犬のノミがわかる!犬のノミの正体と正しい対処法

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愛犬にとって、ダニと同じくらい猛威を振るうノミ。

かつては春から夏にかけての時期が感染リスクが高いとされていましたが、暖房設備の充実や保温・保湿性の高さなど居住環境が大幅に改善された結果、ノミにとっても快適な繁殖環境となり、1年中その猛威を振るうようになりました。

また、ノミは人にとっても脅威となり、アレルギー性皮膚炎だけでなく寄生虫やライム病といった人畜共通感染症にかかる可能性も決して低くはないのです。

特に室内で犬を飼うご家庭では、外で飼う以上に愛犬と触れ合う時間も長いため、徹底的にノミ対策を行う必要があるのです。

そこで今回は、ノミについての知識を深めるために、ノミの生育場所やサイクル、ノミによって引き起こされるアレルギー性皮膚炎などの症状やその他寄生虫の危険性などをご説明するとともに、ノミ対策のための予防法などを詳しくご紹介していきたいと思います。

目次

1.ノミ・・・どれだけ知っていますか?
1.1.犬のノミの正体
1.2.ノミはどこからくるの?
1.3.犬のノミは、人にも影響があるの?

2.ノミがいないか確認してみよう
2.1.こんな症状があったらノミがいるかも!
2.2.気をつけて!症状があるとは限りません
2.3.発見してもやってはいけないこと

3.ノミを見つけた時はどうしたら良いの?
3.1.動物病院に連れていこう
3.2.ノミアレルギー性皮膚炎の治療はどのくらいかかる?
3.3.飼い主がしてあげられること
3.4.ノミを予防を心がけよう

4.まとめ

1.ノミ・・・どれだけ知っていますか?

ノミとは、ダニなどと同じく犬や猫、そして人にとりついて吸血し、繁殖していく世界で最もポピュラーな外部寄生物として知られています。

基本的に、犬にとりつくノミはイヌノミ・ネコノミの2種類とされています。

光や熱、犬の吐きだした二酸化炭素を感知して、持ち前の強靭な脚力で宿主に飛びつき、寄生します。

世界中に生息し、約2,000種類以上存在するといわれるノミですが、その中でも主に犬や猫などにとりつくのが、

  • ネコノミ
  • イヌノミ

の2種類です。

近年ではイヌノミによる被害は減少傾向になりつつあり、代わりにネコノミによる被害が増加しています。

また、ネコノミは犬だけでなく実は人にも甚大な被害を及ぼすことがあるのです。

そこで、この項目では犬にとりつくノミの種類だけでなく、その生息地や感染サイクル、及びノミが人に及ぼす影響について詳しくご説明していきます。

1.1.犬のノミの正体

イヌノミ

体長1.2~2.0mm。メスのほうが大きい。

頬と前胸後縁部に鋭くとがった棘歯(きょくし)がくし状に並んでいる。

強く丸みを帯びた頭部が特徴。

主にヨーロッパと日本に分布

ネコノミ

1.0~3.0mm。メスの方が大きい。

緩やかにカーブを描く丸みを帯び、イヌノミと比べるとややとがった形状の頭部が特徴。

日本だけでなくオーストラリア、ヨーロッパ、アメリカ、アフリカ南部と世界中に生息している。

日本ではイヌノミよりもネコノミの被害が多く、ノミは特定の宿主を決めないで寄生する、所謂『宿主特異性』が弱いため、例えばネコノミが犬に寄生したり、イヌノミまたはネコノミがヒトに寄生することも決して珍しくありません。

そのため、例えば犬のほかに猫を飼っていたとして、「犬の方にはノミが付いていないから大丈夫」と思っていたらいつの間に犬の方にもノミが繁殖していた…ということも珍しくないのです。

また、人にもとりつき、吸血するだけでなく犬や猫と同じように強い痒みなどを伴うアレルギー性皮膚炎や瓜実条虫(犬条虫)、その他ダニと同じくライム病やリケッチア、猫ひっかき病といった感染症リスクも決して低くはありません。

愛犬のみならず、飼い主にも健康被害を及ぼすノミは、決して「たかがノミ」と侮ってはいけないのです。

1.2.ノミはどこからくるの?

