリットとデメリット
1.1.犬の多頭飼いの良いところ
1.2.犬の多頭飼いの悪いところ
1.3.犬の多頭飼いを始めるタイミング
1.4.相性の良し悪しもある!
2.犬の多頭飼いをする際に気をつけたい4つのポイント
2.1.先住犬との信頼関係ができていることを確認して!
2.2.犬1頭ずつにしっかりと向き合おう!
2.3.犬のことは犬に任せてしまおう!
2.4.ケージは分けよう!
3.多頭飼いの散歩の仕方
3.1.1匹ずつ散歩したほうがよい?
3.2.複数同時に散歩をしたい場合は相性がよい犬同士で!
3.3.おすすめのリードはこちら!
4.多頭飼いのトイレは共同で使っても大丈夫!
4.1.トイレを1つ用意した場合のメリット・デメリット
4.2.トイレを複数用意した場合のメリット・デメリット
4.3.効果的なトイレしつけの体験談
4.4.多頭飼いに向いているおすすめケージ
5.お留守番の際に注意すべき3つのポイント
5.1.いたずら好きな子がいる場合はどうしたらいいの?
5.2.仲が悪い犬たちは留守中に喧嘩する?
5.3.後輩犬も留守番の訓練は必要?
6.先住犬が子犬や他の犬に吠える時の対処の仕方
6.1.どうして先住犬は吠えるの?
6.2.先住犬と後輩犬を仲良くさせる3つのポイント
6.3.吠えるのを簡単にやめさせるには叱るのがベスト!
1.犬の多頭飼いのメリットとデメリット
犬の多頭飼いには、当然メリットとデメリットがあります。
ここでは、犬目線と飼い主さん目線それぞれのメリットとデメリットや、犬同士の相性について紹介していきます。
1.1.犬の多頭飼いの良いところ
- 犬目線でのメリット
犬は元々群れで生活していた動物です。仲間を思いやる性質は、今でも犬の中には残っていますので、仲間が増える事は本能では歓迎しています。
一緒に暮らす仲間が出来ると、飼い主さんとの遊びとは違った遊びをするようになり、新しい刺激を受けてストレス解消にも繋がります。
- 飼い主さん目線でのメリット
一緒に暮らす仲間が居る事で、飼い主さん依存になりにくく留守番が上手に出来るようになります。犬同士で一緒に遊ぶ姿は微笑ましく、心が癒されます。
1.2.犬の多頭飼いの悪いところ
- 犬目線でのデメリット
先住犬からすると、飼い主さんを奪われると思い、不安にかられる場合があります。
- 飼い主さん目線でのデメリット
日々の食事代や予防接種代など、金銭的負担が増加します。犬同士の相性によっては、喧嘩をする事もあるので、慣れるまでは目を離せなくなる事もあります。
1.3.犬の多頭飼いを始めるタイミング
多頭飼いを始める一番いいタイミングは、子犬同士を同時に迎える事です。
特にこれから社会性を身に付ける同じ位の月齢の子犬同士でしたら、一緒に遊びながら相手にじゃれついた時の噛む加減など、飼い主さんではなかなか教える事の出来ない事を一緒に学んでいってくれます。
ただ、多頭飼いをしょうかと思うきっかけは、先住犬が成犬になって遊び相手が必要だったり、1匹で寂しいかなと思うタイミングであったりする事が多いと思います。
そんな時にも、新しく迎える犬は、やはり生後半年未満程度の子犬が最適です。
成犬と一緒に暮らしていく中で、犬同士で大切なルールを先輩である成犬が教えていってくれます。
成犬の方も、新しくきた小さな仲間を守ってあげて、自分が色々教えて面倒をみてあげなければという仲間意識が生まれやすくなります。
1.4.相性の良し悪しもある!
