犬におすわりを簡単にしつけられる適切な時期と正しいしつけ方

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愛犬におすわりを覚えさせたいけれど、どうしたらいいのかわからない。なかなか愛犬が覚えてくれなくて困っている、おすわり出来ていたのに急にしなくなった、なんてことはありませんか?

「おすわり」と言ってもなかなか覚えてくれないとしつけをするほうも疲れてしまいますし、どうしてしてくれないのかわからないと飼い主さんも困ってしまいますよね。

実は「おすわりのしつけ」は簡単に覚えさせることができます。

そこで、ここでは多くの飼い主さんが実践しているおすわりのしつけの方法をご紹介します。

おすわりのしつけはしっかりポイントを押さえて教えることで簡単に教える事が出来ますので、このページを読んで、おすわりのしつけの方法を覚えましょう。

目次

1.犬におすわりを覚えさせる意味とその大切さ

2.子犬におすわりのしつけはいつからからやるべき?
2.1.おすわりのしつけは生後3ヶ月から
2.2.大切なのは信頼関係を築くこと

3.基本的なおすわりのしつけに必要なものと教え方
3.1.おすわりのしつけに必要な環境づくり
3.2.実際のおすわりのしつけの流れ
3.3.おすわりをしてくれない場合は〇〇してみる

4.突然おすわりしなくなったときはどうする?
4.1.加齢による関節が弱っている場合
4.2.骨折やヘルニアなどの病気の場合
4.3.トレーニングに飽きてしまっている場合

5.犬がおすわりするとき震える場合の原因とその対処法
5.1.飼い主を怖がっている
5.2.筋肉のけいれん
5.3.股関節の異常

6.犬がおすわりのまま歩く場合は、肛門腺をチェックする
6.1.肛門腺のしぼり方
6.2.肛門腺絞りの注意点

7.まとめ

1.犬におすわりを覚えさせる意味とその大切さ

おすわりを覚えさせることは犬にとって大事な意味があります。


愛犬が興奮した時に抑制することができ、なおかつ飼い主との信頼関係を築くことができます。

しっかりおすわりできるようにトレーニングをしておくと、興奮した時に指示することで愛犬が冷静になり興奮を抑えられます。

トレーニングは愛犬とのコミュニケーションを深める事が出来、一緒に暮らす家族として、とても大切なことです。コミュニケーションを深めることでおすわり以外のしつけも覚えやすくなり、愛犬の困った行動などに悩まされることもなくなります。

海外ではしつけがきちんとできていない犬は飼い主の責任です。最悪殺処分をされてしまうこともあります。それは日本も例外ではなく飼い主にかみついて死なせてしまった、人を噛んだ犬を殺処分などのニュースも珍しくありません。

日本の法律では犬は飼い主の所有物で“物”扱いです。しかし、犬はきちんと自分の意志を持つ自分で行動します。かけた愛情の分だけ犬は信頼で返してくれます。

犬のしつけを怠ったばかりに近隣トラブルに発展したというケースもあります。飼い主がしっかりしつけを覚えさせないせいでその犬が命を落とす可能性もあるのです。

初めてのトレーニングは順調にいかず苦労することも多いですが、愛犬と飼い主さんの生活のためにも、根気よく続けていきましょう。
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2.子犬におすわりのしつけはいつからからやるべき?

犬、といえば、おすわりですよね。

実際犬を飼育し始めてからおすわりのしつけはいつから行うべきなのかご紹介いたします。

2.1.おすわりのしつけは生後3ヶ月から

おすわりのしつけは生後3カ月ごろ~生後5カ月ごろまでが最も覚えやすい時期がと言われています。


生後3カ月のころは犬の「社会化期」の時期に重なっています。犬の「社会化期」は4週齢~13週齢ごろまでで、この時期にいろいろな環境に慣れさせたほうがいいと言われています。

警戒心より好奇心が上回る時期に外の環境や飼い主さんとのコミュニケーションをしっかりとることで信頼関係を築くことができ、今後の生活や愛犬の性格に影響すると言われています。

2.2.大切なのは信頼関係を築くこと

トレーニングで大切なのは愛犬との信頼関係を築くことです。

トレーニング中はしっかりアイコンタクトをとり、たくさん褒めてあげましょう。

アイコンタクトがなかなかうまくいかない場合は愛犬が好きなおやつやおもちゃなど飼い主の目の位置まで上げ、半ば強制的に目を合わせましょう。

目があったらすぐ褒め、これを繰り返すことで、犬とアイコンタクトをとれるようになり、信頼関係を築くことができます。

愛犬と信頼関係を築けているとトレーニングも覚えやすくなります。さらに、信頼関係を築けていると散歩のときや外出時などにもしっかり飼い主さんの指示を聞けるようになります。