ノミは主に草むらや光の当たらない、暖かく湿った土地に生息し、散歩中の犬から発生する二酸化炭素や熱を探知し、強靭な脚力を持って飛びつきます。

その後、犬の体表にとりついたノミは8分以内に吸血しはじめ、吸血したメスは36~48時間以内に1日平均30個もの卵を生みます。

この直径0.5mmほどの大きさの卵は表面が滑らかですべすべしているため、犬の体表から零れ落ちやすく、犬が移動する度にポロポロ落ちるため、犬の体だけでなく、思わぬところがノミの繁殖場所になってしまいます。

ノミの主な生息地

ノミの主な生息地は、屋外なら草むらや日光の当たらない暗くてじめじめとしたところならどこにでも生息しています。

また、室内の場合は犬や人の生活範囲内及び光が入ってこない暗く湿気のある場所なら生息及び繁殖が可能です。

ノミは13度以上の環境になると発生し始め、湿度と気温の高い梅雨から夏にかけての時期が繁殖ピークとされていましたが、近年では暖房器具の発達や防寒・保温性の高い素材を用いた住居など、居住環境が快適になった結果、繁殖しやすい時期が過ぎても、1年中ノミが生息しやすい環境になってしまったのです。

また、室温を13度以下にしたり、屋外で犬を飼っていたとしても、幼虫以外ならノミは越冬することが可能ですので、ノミ根絶にはつながりません。

そのため、正しい方法でノミの駆除及び排除をする必要があります。

ノミのライフサイクル

室内・屋外問わず、気温27度、湿度50%以上になると、およそ1~6日以内に卵が孵化します。

その間、ノミのメスは吸血→産卵を繰り返すため、卵の数もどんどん増加していきます。

孵化した幼虫は約2mmほどの第1齢幼虫から1~2週間ほどかけて2度脱皮を繰り返し、約4~5mmほどの第3齢幼虫へと成長していきます。

その間、成虫になるまで主にノミ成虫の糞や動物のフケなどを主な栄養源として食し、時に同じ幼虫同士で共食いをしながら成長していきます。

第3齢幼虫から順調に成長し、約1週間ほどかけて繭の中で幼虫から成虫になる一歩手前まで成長し(蛹化)、最適な条件である気温24~32度、湿度78~80%を満たすことで、蛹から羽化し、およそ120日間の寿命の中で『寄生→吸血→産卵→孵化→蛹化→羽化→成虫…』と循環していきます。

これがノミのライフサイクルです。

「たった120日間しか生きられないのなら、放っておけばよいのでは?」とお考えの方もいらっしゃると思います。

確かに、ノミの絶対的な数が少なく、即座に発見できれば駆除可能でしょう。

しかし、ノミのメスは8分以内に吸血し、36時間から48時間以内に30個卵を産卵し、しかもその卵は性質上犬の体表だけでなく、犬がいどうした場所ならどこにでも転がっています。

更に孵化する期間は1日から6日までかかりますがその間、メスは更に卵を生み続けます。

すると、最終的に莫大な数のノミが発生し、完全駆除も困難となるわけです。

例えば、10匹ほどのメスのノミが犬にとりついたとして、単純計算すれば一月で

30(個)×10(匹)×30(日)=9,000(個)

ほどの莫大な数の卵が孵化することになるわけです。

しかも、その卵も成虫になるまでおよそ2週間から4週間ほどで幼虫に成長し、産卵可能になります。

こうして最初に犬にとりついたノミが寿命を迎えるまでに夥しい数のノミが繁殖してしまうわけです。

ノミが繁殖しやすい場所

ノミが繁殖しやすい場所は、屋外ならば直射日光の当たらない草むらや湿った日陰などに生育するので、屋外で飼っている場合は、犬小屋の下の部分や四隅などは注意が必要です。