犬の多頭飼いは、新しく迎え入れるタイミングや飼い主さんが犬に対する対応を間違ったりしなければ、犬同士は大抵うまく生活していってくれます。
ただし、先住犬が飼い主さんに依存し過ぎている場合には、新しく迎えた犬に飼い主さんを奪われるのではないかという不安から、攻撃的になる事があります。
また、先住犬が高齢の場合は、元気な新入りが来ると刺激になって今までより元気になる場合もありますが、その逆で元気さに押されて余計に年を取ったようになってしまう場合があります。性別の違いでも、多少相性が変わってきます。
- オスとメス
揉め事が起こりにくく、一番相性がよい組み合わせと言えます。
どんな犬種でも、メスはしっかり者でオスは甘えん坊という傾向がありますので、その違いが生活していく上では利点となります。
ただし、子どもを作らせる予定がないのであれば、適切な時期がきたら早めに去勢避妊手術を受けるようにしてください。
- オスとオス
オス犬は縄張り意識を強く持ちますので、去勢のしていないオス同士の組み合わせは、突然争いが起きたりする事があります。
既に去勢済の成犬のいるところに、オスの子犬を迎え入れる場合には、早めに去勢手術を受けるようにします。
しつけに関しては、リーダーは飼い主さんであることを犬たちにきちんと教えこんでおく事で、無用な争いを避ける事が出来ます。
- メスとメス
メス同士は揉め事が起こりにくいのですが、どちらか一方が気の強い場合には、順位付けの争いが起こる事があります。
このような場合でも、オス同士の時と同じように飼い主さんがリーダーだときちんと教えておけば、順位付けの争いはなくなっていきます。
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2.犬の多頭飼いをする際に気をつけたい4つのポイント
犬を多頭飼いしていくには、時にはトラブルも発生します。トラブルは未然に防ぐ事が出来ればそれが一番ではありますが、なかなかそうもいかない事も多いでしょう。
ただ、そのトラブルを軽減する事は可能ですので、そうする為のポイントを4つ程紹介していきます。是非参考にしてください。
2.1.先住犬との信頼関係ができていることを確認して!
新しく犬を迎え入れる前には、先住犬との信頼関係が確立されている事が必須条件となります。
信頼関係とは、いわゆる主従関係になりますが、これが確立されているかどうかを試す簡単な方法を紹介します。
- 名前を1度呼んだだけで、飼い主さんの元へすぐにくるか
- 犬の身体のどんな場所でも嫌がらずに触れるか
- オスワリなどの指示に1度のコマンドできちんと従えるか
他にも試す方法はいくつかあるのですが、一番簡単に確認する方法がこの3つになります。
先住犬と飼い主さんの信頼関係がきちんと確立していないと、新入りの犬のしつけもうまくいかなくなってしまう事もありますし、犬同士の揉め事が起こってしまう事もあります。
多頭飼いをする時には、先住犬との関係をきちんと築いてからにしましょう。
2.2.犬1頭ずつにしっかりと向き合おう!
新しく犬を迎え入れると、先住犬の中にはパニックを起こしてしまったり、元気がなくなってしまったりする犬がいます。
これは、今まで独占してきた飼い主さんの愛情を新しくきた知らない犬に奪われてしまうのではないかという不安からくるものです。
時にはその不安な気持ちが、新入りの犬に対して攻撃的な行動に出てしまう事もあります。
そうならない為にも、先住犬へは今まで通り変わらず接するようにし、新入りの犬よりも先住犬を常に優先する事を忘れないでください。
新入りの犬が子犬の時などは、どうしてもそちらに気がいく事が多くなると思いますが、先住犬と築いた信頼関係を失わないように接していく事で、犬同士の関係性にもよい影響を及ぼしていきます。
ただし、先住犬を優先するばかりで、新入り犬をないがしろにはしないでください。
こちらとも、信頼関係を築いていかなければいけません。
優先するという事は、贔屓をする事ではなく、名前を呼ぶ順番やおやつをあげる順番、ご飯をあげる順番全てにおいて先住犬が先で、新入りはその次にするという事です。扱い自体は平等にしてあげてください。
2.3.犬のことは犬に任せてしまおう!
多頭飼いを始めると、時には犬同士軽い争いが起こります。きっかけはおもちゃの取り合いであったり、甘噛みが痛くて喧嘩になったりなど理由は様々です。
歯を思い切り剥き出しにして血を見るような争いの場合は別ですが、基本的には日々の小さな争い事の時には、飼い主さんは手を出さないようにして見守るだけにしておいてください。
おもちゃの取り合いが起きた時など、新入りである子犬が成犬である先住犬に吠えられたり、威嚇されたりしていると、つい先住犬を制止したくなりますが、そこはグッと我慢です。
ここで飼い主さんが手を出してしまうと、犬同士で確立しようとしている上下関係やルールを乱してしまう事になり、関係性が悪化してしまうかもしれません。
怪我をしない程度のいざこざでしたら、いくら飼い主さんといえども、介入すべきではありません。
2.4.ケージは分けよう!
