犬の美容師さんともいうべき、トリマーという仕事をご存知ですか?犬が好きな人には馴染みのある仕事ですね。
愛犬をトリミングに出した時、「トリマーって好きな犬に携わる仕事で、楽しそうだなあ」と見ている人もいるのではないでしょうか。
トリマーは人気がある仕事です。「でも、トリマーってペットの毛をカットするだけなの」「トリマーになるにはどうすればいいの?」と詳しいことは知らないことが多いですね。
ここでは、トリマーの仕事の内容や、トリマーになるためにはどうすればいいのかなどを詳しく紹介していきます。
ペットを飼う人が増えて、ペットサロンも増え、トリマーの需要も高くなっています。
トリマーに興味がある人、これから勉強してみようかなと思う人も、トリマーについてもっと、詳しく知る機会にしてください。
目次
1.トリマーってどんな仕事?
トリマーの仕事は、犬や猫などのペットの毛をカットしたり、シャンプーや爪切りをしたり、ペットのお手入れをする仕事です。
ペットは人間と暮らしていますから、健康のためにも、衛生的にするためにも定期的に被毛のシャンプーやカットが必要です。
ペットの毛のお手入れは「トリミング」や「グルーミング」と言います。
ペットの毛をかわいらしくカットするのは、トリマーの腕の見せ所で、犬が好きな人には楽しい仕事です。
トリミングといっても、さまざまなカットの仕方がありますよ。
プードルなら巻き毛を生かしてぬいぐるみのように、柴犬は短めに、ポメラニアンはフワフワにと、犬種によって似合うスタイルは違います。
飼い主さんからも、さまざまなカットの要望がありますし、季節によってもカット方法は変わります。
犬や猫は、体温調整を発汗でできないので、季節によって毛の長さを調整してあげることが必要です。皮膚病の予防にもなりますね。
犬種ならではの特性を生かすため、お手入れ方法も異なります。
ペットが家庭で快適に過ごせるようにしてあげることが主な仕事になります。
中には、ドッグショーや品評会に出るワンちゃん、ネコちゃんもいます。それには専門のトリミングがあります。
その犬にふさわしいトラディショナルなスタイルにしていきます。トリマーの技術と経験が必要です。
被毛のお手入れのほかに、トリマーの大切な仕事は、ペットの健康管理です。
ペットの体が皮膚病になっていないかなどを見て、ペットの健康を管理するのもトリマーの仕事です。
爪切りや耳掃除、肛門絞り、足裏カットなど、全身のケアをしてあげます。
最近はこのほかに、ハーブパックやエステなど、人間顔負けの健康とお肌のお手入れをするところもありますよ。
トリマーが働いているのは、トリミングをするペットサロンだけではありません。
動物病院、ペットショップ、そのほかペットのいるところでトリマーは活躍しています。
そのため、トリマーは犬の美容の知識や技術だけではなく、栄養や病気、飼い方など幅広い知識が要求されます。
最近はアレルギーのワンちゃん、猫ちゃんも増えています。アレルギー対策やドッグアロマなど、健康のためにさまざまな施術を取り入れるところもあります。
このような施術を行うには、ドッグアロマセラピストなど、トリマー以外の勉強が必要なものも多くあります。
ペットの総合的な健康を考えているもので、トリマーはやりがいのある仕事です。
ペットブームなどもあり、犬や猫を飼う家庭は増えています。それにつれて、ペットサロンやショップも開業しています。
新しいペットビジネスも増えています。ペットのケアをするトリマーの需要はこれからも増えていきます。
大手チェーン店なども参入していますから、店ごとの競争は激しく、サービスの差別化が求められています。
トリマーの仕事はやはり、基本的にはトリミングですよね。どのようにして仕事を進めていくのでしょうか?