また、室内飼いの場合は愛犬のベッドだけでなく部屋の四隅や家具の下・隙間などの光が入らない暗くて湿っている場所、畳やじゅうたん、床やソファーなどにも発生します。

基本的に、人や犬が生活していて居心地の良い場所はノミにとっても繁殖・棲息しやすい場所でもあるのです。

基本的に、暗くて暖かく、じめじめしている場所はノミが潜んでいる可能性があります。

そのため、定期的にこまめな掃除を行うようにしましょう。

1.3.犬のノミは、人にも影響があるの?

先ほどの項目でご説明しましたように、イヌノミ及びネコノミは宿主特異性が弱いため、人にもとりつき、寄生します。

犬のノミに人が噛まれ、寄生された場合、

  • ノミ刺咬症(のみしこうしょう)
  • 瓜実条虫症(うりざねじょうちゅう症)
  • 猫ひっかき病

などの他、ライム病やリケッチアなどの人畜共通感染症に疾患する恐れがあります。

特に瓜実条虫はノミをつぶした場合、ノミの体内に潜んでいた条虫が人の指や爪の間などにとりつき、知らず知らずのうちに口腔を通して体内に侵入するおそれがあります。

そのため、ノミを見つけたとしても決して指でつぶさないようにしましょう。

ノミによる人へ感染する主な病気及びその症状

ノミ刺咬症

噛まれたときにノミから分泌された唾液へのアレルギー反応による激しい痒みを伴い、ストレスや不眠症を招く。

刺された痕が残りやすい。

瓜実条虫症

ノミに潜んでいる寄生虫。

犬と人間の体内に口腔を通じて侵入し、寄生。下痢などの症状を引き起こす。

猫ひっかき病

“バルトネラ・ヘンセレ“という細菌に感染したネコから吸血したノミが人に噛みつき、吸血することで唾液を通じて感染。

リンパ節が腫れ、頭痛や発熱を引き起こす。

2.ノミがいないか確認してみよう

愛犬にノミがいるかいないか確認するポイントとして、尻尾から腰にかけての腰背部にハゲや発疹、かさぶたなどがないか注意して見ましょう。

もしこれらの異常が見つかったら、ノミが犬の体表に寄生している可能性があります。

また、背中などの毛の奥深い場所に黒い粒や白い粒などを見かけませんでしたか?

黒い粒はノミの糞、白い粒はノミの卵で、すでにノミが犬の体表に生息し、生活環境にも生息範囲を広げている可能性もあります。

ご家庭でできる確認方法としては、犬用のくしを用いて体毛を梳いてやり、赤黒いフケのような塊が出てきたら、ウェットティッシュなどの上に塊を置いてみましょう。

もし赤くにじんだら、ノミの糞の可能性が高いです。

なるべく早く動物病院に行き、駆除してもらいましょう。

2.1.こんな症状があったらノミがいるかも!

ノミが犬にもたらす症状は主に

  • ノミアレルギー性皮膚炎
  • 瓜実条虫症

のほか、ライム病やリケッチアなどの感染症にかかることもあります。

特に、ノミアレルギー性皮膚炎は小さな発疹や激しい痒みを伴い、脱毛や激しい痒みのために掻きすぎることで傷を負い、化膿性皮膚炎を併発し、更に重症化すれば、吸血され過ぎて貧血を起こすこともあります。

また、瓜実条虫は人にも寄生するため、もし犬が感染してしまったら速やかに動物病院で処置してもらう必要があります。

ノミによる犬への健康被害及びその症状

ノミアレルギー性皮膚炎

皮膚に小さな発疹、激しい痒み、尻尾から腰にかけての腰背部に局所的な脱毛、貧血(重症)