犬の多頭飼いをする場合には、ケージは頭数分用意するようにしましょう。犬にとってケージという物は、自分がゆっくりできる縄張りの意味があります。
ある日突然現れた新入りが、自分の縄張りであるケージに入ってきたら、先住犬はいい思いをしないのは当然ですよね。
よく知らない者同士で同じケージで過ごす事は、ストレス溜めてしまうきっかけにもなりかねません。
万が一激しい喧嘩などが起きた時にも、それぞれがクールダウンできる個室は必要になってきますので、安心出来る自分の部屋として、それぞれにケージを用意してあげるようにしてください。
3.多頭飼いの散歩の仕方
1匹を連れてする散歩と、複数匹を連れてする散歩には大きな違いがあります。
1匹を連れている時には起こりえないトラブルが起こる場合もありますので、複数匹を連れて散歩をする場合の注意点や、便利なリードについて紹介していきます。
3.1.1匹ずつ散歩したほうがよい?
犬を多頭飼いしている場合、お散歩は出来る限り1匹ずつ行く事をおすすめします。
自分の犬がきちんとしつけされていたとしても、外にはどんなトラブルがあるか分かりません。
排泄物の処理をしている時や、何かの事情で1匹の相手をしていて手が離せない状況の時、もう1匹に何かが起きないとも限りません。
他にも、犬同士のリードが絡まって外れてしまった場合など、犬を複数匹連れていると犬の後を追いたくてもそれが出来なくなってしまう場合もあり、そのまま迷子になってしまう事があるかもしれません。
必ずトラブルが発生するとは限りませんが、未然に防ぐ事が出来る物は防ぐようにして、なるべくなら1匹ずつ散歩に連れていくようにしてください。
その際は、必ず先住犬から連れて行く事を忘れないようにしてください。
3.2.複数同時に散歩をしたい場合は相性がよい犬同士で!
どうしても複数匹を一緒に散歩に行かなければならない時には、1人で連れていくのではなく、家族の協力も仰いで複数人で出掛けるようにしましょう。
犬の月齢によっては歩くスピードも違いますし、排泄や臭いを嗅いだりするタイミングも犬によって違います。
散歩の主導権は飼い主さんが握る必要はありますが、犬にも自分なりのペースがあります。
複数匹いると、どうしてもどちらかのペースに巻き込まれる形になりますので、せっかくの楽しい散歩で、逆にストレスが溜まってしまうかもしれません。
ただ、先住犬がきちんとリーダーウォークが出来ていて、犬同士の上下関係も出来上がっている場合には、新入りの犬はリーダー犬に合わせようとしますので、何度か散歩を繰り返すうちに複数匹同時でもスムーズに歩いてくれるようになります。
3.3.おすすめのリードはこちら!
複数匹を一緒に散歩に連れて行く場合、それぞれのリードを2本持ってもいいのですが「2頭引きリード」が大変便利です。
おすすめの商品を2つ紹介しておきます。
- リードの先が2つに分かれていて、持つ部分は1本の物
持ち手の部分は通常のリードと同じ物です。その先が2本に分かれていて、それぞれを犬の首輪に装着する事が出来ます。
これはただ単に先が2本に分かれているタイプの物から、2つに分かれる部分が特殊な金具になっていて、先の2本が絡まないように工夫されている物もあります。
購入する時は、その辺を注意してよく見てみるといいでしょう。
- 持ち手用のリードはなく、金具と犬に装着する部分のみの物
先に紹介した物の、持ち手リードが無いという以外は大きな違いはありません。こちらを使用する場合には、既にお持ちのリードを金具部分に付けて使用するようになります。
ここで紹介した2頭引きリードの中には、金具と犬の装着部分の長さが調整出来るタイプの物もあります。体格の違う犬を同時に散歩する場合には、長さを調整出来る物の方が使いやすいと思います。
2頭引きリードの最大のメリットは、犬が勝手な方向に行く事が出来ないので、リードを持つ飼い主さんが犬に振り回される事なく、歩きやすい点にあります。
その逆のデメリットは、散歩をしながらのトレーニングが出来ないという点にあります。
引っ張り癖のある犬をしつけようとして軽くリードを引くと、2匹一緒に引く事になりますので、もしも引っ張り癖がどちらか一方だった場合には、きちんと歩いている犬は何故たしなめられたのか分からず混乱をしてしまいます。
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4.多頭飼いのトイレは共同で使っても大丈夫!