トリマーは、まず飼い主さんとじっくりと打ち合わせをして、犬のお手入れ方法や、カットのスタイルを決めます。
これがとても大切な仕事になります。「今日のワンちゃんのスタイル」が決まったら、いよいよ作業にかかります。
1匹のワンちゃんに対する作業は次の通りです。
- 全身をシャンプーする
- タオルドライ
- ドライヤーで乾かす
- ブラッシング
- カット
- 手入れの仕上げ
これだけだと簡単そうですが、大型犬はシャンプーだけでもひと仕事ですよね。
爪切りなど細かい作業も入れて、これを平均1~2時間で仕上げていきます。
次のお客様の予約が待っているので、作業は時間との闘いです。時間内に丁寧な仕事をして、終わらせるのもプロのテクニックです。
お手入れは、カットとシャンプーだけではありません。
おしゃれに髪を染める、ストレス解消にパックやエステがあるコースもあります。これに爪切りや耳掃除、肛門腺ケア、足裏カットが入ります。
預かっている時間も決まっていますから、仕事は効率よく進めなくてはいけませんね。
ペットホテルやショップも一緒にやっている店舗や動物病院もあります。
こういうところにお勤めすると、朝早くからホテルの犬の世話が待っています。
犬のご飯づくりと給餌、ゲージの清掃、消毒、健康状態のチェックなど、開店前にやるべき仕事もたくさんあります。
日中は、トリミングとお客様との接客です。夕方には、ペットホテルの犬たちの世話が待っています。
店を清潔にするためには店内の清掃もあります。残業がある場合もあるかもしれません。
トリマーはその日に予約されているペットの数によって、忙しさが変わってきますね。
忙しいというのは、人気のある店です。中には、夜間のトリミングを受け付けている店もありますよ。
ペットホテルの場合は、ペットを預かって、ご飯を食べさせて帰せばいいのではなく、犬や猫の健康管理をしっかりしなくてはいけませんね。
元気に飼い主さんの元に帰すという大切な仕事で、健康に気を使いますよね。
食事や排せつの様子から、健康状態を見なくてはいけません。
ペットホテルなどがある場合、休日でも交代で出勤して、犬の世話をするお店もあります。店舗は休みでもワンちゃんたちには関係ありませんものね。
トリマーが働く場所も最近はペットサロンや動物病院など増えています。
トリミングを行っているのは、大手チェーン店や個人経営の店が多いです。
大手チェーン店は雇用体制が整っているところが多いです。雇用形態も正社員からパートなどさまざまな形になります。
個人経営の店では、福利厚生が整っていない店も多いので、収入が不安定なケースもあります。
正社員になる場合は、給与や賞与はもとより、社会保険や雇用保険の待遇面を確認しておきましょう。
トリマーの給料はどのくらいなのでしょうか?地域によっても違うようです。
正社員の場合、月給は14万~20万円ほど。初任給は平均して15万円前後の場合が相場です。
人気店で月給が高く賞与がある場合、年収は300万円~500万円前後。賞与がないと年収は180万円~250万円ほどになります。
店によっては、トリミング以外に営業、販売などのノルマを任せられることもあります。
お勤めする際に、待遇面以外で仕事の内容と給料が合うかなど、総合的に判断して選ぶことが大切ですね。
トリミングは手作業で、ペットという生き物が相手です。
安全で丁寧な仕事を心掛けていれば、作業スピードをそんなには、上げられません。
その中で、個人経営の店は、多くの顧客を得るために努力をしています。
ペットサロンも増えて、飼い主さんの目も肥えてきました。情報雑誌やネットなどで、ペットのトリミングにも詳しいです。
飼い主さんのサービスのクオリティへの要求も高まっています。
最近は、飼い主さんがトリマーを指名してトリミングする店も増えています。
高い技術を持ったトリマーが求められ、店も、顧客のために優秀なトリマーを求めています。トリマーはそれだけに、知識や技術も求められます。
トリマーは、技術があればさまざまな働き方ができます。契約社員やアルバイトとして働くトリマーも多いです。
トリマーの求人は増えても、正社員ばかりではなく、アルバイト、パートのトリマーを雇いたいという店が多いのも実情です。
求人もアルバイトのトリマー募集の方が多いかもしれませんね。
トリミングは土・日曜、長期休暇など、お客様が休日の日に、忙しくなる仕事です。
そのためアルバイトも、忙しい土日出勤などの対応が出来る人が求められます。
自分の生活スタイルと合わせて探せば、長期的にトリマーを続けることができます。
アルバイト代は地域によっても異なります。時給750円~1200円ほど。トリマーという技術職ですが、ほかの職業とは変わらないようです。
トリマーとして好待遇で働くためには、経験を積んで力をつけることが近道ですよ。お客様からの信頼が得られれば、待遇も変わってきます。