万が一、何かトラブルに巻き込まれてもあわてずに対処できますので、愛犬との飼い主の信頼関係はとても大切です。トレーニングは愛犬のストレス発散にもつながります。

飼い主も愛犬もお互い楽しい気持ちで行いましょう。

3.基本的なおすわりのしつけに必要なものと教え方

おすわりのしつけで必要なものは犬により異なります。さらに、おこなう場所でも変わります。

しつけ中は愛犬が集中できるような環境が必要です。愛犬の性格に合わせおもちゃやおやつなど使用しましょう。

3.1.おすわりのしつけに必要な環境づくり

おすわりのトレーニングで必要なものはまずは愛犬が集中できる環境です。


愛犬がはじめていく場所は緊張してしまうのでやめましょう。室外であれば、いつも行くようななれた場所で、室内であればできるだけ静かな場所で行いましょう。

愛犬が「トレーニング」に集中できる環境であればどこでも大丈夫です。注意してほしいことはトレーニングの邪魔はしないようにしてください。

犬は短期集中型ですので集中力が切れると格段に効率が悪くなります。犬にとっては「トレーニング」は「遊び」の一環です。だらだら行うと犬も楽しくないな~と、億劫になりますので、メリハリをつけ行うようにしましょう。

おすわりのしつけに必要なもの(室外編)

室外で行う場合は逃げてしまわないように首輪とリードが必要です。お散歩に行くときに必要なものを持っていきましょう。

トレーニングを行うときのリードはあまり太すぎないものの方が行いやすいです。大型犬用などの丸く太いリードは短く持つときに持ちにくいです。

首輪の種類はなんでも大丈夫です。しかし、トレーニング中興奮し首輪が外れる事のないようにゆるさを調節しておきましょう。人の指が2本入るぐらいでしたら、犬は苦しくないので安心してください。

もしこれから購入を検討の場合はハーフチョーカーを選んでみてもいいかもしれません。ショックをあたる時や急に興奮し走り出してしまう時などに首が締まりすぎないようにできていて、トレーニングにも散歩にも最適な首輪です。

おすわりに必要なもの(室内編)

室内で行う場合は愛犬の好きなもののみで大丈夫です。おもちゃが好きな犬はおもちゃ、おやつが好きな犬はおやつを用意しましょう。

トレーニング中おやつを使用する場合は与える量に気をつけましょう。与える量はドッグフード一粒で十分です。ジャーキーなどを使用する場合ははさみなどでちぎっておきましょう。与え過ぎてしまうと肥満につながりますので注意しましょう。

もともと肥満気味で食事の量を調節している場合は晩御飯の量を少し減らしてあげましょう。

愛犬の褒め方

日本人は外国の方に比べて褒めるのに慣れていないと言われています。

しかし、犬にはわかりやすく褒めてあげないと伝わりません。愛犬を褒めるときは犬が行動をした瞬間に褒めてあげるようにしましょう。犬が行動したから時間がたってから褒めると犬は何を褒めているのか分からずに混乱してしまいます。

褒めるときは愛犬の好きなものを与える事の他にも名前を呼んで優しく体をなでてあげるのも効果的です。声のトーンは少し上げて声かけしてあげましょう。

体を一方方向に何度も優しくなでてあげましょう。ワシャワシャとなでると興奮してしまうのでトレーニング中は控えるようにしましょう。トレーニングを終了し愛犬を解放してあげるサインをしてワシャワシャとなでてあげてもいいでしょう。

3.2.実際のおすわりのしつけの流れ

実際におすわりのしつけの流れをご紹介します。

ご自宅でも簡単にできますのでぜひ試してみてください。

おやつやおもちゃを使っておすわりを教える方法

  • 1、愛犬の興味をひく物(おもちゃやおかしなど)を手に持ち、愛犬の鼻先に当てます。このとき愛犬の興奮状態のときは、奪い取られないように手の中に隠して行いましょう。
  • 2、愛犬の鼻先からゆっくり上に手を持っていきます。犬が見上げる状態になるように、やや後ろ気味(犬のお尻側)に手を持っていくと、犬が後ずさりするのでお座りしやすいです。
  • 3、興奮状態のときは飛び跳ねてくるかもしれませんが、お座りするまで待ちます。このときにおもちゃやおやつを取られないようにしてください。
  • 4、犬がお座りしたらおやつやおもちゃを与え、褒めてあげましょう。ほめ方は声のトーンを上げ、優しく体をなでてあげます。
  • 5、これを繰り返し、できるようなってきたら「おすわり」と声掛けしてあげましょう。座る動作=「おすわり」と愛犬に覚えさせてあげましょう。
  • 6、「おすわり」と言ってお座りしたら褒める、を繰り返してあげましょう。