犬の数を増やすに伴って、トイレはどうしたらいいのか、これは多くの飼い主さんが悩む事ではないでしょうか。
それぞれに専用の物を用意すべきか、それとも共有にすべきなのか、メリットとデメリットをまとめてみましたので、参考にしてみてください。
4.1.トイレを1つ用意した場合のメリット・デメリット
多頭飼いでトイレを1つにした場合のメリットとデメリットを紹介します。
- メリット
トイレを掃除する時には、一箇所だけすればいいので掃除の手間が楽。
トイレに排泄物の臭いが付いているので、後から来た犬のトイレトレーニングが楽。またはトレーニングをなくても、トイレの場所を覚えてくれる。
- デメリット
排泄物に異常があった場合に、どの犬の物か判断が付きにくい。
排泄物はすぐに掃除をするようにしないと、次の犬が使用する時に踏んで汚してしまう事がある。
4.2.トイレを複数用意した場合のメリット・デメリット
次に、トイレを複数用意した場合のメリットとデメリットを紹介します。
- メリット
後から犬が来た時に新しくトイレを用意するので、それぞれが決められた場所でするようになり、排泄物での体調管理がしやすくなる。
- デメリット
トイレ掃除の手間が増えるだけでなく、シーツの消費も増えるので経済的負担が増える。
4.3.効果的なトイレしつけの体験談
最近では多頭飼いをしている人が増えてきています。実際に多頭飼いをされている方のブログを紹介します。
トイレについてだけではなく、多頭飼いならではの事にも触れてありますので、飼育していく上で大変参考になると思います。
http://fumimm.exblog.jp/i11/
トイレのしつけについて、多く書かれている方のブログです。
http://wan-waon.com/
プードルとミックス犬、合わせて6匹を飼われている方のブログです。
http://blog.livedoor.jp/kotubu_reon/archives/cat_1041836.html
チワワを飼われている方のブログです。しつけについてのお悩みなども書かれています。
4.4.多頭飼いに向いているおすすめケージ
犬をケージに入れる事を、狭い所に閉じ込めて可哀想と言う方が居ますが、それは全く逆の考え方で、犬にとってケージは自分のテリトリーであり、安心して休む事のできる場所です。
特に多頭飼いの場合には、犬同士が喧嘩をしてしまう事もありますし、年齢の差によってはゆっくり休みたい犬と元気に遊びたい犬で生活リズムが違う場合があります。
そんな時にも、個別のケージがあれば、休みたい方の犬は自分のテリトリーで邪魔をされる事なくゆっくりと過ごす事が出来ます。
犬の性格も様々です。広めのケージを用意したとしても、他の犬と一緒に過ごしたい犬もいれば、常に一緒ではストレスを溜めてしまう犬もいます。
ケージは、犬がゆったりすごせる程度の大きさの物を頭数分用意して、夜間の就寝時以外はケージのドアはフリーにしておいても構いません。
犬はケージをテリトリーと認識すれば、休みたい時には自然とそこへ行くようになります。
もしも1つのケージに複数匹入ってしまっていても、無理に出す必要はありません。
通常は床に複数のケージを並べて置く場合が多いと思いますが、就寝時以外はケージには入れないという場合には、横に並べるのではなく縦に積むタイプのケージもあります。
縦に積んでいくタイプのケージですと、1つのケージ分のスペースで複数のケージを置く事が出来ますので省スペースでも複数のケージの設置が可能になります。
5.お留守番の際に注意すべき3つのポイント
犬だけでお留守番をさせる時には、イタズラをする事もありますし、喧嘩が勃発してしまう事もあるかもしれません。
お留守番をさせる時に、飼い主さんが気を付ける点を3つ紹介しておきます。
5.1.いたずら好きな子がいる場合はどうしたらいいの?
飼い主さんが留守にする間は、安全の為にもケージに入れておくのが一番ではありますが、そのような習慣がない犬もいます。
その場合には、やはりイタズラをされたくない物は犬が届かない場所や、犬が絶対に入らない部屋などに片付けておくしかありません。
犬のイタズラは1匹でしたら大きな事にならなくても、複数匹居る場合には、その中の1匹が何か楽しいイタズラを見付けてしまったら、他の犬もそれに追従するのがほとんどです。
犬が楽しくイタズラをして、飼い主さんがちょっと困るだけならまだいいですが、犬に危険が及ぶ恐れのあるイタズラもあります。その中で最も多いのは電気コードをかじってしまう事です。
電気コードを剥き出しにしておくと、犬がそれをかじってしまう事があります。
飼い主さんがそれに気が付かずに使い続けると火事を起こしてしまうかもしれませんし、最悪の場合はかじった時に感電してしまうかもしれません。
電気コードは、犬が触る事の出来ないような場所に隠す事が難しいようであれば、電気コードカバーが販売されていますので、そのような物を利用して万が一犬がかじっても大丈夫なように対策をしておいてください。
5.2.仲が悪い犬たちは留守中に喧嘩する?