トリマーとして、高い給料を望む場合は、将来的に独立して自分の店を持つという夢を持っている人も多いです。
これには技術や経験がなくてはいけませんし、お客様からの信頼や営業力もないといけませんね。
独立して店舗を持って仕事をする、または最近は車を改造して、出張トリマーを行うという人も増えています。初期投資が少なく済みます。
また、店舗も賃貸か、自宅の一角を改造して開店するトリマーさんもいます。
トリマーの給料はいい方ではありません。犬が好きで、トリマーの仕事をしたいと思っても、収入が低くトリマーの道を断念している人も多いです。
トリマーとして就職しても、最初からひとりで犬のトリミングを任せてもらえることはめったにありません。
正社員としてしっかり働けるようになるまで、新人時代、下積み期間中は大変です。
シャンプーだけ、爪切りや耳掃除、ペットの世話などが主な仕事で、空いている時間でトリミングの練習をするというものです。
下積み期間は仕事を一人前にはできませんし、勉強を兼ねているといった意味もあります。ほかの仕事と比べても安い給料になることも多いです。
仕事は雑用も多く、1日立ちっぱなしで、お客さんとの接客もしなくてはいけません。
いま、活躍しているトリマーさんも、みんな新人時代を経て、一人前のトリマーになったのです。「それでもトリマーやりたい!」という情熱があれば大丈夫ですよ。
トリミングを任せられるようになっても、飼い主さんの好みや要望に応えていくには、毎日が勉強の連続です。日々、自分の技術を磨いていく仕事です。
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2.トリマーになるには「民間資格」がある方がいい
トリマーになりたいと思ったら、どういう資格がいるのでしょう。実はトリマーには、人間の美容師さんのような国家資格はありません。
では、犬のお手入れが好きなら、トリマーになれるかという、やはりそうではないのです。
やる気や情熱があっても、トリマーの資格はないのでは、雇ってくれるペットサロンはありません。お客様からの信頼を得るのも難しいことです。
トリマーになるには、民間で取得できる資格をとっておくことが、望まれます。
民間企業や団体が主催するトリマーの資格がいろいろありますよ。
民間で一番メジャーなのが、一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)の資格です。
JKCは血統書の発行や、ドッグショーなどの開催などを行っている日本最大の犬に関する団体です。
JKCが発行するトリマーの資格が「JKC公認トリマー」です。
全部でC級、B級、A級、教士、師範の5種類があります。
一般社団法人日本ペット技能検定協会もトリマー資格があります。
このほかにもペット関連の民間企業や団体の資格があります。
トリマーの資格には、いずれもトリミングの知識、技術が求められます。
費用やカリキュラムの内容は異なります。自分のペースに合わせて資格取得が出来るものを選びましょう。
トリマーの資格は、トリマーとして働きたいために取得する人がほとんどですね。
実技を行ったことがあるかどうかも、就職する際の大切なポイントとなります。
就職する際に、有利になるような資格が得られる講座や専門学校を選ぶ人が多いです。
専門学校や、通信講座でトリマーの資格を取り、経験を積んでJKC公認トリマーを取得する人もいます。
トリマーの資格を愛犬のために取得する人もいます。
自分で愛犬のお手入れをしてあげたい、多頭飼いしていて、毎月のトリミング代がかかるので、自分でカットして節約したいなど、勉強する動機はいろいろです。
愛犬のためのつもりが、楽しくなってトリマーとして働くようになったという人もいます。
ペットショップなどでアルバイトしながら経験を積んで、知識を増やしていくという人もいます。
現場での実践をいちはやく経験して、仕事を身につけることは役に立ちます。
専門学校や通信講座で基礎知識などを学んでいないので、一人前のトリマーになるのにかえって時間がかかることも考えられます。
アルバイトしながら、自分で動物の生態やカットの技術などを磨いていく努力をすることが望まれます。
3.トリマーの資格を取る2つの方法
トリマーの資格を取るのには、専門学校に通うか、通信講座を受講するかの2つの選択肢があります。
どちらも数カ月~2年ほどのコースがあり、それぞれに良いところがあり、料金も異なります。
ここだけの勉強ではなく、ペットショップでアルバイトなどをして、実際の体験を積んで、就職するというのが一般的です。
トリマーとして、しっかりキャリアアップをしていくためには、資格を取ることが早道です。
トリマーの資格を取得する人は、高校卒業後にそのまま専門学校に進学する場合もあります。