瓜実条虫症

腹部不快感、嘔吐、下痢、体重減少、肛門周辺の痒み、肛門から条虫の片節が見られる など

2.2.気をつけて!症状があるとは限りません

犬は元々自分でグルーミングなどを行うため、ノミをグルーミングで処理するのですが、あくまでノミが小規模のうちだけで、放置して増殖した状態だと犬のグルーミングだけでは対応できなくなってしまいます。

また、犬によっては、ノミに対してアレルギー反応を示さず、ノミアレルギー性皮膚炎を発症しないこともあり、気づかないうちに増殖している可能性もあります。

逆に、飼い主の方がノミに対してアレルギーを持っていて、皮膚炎を発症してしまうというケースも少なくありません。

「犬は平気なのに、なんでだろう?」と疑問に思ったら、犬にノミが付いている可能性も考慮すべきでしょう。

ノミは13度未満になると活動が鈍くなり、皮膚炎などの症状も緩和します。

ですが決して油断してはいけません。

というのも、あくまで活動が鈍くなっただけで決してノミが死滅したからではないからです。

前項でもご説明しましたように、ノミは幼虫以外なら寒さに耐えて越冬することができます。

そのため、気温が13度以上になれば活動を再開します。

更に、室内飼いの場合は部屋の温度が常に13度以上に保たれているため、例え冬の時期だとしても関係なくノミは活動を続けます。

故に、飼い主による定期的なブラッシングやシャンプー、生活環境のこまめな掃除をしっかり行うべきなのです。

2.3.発見してもやってはいけないこと

愛犬からノミが見つかった際に、「愛犬にノミがいた!つぶさなきゃ!」と指でつぶそうとする方は少なくないかと思われますが、決してノミをつぶそうとしないでください。

というのも、つぶしたノミがメスだった場合、すでに卵を持っている可能性が高く、つぶすと同時にノミの卵をばら撒いてしまうため、かえって逆効果になってしまいます。

また、ノミの体内には人にも寄生する瓜実条虫が潜んでいるため、つぶした指や爪の間などに条虫が付き、手から口腔を通じて体内に侵入、そのまま寄生する危険があります。

そのため、ノミを発見したらご家庭では決してつぶさず、動物病院で駆除してもらうようにしましょう。

3.ノミを見つけた時はどうしたら良いの?

動物病院にかかる際に注意したいのが受診するまえに予約しておくことです。

ノミを発見したら「すぐに動物病院でとってもらいたい!」とお考えの飼い主の方は少なくないと思いますが、動物病院には他にも受診しに来た犬や猫などの動物が待合室にいる可能性があります。

そのため、ノミがいる状態で動物病院に行けば、他の動物やその飼い主にノミを移して可能性があります。

ノミの感染を広げないためにも、まずは動物病院に電話などで連絡し、他に診察を受ける動物が居らず、動物病院が対応しやすい時間帯に予約するようにしましょう。

また、動物病院に受信する前に予め愛犬の症状をノートなどに詳細に記録しておくと獣医師に説明する際に便利です。

詳細な症状記録があることで、獣医師も治療や駆除などの対策を立てやすく、治療期間も短縮することができるからです。

ノミアレルギー性皮膚炎の症状が見られなくても、下痢や体重が極端に減少したり、体毛から赤黒いフケのような小さい塊や0.5mmほどの大きさの小さな塊が見つかった、といったことも記録しておきましょう。

3.1.動物病院に連れていこう

動物病院に事前に予約を入れ、治療及びノミの駆除をしてもらいます。このとき、ノミの駆除には、

  • スポットタイプの滴下薬(フロントライン など)
  • チュアブルタイプの飲み薬(ネクスガード など)

が用いられます。基本的に犬の性質や皮膚の状態によって投与する薬が変わりますので、獣医師の判断に従って的確なノミ駆除薬を投与するようにしましょう。

また、スーパーマーケットやホームセンターなどで販売されているノミ取り首輪ですが、基本的に忌避効果しかなく、また首輪に塗布されている薬品がアレルギーを引き起こしたり、犬がなめたりかじった際に口から入り、下痢や嘔吐などの症状が出て最悪の場合命を落とす可能性もあり、また、首輪に用いられている素材も軟質プラスチックやゴムなどで犬がいたずらをしてかみ砕いた塊が喉に引っかかって窒息するといった命にかかわる事故などが起こる可能性も決して低くありません。

