愛犬とアイコンタクトが取れるようになる5つのステップ

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犬の目ってかわいいですよね。犬と目を合わせることをアイコンタクトといいます。しつけの基本といわれる行為です。

「犬のかわいい目で見つめられると、疲れも飛んでいく」「あの目で見つめられるとメロメロ」というのが、飼い主さんの気持ちです。

写真を撮るときも、なるべくカメラに目を向けた、かわいい姿を撮りたくなりますね。でも、「うちの子は目を合わせようとしない」「アイコンタクトがうまくできない」「アイコンタクトしながら、しつけるってどういうこと?」と困っている飼い主さんもいるでしょう。

ここではアイコンタクトの教え方を詳しく紹介していきます。

これから子犬を飼う方はもちろん、成犬からしつけを始める方も大丈夫です。アイコンタクトは「しつけをする」と構えなくても、愛情たっぷりに犬と接することで、できていきます。

成犬でも案外簡単に覚えられます。そして、これさえできれば、さまざまな次のしつけに進むことができます。反対にアイコンタクトが出来なければ、何も始まらないと思ってください。

アイコンタクトは愛犬とのコミュニケーションの基本で、アイコンタクトができると、飼い主さんと愛犬の絆が深まります。

最近の研究では、さらにアイコンタクトをとることが、人間と犬の健康にもよいことがわかってきました。アニマルセラピーにも生かされる犬の素晴らしい力はこのアイコンタクトにもあります。

ぜひ、毎日、愛犬とアイコンタクトをしてください。きっと飼い主さんはしあわせな気持ちになり、愛犬も喜びます。

目次

1.『犬のアイコンタクト』とは

2.『犬とアイコンタクト』する意味とその重要性

3.『犬のアイコンタクト』できるようになるまでの流れとそのしつけ
3.1.アイコンタクト訓練に必要な3つのもの
3.2.実際のアイコンタクト訓練の流れ5つのSTEP
3.3.大切なのは信頼関係を築くこと

4.犬とアイコンタクトする人も犬も幸せになるホルモンが出る?

5.まとめ

1.『犬のアイコンタクト』とは

犬のアイコンタクトは、全てのしつけの基礎となる大切な動作です。

簡単に言うと飼い主さんと目を合わせることですが、犬に「いつも飼い主に注目させる」ということが大切です。

犬に限らないことですが、動物は目を合わせることを嫌います。「目を合わせる」という行為は、相手への挑戦の意味があるからです。

野生動物などもどちらが強いかを争う時は、見つめ合っています。次の瞬間に飛びかかるかもしれません。

犬も本当は目を合わせることが苦手ですが、飼い主さんとリラックスして目を合わせていられるのは、犬が飼い主さんを信頼しているからです。

アイコンタクトすることには、どんな意味があるのでしょうか?

2.『犬とアイコンタクト』する意味とその重要性

アイコンタクトは犬の安全を守るために必要です。

散歩にでれば、さまざまなことが起こります。その時に犬を安全に導き、動かし、制止させるためにアイコンタクトをします。車が来ているのに飛び出そうとする、興味をもったものを口に入れてしまう、そんな場面に出合ったことはありませんか?

安全なドッグランでも、ほかの犬を追い回したり、けんかになりそうになったりする場合があります。飼い主さんが制止させなければ、犬はケガをしてしまいます。こういう時、アイコンタクトができれば、犬を制することができ、注意をこちらに向けることができます。

飼い主さんに注目させるということは、飼い主さんからの命令を聞く態勢ができているということです。犬が飼い主さんの呼びかけに応えて、反応し、行動する。「犬のアイコンタクト」の大きな意味です。

長い犬との生活で、ドッグランにいったり、サロンや獣医師にかかったりと、多くの犬やほかの人と触れ合う場面があります。犬とアイコンタクトができることがとても役立ちます。

飼い主さんと犬は主従関係があることが大切です。アイコンタクトは飼い主さんがリーダーであるという上限関係をはっきり見せることです。

犬は群れで行動する動物です。群れの下位の地位の犬は、リーダーの犬に注目しています。そしてアイコンタクトを取って、リーダーの気持ちを読み取ろうとします。

犬は話すことができませんから、このような社会性の中で、犬同士のアイコンタクトには大きな意味があります。飼い主さんと犬の関係も同じです。飼い主さんをリーダーと認めれば、犬は信頼するリーダーに注目します。

このような特性から、飼い主さんから犬に目を合わせようとしてはいけません。ましてや犬が見ている方向に顔を持って行って、目を合わせてはいけません。気持ちとしては「視線を感じたから見てあげる」という態度が望ましいです。