普段からあまり仲が良くない犬同士を、放し飼いにしたまま外出してしまうのは大変危険な事です。
外出中に喧嘩になった場合、仲裁に入る飼い主さんが居なければ大怪我をする喧嘩にまで発展してしまうかもしれません。
飼い主さんが外出をする際には、それぞれ別々のケージに入ってお留守番をしてもらうのが一番です。
ケージの用意がない場合には、別々の部屋に入れておくか、なるべく早めに帰宅するしかありませんが、どのタイミングで喧嘩になるかは誰にも分かりませんので、やはり何らかの対策をして別々にしておく方が安全と言えます。
日常的に喧嘩の多い理由には、犬同士の相性もありますが、それよりも上下関係がきちんと決まってない事の方が大きいようです。
飼い主さんの中には犬が少しでも揉め始めると、きっかけも確認せずにすぐに仲裁に入ってしまう方がいます。
多少揉める事は、犬同士の関係を築いていく上でも大切な事ですし、飼い主さんがすぐに介入してしまう環境では、犬の中のポジションが決まらずいつまでもいざこざが絶えません。
怪我をする程の喧嘩でなければ、少し見守る事も大切です。喧嘩をしながら犬は犬なりに学ぶ事もあり、自分と相手の立場を理解していくものです。
犬同士の上下関係が確立されれば揉める回数は驚く程減っていきます。
5.3.後輩犬も留守番の訓練は必要?
新入りの犬が来て2匹で留守番をさせる前には、新入りの犬にも留守番の訓練を必ずするようにしましょう。
先住犬がきちんとお留守番が出来ているからといって、一緒にいる新入り犬も出来るというものではありません。
先住犬がいるからといって安心して、いきなり長時間のお留守番はさせずに、少しずつ慣らしていくようにしましょう。
新入りの犬にきちんとお留守番の訓練をしておかないと、飼い主さんの居ない状況を不安に感じてしまいます。
その不安が強くなっていくと、いつもはお留守番が平気な先住犬にまでその不安が伝染してしまい、先住犬までお留守番が出来なくなってしまいます。
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6.先住犬が子犬や他の犬に吠える時の対処の仕方
今までは大人しい犬だったのに、新入りの犬がきた途端に吠えるようになってしまう犬もいます。
慣れるまで多少は仕方ないとしても、あまり吠え続けるようでは困ってしまいますよね。
先住犬と新入りの犬が、仲良く暮らしていけるように飼い主さんが出来る事をまとめてみました。
6.1.どうして先住犬は吠えるの?
新しい犬がやってきた時に、その犬に向かって吠えるのは犬として当然の行動です。
自分のテリトリーに知らない犬が入ってきたのですから、まずはテリトリーを守る必要があると感じているのと、自分にだけ向けられていた飼い主さんの愛情が新しい犬にも向けられているのをすぐに察知し、それを自分にとってマイナスの存在と認識して抗議の意味で吠える事をします。
これは飼い主さんが常に先住犬を優先する事で、だんだんと気持ちが落ち着いてきて吠える事はなくなっていきます。
ただし、新入りの犬とすぐに仲良くなれるかどうかは、また別問題です。
犬同士の性格もありますので、すぐに仲良く慣れる場合もありますが、時間のかかってしまう事もあります。飼い主さんは焦らずに、犬たちのペースを見守るようにしてあげてください。
6.2.先住犬と後輩犬を仲良くさせる3つのポイント
先住犬と後輩犬を仲良くさせるには、いくつかのポイントがあります。
まずは必ず押さえておいて欲しい3つのポイントを紹介していきます。
- 先住犬を可愛がる
犬たちの名前を呼んだり撫でてあげたりする時には、必ず先住犬を先にしてあげてください。
後輩犬が子犬の場合は、自分も構って欲しくてじゃれてくると思いますが、そんな時でも後輩犬はそこで待たせておき、先住犬を先に撫でてあげます。
抱っこなどをする時にも先住犬を先にし、後輩犬はその場で待たせておきます。そうする事で、先住犬も飼い主さんの愛情が自分に向いている事を理解して安心して過ごしてくれるようになります。