社会に出て働きながら、資格取得をしていきたいという人、愛犬のお手入れのためという人もいますので、年齢も幅広いです。
どのくらいの期間で資格を身に着けたいかなども考えて学校を探しましょう。
資格がなければ仕事がないということはありませんが、資格を取得することで、就職のさいのアピールは違ってきますよね。
専門学校、通信講座でしっかりと知識と技術を身につけましょう。
専門学校に通う
トリマーの専門学校もたいへん増えました。いろいろ比べてみて、自分に合った学校を選びたいですね。
ユニークな少人数制の専門学校や、講義中心など内容もさまざまです。
専門学校は所轄庁から認可を受けた学校法人の専門学校と、認可を受けていない専門学校があります。
認可を受けた2年過程以上の専門学校を卒業すると、「専門士」という称号が与えられます。
専門学校のメリットは、直接、講師から学ぶことができます。
実習なども多く取り入れられているので、実際に犬や猫のモデルを相手に、実習が受けられます。
また、一緒に励ましあう仲間ができるかもしれません。
カリキュラムを終了すると卒業試験を終えて、トリマーの資格取得というのが基本的です。
専門学校では、卒業後の就職についてもサポートしてくれるところが多いです。安心できる環境で、就職活動が望めます。
なかには、学校と提携する就職先にあっせんして、卒業時の就職率を高めている専門学校もあります。
どのような企業や店舗に就職しているかも確認しておくといいですね。
期間は短期間コースでは3カ月~半年コース、1年修了コース、2年修了コースなどがあります。日中仕事をしている人向けの夜間コースがあるスクールもあります。
スクールは学歴に認められません。仕事をしながら技術を身に着けたい、素早く技術を身につけたいという人が通っています。
専門学校、スクールに通う費用は、通学する期間、受講する講義の時間数などによっても異なります。入学金、テキスト代、受講料のほかに、実習代がかかります。
実習に必要ンな器具なども購入します。1年間で50万~100万円が一般的です。
学校に実習設備が整っている、優秀な講師の講義があるという学校は、高めの授業料のようです。
専門学校などを卒業して、取得できるのは初級の資格であることが多いです。
さらに技術を磨きたいと、次のレベルの資格に挑戦していく人もいます。
まずは資格を取得して、働いて、実践経験を積みながら、上級資格を目指します。
上級資格は一定の実務経験がないと受験できないものがあります。修行しながら、時間をかけて次のステップを目指します。
トリマーの資格は技能のレベルでランク分けされています。
上級資格のハードルは高いですが、取得するとトリマーの養成学校の講師が勤められるなど、仕事の幅も広がり、実力が証明できる資格です。
通信講座を受講する
トリマーを養成する通信講座も多くあります。通学が遠くて難しい、自宅で勉強するのが向いている人は、通信講座がいいですね。
トリマーになりたいと思っても仕事をしながら、勉強しなくてはいけない人、家事や子育てがある女性などは通信講座で、知識を増やしていけます。
通信講座によっては、スクーリング制度を設けているものもあります。
すべてのカリキュラムを終えて、検定試験に合格するとトリマー資格を取得することができます。
一般社団法人日本ペット技能検定協会のトリマー2級の資格を取得できるコースなど、内容もさまざまです。
トリミングの通信講座は無料の資料請求から始めます。さまざまな民間企業がカリキュラムを揃えています。
複数社を比べて、気になったところの資料を請求してみましょう。
ネットでもさまざまなトリマー通信講座の内容を知ることができます。取得までにかかる期間なども異なります。
通信講座は、半年~10カ月ほどで基礎知識を学びます。平均的費用は、テキスト代、DVD代などで10万~30万円ほどです。
トリミング技術のための実習も必要です。実習のみ通学して実際の動物で行うところと、ぬいぐるみを使ってカットするところがあります。
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4.トリマーに求められる性格や特徴
トリマーになってみたいけど、自分にこの仕事が向いているのか、わからない人もいるでしょう。
トリマーに求められる性格や、特徴はどんなものがあるのでしょう。
トリマーに求められる最も必要なことは「動物が好き」ということです。動物が好きでないと、この仕事は勤められません。
仕事は大変ですが、犬が好き、猫が好きという人ならきっと、やりがいを感じる仕事だと思います。
コミュニケーション能力がある人が向いています。
お客様は飼い主さんです。飼い主さんとのコミュニケーションができて、上手に対応できることが望まれます。
飼い主さんの要望に応え、また、アドバイスできることもトリマーに求められる資質ですね。