そのため、ノミを駆除するのであれば、動物病院で処方されるノミ駆除薬を必ず用いるようにしましょう。

犬の背中や首に垂らすだけ!『スポットタイプ』のノミ駆除薬

現在、ノミの駆除薬として主流なのが、『スポットタイプ』と呼ばれる滴下薬です。

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一回ごとに使いきりで使い方も犬の背中や首元あたりに垂らすだけと非常に簡単です。

特に『フロントライン』及び『フロントラインプラス』はノミだけでなくマダニやハジラミ、更に、ノミの体内に潜伏している瓜実条虫にも効果があるため、ダニやハジラミ、条虫駆除と並行して用いられることが多いです。

投与後24時間以内にノミの成虫を駆除するだけでなく、ノミの卵の孵化や成長を阻害し、幼虫に対しても効果があるため、ほとんどのノミを駆除することが可能です。

また、メリットとして生後8週間の子犬から投与可能で、滴下後2時間程度で薬が浸透するため、シャンプーしても薬効が薄れないのが特徴です。

また、薬の効果は約1カ月ほど持続するため、月に一度、滴下するだけでノミの駆除が簡単に行えるのも最大のメリットといえます。

更に、『動物用医薬品』に指定されているため、効果のみならず安全性や信頼度が高く、多くの獣医師がノミ駆除薬としてフロントラインやフロントラインプラスの使用を推奨しています。

デメリットとしては、犬の皮膚に直接触れるため、皮膚が弱く、アレルギーを持つ個体には向いていないのと、投与した個所を舐めると、まれによだれが異常分泌され、だらだらとよだれが流れるという点です。

特に後者は、多頭飼いの場合ほかの犬が滴下した部分をなめる可能性があるため、薬を投与した犬は皮膚の表面から薬が完全に浸透し、乾ききるまで隔離していた方が良いでしょう。

また、月に一度の投与で1カ月間効果が持続するということは、一月を過ぎれば効果が薄れるというわけでもあります。

そのため、ノミの完全駆除をするのであれば、毎月一回、定期的に行う必要があります。

フロントラインの価格は1回につき1,100円~1,500円程度で、毎月行うとすると、結構な費用がかかるのもデメリットといえましょう。

いずれにせよ、まずは動物病院へ行き、アレルギーなどの検査を行ってから投与するようにすべきでしょう。

おいしく食べてノミを駆除!犬も大満足の『チュアブルタイプ』のノミ駆除薬

現在の内服用ノミ駆除薬の中で最も主流なのが『チュアブルタイプ』のお薬です。

ノミダニフィラリア.com

おいしく味わいながらノミを駆除することが可能で、品質や安全性も『動物用医薬品』として指定されているだけあって、信頼性も非常に高く、最近では犬が飲みたがらない錠剤からチュアブルタイプのノミ駆除薬に切り替える飼い主も増えつつあります。

主流の『ネクスガード』は、大豆由来のたんぱく質を用い、牛肉の風味を付けたソフトな噛みごたえのおやつタイプのノミ駆除薬で、錠剤が苦手な犬や皮膚が弱くてスポットタイプの駆除薬が使えない犬にも安心して投与することができます。

生後8週目から投与可能で、投与後、30分程度でノミを駆除しはじめ、6時間以内に成虫を完全駆除するという即効性の高さが特徴で、ノミのメスが吸血して産卵し始める前に駆除することで、ノミの増殖を防ぐことができます。