先住犬を撫でたり抱っこしたりした後には、必ず後輩犬にも同じようにしてあげてくださいね。
- 餌は先住犬から
食事の時間も、先住犬から先にご飯を与えます。子犬であったとしても、先に食べ始めるのは必ず先住犬です。
先住犬にご飯をあげて食べ始めたのを確認したら、次に後輩犬に与えてください。
犬の本能の中には、食事は目上の者が先に食べるというのがあります。先住犬に先にあげる事で、自然と目上の者だと意識するようになっていきます。
- 喧嘩をしたら後輩犬をケージに
犬同士が少し慣れて仲良くなってきたなと思っても、ふとした事がきっかけで喧嘩をする事もあります。
多少のいざこざであれば、飼い主さんが手を出す必要はありませんが、喧嘩があまりにもエスカレートしていきそうになったら、2匹を引き離して後輩犬の方をケージに入れます。
後輩犬が子犬だと、ついそちらをかばってしまいがちですが、それは絶対にNGです。
喧嘩をして引き離した後には、まずは先住犬をなだめてあげます。落ち着いてきたのを確認したら、次に後輩犬の様子を見に行ってあげましょう。
何事も先住犬を優先するが鉄則です。
6.3.吠えるのを簡単にやめさせるには叱るのがベスト!
新入りの犬が来て最初のうちは吠えるは仕方ないにしても、いつまでも頻繁に吠えるのではご近所迷惑にもなりますし、飼い主さんも困ってしまいますね。
そんな時には、先住犬が新入り犬に対して吠え始めたらすかさず、犬の目を見ながらいつもより少し低めの大きな声で「ダメ」などの禁止のコマンドを言います。
禁止のコマンドは、犬の名前を一緒に呼んだりせずに単語のみを言います。
犬が吠えるのをやめたら、今度はすかさず褒めてあげましょう。それを繰り返すうちに、犬は吠えるのをやめるようになっていきます。
吠えた時に注意する時も、吠えるのをやめて褒める時も、その時すぐでないと意味がありませんので、その点だけ気を付けて行うようにしてください。
7.まとめ
犬の多頭飼いについてのメリットやデメリットをまとめてきましたが、いかがでしたでしょうか?
犬の多頭飼いを始めるには、犬の月齢や性別も考慮した方がいい事を紹介してきましたが、犬にも持って産まれた性格の違いなどがありますので、まずは先住犬の性格をよく理解した上で、新しく迎える犬の性別や月齢を考えてあげてください。
新しく犬を迎え入れる時には、まずは先住犬との信頼関係を築いておく事が何よりも大切です。
そして先住犬の気持ちを最優先にして対応をする事により、先住犬も飼い主さんを奪われるかもしれないという不安な気持ちがなくなり、新入りの犬にも仲間意識を持ってくれるようになります。
犬が増えると、散歩やトイレ掃除の手間も当然増えてきます。
複数匹を連れて散歩に行くには、リーダーウォークがきちんと出来ていないと犬に振り回されてしまいますので、犬たちには飼い主さんがリーダーである事をきちんと教えていきましょう。
犬が休む為のケージについては、それぞれの個室を用意してあげるのがおすすめです。
群れで生活をする犬ではありますが、時には1匹になれる空間も必要です。
個別のケージがあれば、お留守番の時に室内のイタズラを心配する事もなく、安心して外出をする事が出来ます。
1匹ではイタズラなどしなかった犬が、2匹になった途端にするようになると言う話もよく耳にします。
室内には電気コードなど危険な物がたくさんありますので、留守番をさせる時には十分注意するようにしてください。
せっかく多頭飼いをするのですから、犬同士には仲良くしてもらいたいですよね。
それでも、最初のうちは新入りの犬に吠えてしまう先住犬は多いです。
犬同士を仲良くさせるには、飼い主さんの対応が大きく影響を及ぼしてきますので、先住犬を優先しつつ、愛情は同じだけかけてあげるようにしてください。
飼い主さんが焦ったり神経質になったりしてしまうと、犬たちにもその気持ちが伝わってしまいますので、犬たちのペースで仲良くなっていけるように、ゆったりとした気持ちで見守ってあげるようにしてください。
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