リードを使っておすわりを教える方法

  • 1、犬が立った状態から始めます。リードを短く持ちます。自分の横に犬を立たせた状態で始めるとやりやすいです。
  • 2、愛犬に「おすわり」と言いながらリードを犬の真上にクイッと引きます。やや後ろに引くとお座りしやすいです。軽くショックを与えるだけなので、首つり状態にならないように注意しましょう。
  • 3、後ろに後ずさることもありますが、リードを上に持ち上げ、リードを張ることでおすわりしやすいです。ショックを与えても、お座りできない場合はお尻を優しく押し、座らせてあげましょう。
  • 4、お座りしたら素早く褒めてあげましょう。声のトーンを上げ、優しく愛犬の体をなでてあげましょう。
  • 5、これを繰り返します。

おすわりトレーニングの注意点

おすわりを覚えさせるときの注意点としてお座りのときに覚えさせる言葉は統一するようにしてください。

「おすわり」や「すわれ」、「シット」などいろんな言葉を使うと犬も混乱してしまいます。家族で統一するようにしましょう。

褒めるときは声のトーンを少し上げて優しくなでてあげるようにしましょう。褒められているのがわからず一向に上達しない場合もあります。

最初は愛犬も遊んでもらえることがうれしく興奮してしまうことがあると思いますが、愛犬が興奮しているときに飼い主さんも一緒に声を荒げたり、興奮してしまうと逆効果ですので、トレーニングをするときはできるだけ淡々と行ってください。

メリハリをつけてトレーニングを行うと愛犬のやる気も出て、覚えやすいです。最初は難しくなかなか覚えられなくても、根気続けることが大事です。

できないからといって怒鳴ったり叩いたりはしないでください。愛犬も頑張っていますので、諦めずがんばりましょう。

3.3.おすわりをしてくれない場合は〇〇してみる

なかなかお座りしてくれない場合は飼い主さんがサポートしてあげましょう。

手で腰を押し座らせてみましょう。手で座らせながら「おすわり」と声をかけましょう。

逆に好きなものを使用して興奮しすぎてしまう場合は何もない状態でおすわりのトレーニングを行い、できた時にご褒美として与えましょう。
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4.突然おすわりしなくなったときはどうする?

昨日まではできていたおすわりが急に出来なくなってしまうこともあります。犬の行動には必ず意味があります。愛犬の様子を確認してあげましょう。


愛犬がお座りを嫌がる場合はまず身体チェックしてみましょう。何らかの「原因」でおすわりが出来ない可能性もあります。無理してトレーニングを行う前にまずその「原因」から解明するようにしましょう。

4.1.加齢による関節が弱っている場合

犬は犬種により差はありますが、7歳ごろからシニア期に入ります。小型犬より大型犬のほうが老化は早い傾向にあります。

老化の症状として筋肉の衰え、関節が弱くなります。今までは筋肉で関節をサポートしていたものの老化で関節にまでダメージがいくこともあります。

成犬の頃からしっかり散歩などを行い、筋肉を鍛えておくことが必要です。

加齢により関節が弱りおすわりが出来ない場合は無理をさせないようにしましょう。

無理して続けてしまうと、関節を痛める可能性があります。痛がるようであれば動物病院に連れて行き診察してもらいましょう。

4.2.骨折やヘルニアなどの病気の場合

加齢以外の原因として、体のどこかに不調があり痛みがありお座りできないことがあります。犬は痛みなどを隠す傾向にありますので、注意深く観察する必要があります。

頭から尻尾、足の先まで身体を触り、痛みがないか調べましょう。キャンと鳴いたり、急に体が強張ったりする場合はどこかに痛みを感じている可能性が高いので、動物病院を受診しましょう。