もうひとつ、ペットとのコミュニケーションもあります。
初めてのトリミングで緊張しているペットの気持ちを読み取って、対応していくのもトリマーの仕事です。
言葉を話せない動物を大人しくお手入れさせていくようにします。
トリマーには手先が器用な人が向いています。不器用な人でも、努力すれば大丈夫ですよ。
美容師と同じに、センスも大切です。同じにカットしても、センスの違いで出来上がりが変わります。
これも勉強していけば、磨けることですので、仕事が好きなら大丈夫です。
トリマーは体力が必要な仕事です。大型犬のゴールデンレトリバーや、バーニーズなどを抱えてバスに入れ、シャンプーしなくてはいけません。
トリミングテーブルに乗せたりするのも抱っこがあります。嫌がる犬を大人しくさせながら、洗うのは時間もかかります。
暴れている犬や噛みつこうとするワンちゃんを扱うだけでも体力がいります。
これが毎日です。体力がないと続きませんね。
集中力も必要です。トリミング中、大人しくしてくれるワンちゃん、猫ちゃんばかりではありません。
ペットを落ちつかせ、集中力を切らさずに仕事をしていかなくてはいけません。
よく動くペットを相手に、ハサミを持っての作業ですから、ケガをさせないように、注意しながら行わなくてはいけません。
集中して、仕事をきれいにこなせる人が向いていますね。
トリマーは、ペットの美容や健康だけの知識と、技術があればいいというものではありません。
いろいろな犬種がきて初めてのワンちゃんでも上手に対応していかなくてはいけません。
犬種による特性や性格、飼い方、動物の栄養学、犬や猫の病気、しつけ法なども身に着けておくと、仕事に役だちます。
犬種にもブームがあるように、トリミングのスタイルにも流行があります。
ペット関連の雑誌もたくさん出ています。雑誌やネットで、海外で流行しているペットのトリミング例を見て、常に新しい情報を入手しておくことも大切です。
海外セレブのペットのトリミングスタイルは、すぐに次の流行につながっています。
明日来るお客様から、同じスタイルの要望があるかもしれません。「知りません」ではカッコ悪いですよね。
トリマーの声から
実際にトリマーをしている人から、トリマーの仕事の側面を知ることができますよ。
ワンちゃんを抱っこしている間に、おしっこされて、服が濡れてなった、ダニがついていた犬の手入れが大変だった、嫌がる大型犬に噛みつかれてケガをした、飛びついてきて倒されたなど、ケガをすることもあるので気が抜けません。
トリマーの仕事は制服があっても、全身犬の毛だらけ、そして獣臭がついてしまうことがあります。
自分では気づかない獣臭が気になり、寄り道ができないというトリマーさんもいます。
そして、飼い主さんに信頼されてペットを任されることが一番の喜びです。「ありがとう」と飼い主さんに言われることや、喜んでもらえること、信頼されることに働く喜びを感じて、やりがいにつながっています。
ワンちゃんも慣れてくると、再会を楽しみにしてくれていて、シッポをフリフリして寄ってくるそうです。犬好きにはやはり、忙しさも吹き飛ぶ、喜びがあります。
トリマーは9割が女性と言われています。最近は男性のトリマーも増加傾向にあります。
力仕事も多いですし、美容師同様に、男性のセンスも必要で、トリマーに向いています。今後も増えていくことが予想されます。
女性にとって、結婚や子育てで忙しくなっても、トリマーとしてパートや契約社員で働くことが可能です。
条件に合うペットサロンなどがあれば、トリマーとしてずっと働くことができます。
5.まとめ
トリマーになるためにはどうすればいいか、また、トリマーはどんな仕事をしているかなど、を紹介しました。
「かわいいペットのヘアカット楽しそうだなあ」と、思っていたら、案外、体力もいりますし、3Kともいうべき、きつい仕事ですね。
トリマーはトリミングだけではなく、ペットの健康管理もきちんとできる、知識と技術が必要な仕事です。
そのためには犬種別の特性や飼い方など幅広い知識を持っていることが望まれます。
飼い主さんとペットを満足させる仕事ですので、コミュニケーション能力も求められます。
トリマーになるには、国家試験などはありませんが、専門学校に通うか、通信講座で学んで、しっかりと基礎知識をつけておくことが、実際に就職してから役に立ちます。
トリマーになってからも、日々最新のトリミングスタイルの情報を集めるなど、技術を磨き、勉強が必要な仕事でもあります。
トリマーは大変なことも多いですが、好きな動物と飼い主さんに喜ばれる仕事ですね。
ペットを飼う人が増えている現代、これからトリマーに求められる技術も高くなり、働く場も広がり、やりがいもあります。
また、自分の技術で、独立できる魅力ある仕事でもあります。
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