また、マダニにも効果があり、ノミとマダニ駆除を並行して行えるのも大きなメリットです。

効果は1カ月ほど持続し、シャンプーなどの影響を受けないため、犬をシャンプーしたり、体を撫でるといったスキンシップや遊びなども投与後すぐに行えます。

また、基本的にネクスガードは犬の好みを熟知した風味付けをしていますが、好みにうるさい犬の場合、もし口に入れて吐き出したとしても『ごちそうさま保証』があるため、犬の好みに合わせた代替品に交換してもらえます。

デメリットとして、体重1.8kg未満の犬または繁殖用、妊娠・授乳中の犬には投与できないことと、犬によっては下痢や嘔吐などといった消化器症状が出たり、皮膚の乾燥や嗜眠(しみん:高熱や症状の重症化によって刺激を与えても反応せず眠り続ける状態)、食欲不振といった副作用がまれに起こることがあります。

更に、スポットタイプと比べると一回ごとの費用が1,400円~1,800円と少々高めで、毎月投与する必要があるためにかかる費用も割高になってしまいます。

激安サイトに注意!必ず動物病院で処方してもらうようにしましょう

現在、激安サイトなどでフロントラインやネクスガードなどを破格の値段で販売しているケースがありますが、類似品であったり、品質の保証ができない劣悪品であったりするなどといったトラブルが少なからずあります。

また、スーパーマーケットやホームセンターなどで売っているものは類似品であり、『動物用医薬品』として指定されていないものがほとんどです。

更に、フロントラインとネクスガードは犬の個体サイズによって投与する量がかなり変わってきます。

そのため、「節約したいから、小型犬だけど大型犬用のものを購入して、分けて使おう」とすると思わぬ副作用に見舞われることも。

そのため、愛犬の健康を真剣に考えるのであれば、スポットタイプもチュアブルタイプも必ずかかりつけの動物病院で購入するようにしましょう。

3.2.ノミアレルギー性皮膚炎の治療はどのくらいかかる?

万が一、愛犬がノミアレルギー性皮膚炎に感染してしまった場合、以下の治療方法が用いられます。

  • 対処療法
  • ノミの駆除
  • 薬浴・消毒

ノミアレルギー性皮膚炎の治療法は対処療法がメインとなります。

というのも、原因がノミ由来のアレルギー反応であるため、まずはアレルギーを抑え、痒みを緩和させる必要があるからです。

処置としては、抗アレルギー薬と抗掻痒薬(こうそうようやく)を投与し、症状を軽減させます。

抗掻痒薬には『ステロイド剤』と『非ステロイド剤』の2種類があり、前者は非常に強力で即効性が高いのですが、副作用の心配があり、後者は副作用は少ないものの、劇的な効果は望めず、即効性も低いというデメリットがあります。

そのため、獣医師の判断に従って経過を観察し、相談しながら投与する薬を決めていきます。

気になるノミアレルギー性皮膚炎の治療費ですが、病院によって異なるものの、診察料や内服・外服薬の処方だけでなく、アレルギー検査やノミが体表にいるかどうか確認する検査、採血、処方食、その他シャンプーや薬浴、消毒、ノミ駆除などの処置料を加算すると、1回の受診で16,000円~53,000円の費用がかかります。

更に、ノミアレルギー性皮膚炎の治療は10日おきに3回、平均3カ月ほどかかるため、合計すると14万円~50万円とかなりの出費になります。

また、費用だけでなく、治療期間中は激しい痒みを伴うため、愛犬の身体的及び精神的ストレスもかなりのものになります。

そのため、できるだけ早めにノミを発見し、症状が軽度のうちに治療を開始する必要があります。

3.3.飼い主がしてあげられること

愛犬がノミアレルギー性皮膚炎をはじめとするノミ由来の病気に感染しないようにするには、やはりノミの駆除及び予防を徹底的に行うべきです。

具体的には、

  • ノミ駆除・予防薬の定期的な投与
  • 生活環境からのノミ排除
  • シャンプー

などを定期的に行うことで、長い時間がかかりますがノミを愛犬の生活範囲から排除することができます。

特に、『ノミがいない生活環境を作る』ことは私たち人にもノミによる被害が及ぶ危険性を考えると、最優先で行うべきでしょう。

生活環境から徹底的に飲みを排除!特に掃除すべき場所は?