骨折、ヘルニアなどの病気の場合は早めの診察で完治までにかかる時間が変わりますので、不審な点がある場合は早めに受診しましょう。

万が一骨折やヘルニアだった場合は、獣医師の指示に従い安静にしましょう。獣医師に確認し散歩などができる状態になってからトレーニングを再開しましょう。

4.3.トレーニングに飽きてしまっている場合

加齢や病気以外の原因としてトレーニングに飽きてしまっている可能性があります。長時間トレーニングを行うと犬も飽きてしまいます。

トレーニングを苦痛に感じてしまうと、犬は「トレーニングの時間=退屈=やりたくない」と考えてしまい、トレーニングをしてくれなくなってしまいます。

さらに、無理に行うとトレーニングを嫌がります。

トレーニングの時間は1日10~15分程度を目安に、なかなかできない場合は日を改めるか、トレーニングを一時中断しましょう。

5.犬がおすわりするとき震える場合の原因とその対処法

犬はおすわりする時震える場合があります。

その原因と対処法についてご紹介します。

5.1.飼い主を怖がっている

おすわりのしつけを行っているときに激しく叱ってしまったりするとそれがトラウマとなりお座りをしたときに震える事があります。

恐怖により震えるようであれば、その恐怖を取り除いてあげましょう。しつけを行うときには優しく、できないときは叱るのではなく時間を改めるなど、愛犬自身で考え諭してあげるようにしましょう。

叱った後などはトレーニングを行わないようにします。

5.2.筋肉のけいれん

子犬など筋肉がしっかりと発達しきっていないときはお座りをするとけいれんをする場合があります。

まだ、筋肉が発達していない状態での長時間のトレーニングは筋肉に負担をかけます。愛犬の様子を見て適度に切り上げてあげましょう。

5.3.股関節の異常

ゴールデンレトリバーやラブラドールレトリバーなどの大型犬に多い「股関節形成不全」という股関節の病気があります。


股関節の形に生まれつき異常があり、お尻を振り振り振って歩くモンローウォークやおすわりの仕方に異常がみられる病気です。成犬時は筋肉でサポートできますが、歩くときや座る時など運動するときに痛みが出たりします。

これは、動物病院での診察、治療が必要になります。早めに動物病院を受診しましょう。

5.4.他の原因

他に犬の体調の悪い時に震える事があります。

犬は熱があっても、体調が悪くても隠す性質があります。無理してトレーニングをしている可能性がありますので、体を触り熱などがないか調べてみましょう。

特に食欲や元気など変わらないのに震える場合は、念のためトレーニングを中断し安静にしてあげましょう。1日様子を見ても変わらない場合はかかりつけの動物病院を受診し、獣医師さんに相談してみましょう。
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6.犬がおすわりのまま歩く場合は、肛門腺をチェックする

犬がおすわりをしたままお尻を引きずるように歩く場いているときは、肛門腺がたまっているかもしれません。


肛門腺というのは犬の肛門にある匂い袋の中に入っている分泌物のことです。

時計で表す4時と8時あたりにあり、犬が便をするときなどにその匂い袋から肛門腺を出します。これは個体差によりサラサラしていたり、ドロドロしていたり様々です。

昔は便を排泄する時に一緒に分泌できていましたが、小型犬などは肛門付近に筋肉が十分についていないため分泌できず、肛門腺が溜まってしまいます。肛門腺が溜まるとお尻付近が気になり、お尻を地面に押し付ける行動に至ります。

肛門腺がたまった状態で放置してしまうと、匂い袋が破裂し、膿んでしまうこともあります。肛門腺は1カ月に1度は絞ってあげるようにしましょう。

6.1.肛門腺のしぼり方

  • 1、まず爪は短く切っておきましょう。長いままだと犬がけがをしてしまいます。ティッシュを2,3枚持ちましょう。
  • 2、尻尾の根元を持ち、上にあげます。上にあげると肛門がぷっくり浮きあがり絞りやすいです。
  • 3、肛門の4時と8時の部分に親指と人差し指を当てます。この時、肛門腺の入り口をふさがないようにしてください。
  • 4、下から肛門腺の入り口に向け絞り出すように強めに押しだします。
  • 5、2,3回程度行いましょう。

6.2.肛門腺絞りの注意点

肛門腺は簡単に自宅でも絞れますが、匂いが強いためシャンプーの時などに行うといいでしょう。手につくとなかなか匂いが取れないので気を付けてください。

お尻や尻尾などは犬が嫌がる部分です。初めに声かけしてから行いましょう。嫌がり暴れてしまった場合などは無理して行わないようにしましょう。自分でなかなか絞れない場合は動物病院やトリミングサロンでも行ってくれます。

7.まとめ

犬のおすわりのしつけについてご紹介しました。

犬にとっておすわりはとても大事なことで、飼い主さんにとっても愛犬と信頼関係を築くために大事なことです。犬を飼うにあたり、しつけをするのは最低限必要な事です。

お座りができるようになれば、他のしつけもスムーズにいきます。

はじめてトレーニングを行う時はなかなかうまくいかず、苦労することも多いと思います。しかし、犬がすることには全て理由があります。その理由をしっかり見極めてあげましょう。
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