ノミを愛犬の生活環境から追い出すために、特に掃除すべきポイントは、

  • 愛犬のベッド、小屋周辺
  • カーペット、ソファー、畳、人が使うベッド
  • 部屋の四隅
  • 家具の下や間の隙間など、暗くて湿っている箇所

などといった場所です。

特に愛犬や人間の寝床周辺やソファーやベッドの上、カーペットの上や光が入りにくく、温度や湿度が常に一定の部屋にある家具の下などは、念入りに掃除機をかけましょう。

長期戦にはなりますが、定期的にこまめな清掃を行うことで確実に生活環境からノミを排除することができます。

ノミを効果的に駆除できるシャンプーのやり方

ただ愛犬の体をシャンプーすればノミが駆除できるかというと、そうではありません。

適切な手順を踏まないとかえって顔や内股など、シャンプーしづらい場所にノミが逃げ、そこで繁殖する可能性があるからです。

そのため、正しい手順を守ってシャンプーしてあげる必要があります。

用意するもの
  • 犬用ノミ取り用シャンプー(必要であれば、犬用リンスも)
  • 洗面器
  • 洗い桶やジャムの瓶など、ノミを捕まえておく容器
  • ノミ取り櫛
  • ピンセット(なければ割り箸などで代用)
洗い方
    1. まずはお風呂場につれていき、頭部や体毛の生え際、根元などにノミが逃げ込まないように軽く櫛をかけ、毛玉や毛のもつれた部分をほぐします。

 

    1. シャワーの温度を36~38度に設定し、耳の中にお湯が入らないように気を付けながら、耳の付け根あたりから背中の方向に向け、胸、お尻の順にシャワーをかけ、できるだけノミを背中側に追い込み、集めるようにしましょう。この時、犬の頭部や腹、毛の根元など処理しにくい場所にノミが行かないように注意してシャワーします。

 

  1. 背中にノミが集まったら、ノミ取り櫛やピンセットなどを用いてノミを取り除きます。この時、決してつぶさないようにしましょう(2.3.参照)。このとき、お腹や脚など、背中に集まらなかったノミもできるだけ取り除きましょう。

    取り除いたノミはあらかじめ用意しておいたノミ取りシャンプーを希釈したお湯の入った洗い桶やジャム瓶などに入れ、半日ほど閉じ込めて死滅させます。

    このとき、中身は必ず下水道から流して処分するようにしましょう。

    その後、背中、お腹、脚の部分を念入りにシャワーします。

  2. ある程度ノミを取り除けたら、ぬるま湯で説いた犬用ノミ取りシャンプーを地肌にまんべんなく塗布し、脚、お尻、内股、胸、首、背中の順に指の腹で優しくマッサージするように洗います。特に脚の部分は肉球と肉球の間やかかと部分の飾り毛、付け根部分、内股と念入りに洗いましょう。最後に顔の部分も優しくマッサージするように洗います。

    できるだけ、顔に触れても大丈夫なように予め慣らしておくとシャンプーが楽になります。

    目や耳にシャンプー液が入らないよう注意しながら洗いましょう。

  3. 最後に、目や耳にお湯が入らないよう片手で抑えつつ、顔、背中、胸、お尻、後ろ脚、前脚、お腹の順にシャワーで念入りにシャンプー液を洗い流します。特に、内股や脚の付け根、飾り毛などはシャンプー液が残りやすいので、ほぐしながら念入りに洗い流します。最後に、高い位置から低い位置へとシャワーをかけて終了です。

    もしリンスをする場合は、犬用リンスをぬるま湯で溶き、まんべんなくリンスをかけたら同じように洗い流します。

  4. しっかりシャンプー液及びリンス液を洗い流したら、乾燥した清潔な犬用タオルでしっかりと水分をふき取ります。その後、背中、お尻、胸、お腹、脚の順にブラッシングしつつドライヤーで乾かしましょう。使用したタオルとブラシは、犬用ノミ取りシャンプーを希釈した60度のお湯をバスタブに張り、その中に入れてタオルやブラシについたノミを完全に死滅させましょう。
  5. 洗い終わったら、フロントラインなどのノミ予防・駆除薬を滴下するとより効果的です

3.4.ノミを予防を心がけよう

定期的な清掃やシャンプーだけでなく、スポットタイプやチュアブルタイプのノミ駆除・予防薬を併用するのも重要です。

フロントラインやネクスガードはノミ駆除だけでなく、予防効果も高いため、獣医師からも推奨されています。

投与する際は、犬によってはフロントラインなどのスポット薬が合わなかったり、好みに合わないとチュアブルタイプの薬を嫌がることもあるため、事前に獣医師と相談するとよいでしょう。

『アロマ』の香りでノミを寄せ付けない!虫よけスプレーの作り方

アロマの香りは虫よけの効果があるとされ、特にラベンダー、ティーツリー、ゼラニウムは犬に用いても安全なハーブとして市販の犬用虫よけスプレーにも用いられています。

効果はそれぞれ、

  • ラベンダー:駆虫効果、抗菌作用、鎮静効果 など
  • ティーツリー:強力な抗菌効果、抗寄生虫、駆虫効果 など
  • ゼラニウム鵜:抗感染効果、抗菌効果、駆虫効果、 など

といった効能があり、ブレンドすることでより高い忌避能力を発揮します。

そこでこの項目では、ハーブのエッセンシャルオイルを用いた犬用虫よけスプレーの作り方をご紹介したいと思います。

用意するもの
  • スプレー容器(容量50ml以上)
  • 無水エタノール(ウォッカでも代用可)…5ml
  • 精製水(コンタクトレンズ用のものでも可。薬局で購入)…45ml
  • ブレンドしたエッセンシャルオイル(ラベンダー、ゼラニウム、ティーツリー)…5滴以下
  • スポイト

※アレルギーがある犬の場合は、無水エタノールの分量を少なくするか、用いずに作る。

※アロマオイルではなく、必ず天然素材100%の純度の高いエッセンシャルオイルを用いること。

作り方
    1. 予め、小皿などにラベンダー、ティーツリー、ゼラニウムのエッセンシャルオイルを同じ分量分垂らしてブレンドし、スポイトで5滴分吸い取っておきます。

 

    1. スプレー容器に無水エタノール5mlを入れ、そこにスポイトでブレンドしたエッセンシャルオイルを5滴以下垂らしてよく撹拌します。

 

  1. 2.に精製水45mlを加えて蓋をしっかり閉め、よく振って撹拌して出来上がりです。

使い方は、散歩前や庭で遊ぶときにシュッと犬の体に吹きかけます。

また、皮膚が弱い犬はバンダナなどに吹き付けて首などに巻いて身につけさせましょう。

タオルやベッド、犬小屋などの掃除後に吹きかけると効果的です。

無水エタノールを用いていますので、アレルギーがある犬には様子を見ながら使用し、万が一以上が出たら使用を中止するようにしましょう。

また、あくまで忌避剤ですので、あまり過信せず、必ずノミ駆除・予防薬などと併用して用いるようにしましょう。

4.まとめ

今回は犬に被害を与えるノミについてご説明していきましたが、いかがでしたでしょうか?

ノミは人や犬など、動物が生活する場所ならばどこにでも生息し、繁殖することが可能です。

また、犬だけでなく人にも被害を及ぼし、痒みだけでなく寄生虫や人畜共通感染症などといった恐ろしい病気に感染するリスクがあることもご理解いただけたかと思います。

生活環境からの徹底的なノミ排除を心掛け、愛犬とともに快適な生活を送れるようにしましょう。

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