犬とアイコンタクトをとれなくては、どのしつけも始めることはできません。子犬の場合は最初のしつけがアイコンタクトです。自分の名前を覚えさせることから始めます。

3.『犬のアイコンタクト』できるようになるまでの流れとそのしつけ

アイコンタクトが基本だとわかりました。

飼い主さんを見る→褒められる

ということは教えていくことで、できるようになります。そして目を合わせると「いいことが起こる、楽しいことがある」と、犬に思わせることが望まれます。

3.1.アイコンタクト訓練に必要な3つのもの

① 名前を覚えさせよう

アイコンタクトの訓練に必要なのは、まず、犬に名前を覚えさせることです。家族で考えた、名前を決めてください。最初の一歩というところです。

「○○」と呼んで、わかったらおやつなどをあげるということから始めます。自分の名前を早く理解させましょう。

② ご褒美を決めておきます。

名前がわかる、アイコンタクトができたら褒めて、おやつをあげます。おもちゃなど好きなものを用意します。家族で褒める言葉を「いい子」「good」などと統一しておくことも大切です。

バラバラでは犬は混乱して、なかなか覚えられません。

③ 集中できるような環境を

犬が集中できる環境づくりも大切です。

近くにおもちゃやおやつがある、ほかの犬が遊んでいるようなところでは、集中できません。アイコンタクトはすぐにできるものではありません。目が合ったから、それでいいというものではありません。

成犬などを途中で飼うことになった場合は、やはり以前からの名前だと反応が早いです。

でも、全く違う名前になったとしても、愛情を持って名前を呼び続けると、案外、速く覚えます。何回も連呼してはダメです。必要な時に、アイコンタクトを取って呼ぶことで、自分の名前だと理解します。

では実際にアイコンタクトの訓練の流れをみていきましょう。

3.2.実際のアイコンタクト訓練の流れ5つのSTEP

STEP1 名前を呼んで振り向かせよう

犬の近くに寄って、犬が視線を離している時に名前を呼びます。「○○」と呼んで、飼い主さんの方に目を向けたらOKです。思い切り褒めてあげましょう。

おやつなどをあげるのもいいです。最初はリードなどをつけて行い、犬が集中できるようにします。ちょっとだけ見てもOKというところから始めてください。目を向けた瞬間にすぐに褒めてください。

名前=褒められるということを印象付けましょう。

できなくても叱らないでください。名前を呼ばれると叱られると思っては、名前は嫌だとなってしまいます。

「○○」と呼んでもこちらを向かなかったらやり直しです。落ち着きがないようすで、動き回っている、あっちこっちを向いている、という場合は名前を呼ばないようにします。

犬が落ち着かない時に名前を呼んでも、「嫌な気分がする」「叱られている時の言葉だ」と思ってしまうからです。落ち着いたら、もう一度名前を呼んで、こっちを見て目と目が合った瞬間に褒めておやつをあげてください。

「○○おいで」でおやつをもらえ、「○○止めなさい」で叱られると、犬は「○○」は、「○○」はいいこともあるけど、叱られることもあると混乱してしまいます。完全に覚えるまでは、名前は呼ばれると「よいことが起きる」ということに徹してください。

叱る時は、名前を呼ばず、低く「ダメ」「NO」というなどメリハリをつけてください。叱る時もしっかりと犬の目を見て叱ります。

「名前は覚えているようで、呼ぶと来ます」という飼い主さんもいるでしょう。

ごはんのとき、散歩の時、名前を呼ぶと犬が来ますか?それともドッグフードの音や、リードに反応していますか?

犬に「名前を呼ばれると楽しいことが起こる」と認識させることが大切です。

STEP2 関心ないそぶりでやってみよう

犬の近くにいる時に、飼い主さんはわざと犬に関心がないそぶりをします。

その時、犬が飼い主さんを見つめていて、目があったら、その瞬間に褒めておやつをあげてください。アイコンタクトできる、といいことがあるよということを教えます。

飼い主さんもゆったりとした気分で、笑顔でやってください。犬は敏感に飼い主さんの感情も感じます。「これは楽しいことだな」と思わせることが望ましいです。

SETP3 エサやおやつで注目させよう

おやつ、おもちゃを持って犬の前に立ちます。犬はおやつやおもちゃに注目していますらからその手を動かして、さらにそこに引きつけておきます。

犬に気づかれないようにしながら「○○」と名前を一度だけ呼びます。飼い主さんの方を向いたら、その瞬間に褒めてあげます。

犬のエサの時間を利用するのもいいです。エサの匂いをかがせて犬を誘います。エサのお皿を飼い主さんのあごの下に持っていくと、エサを見上げた愛犬と自然と目が合うでしょう。その時、アイコンタクトできたら「いい子」と褒めて、エサをあげます。

飼い主さんの方を向いたと思ったら、またすぐにおやつやおもちゃの方へ犬の視線が戻ってしまうのです。そういう場合はおやつをあげずに、犬の方に近づき、もう一度「○○」と呼んでみてください。

アイコンタクトが出来ればご褒美を上げます。名前を呼ばれて、飼い主さんの目を見たら、ご褒美がもらえると覚えていきます。この時、何度も名前を呼んで振り向かせても意味はありません。できないようでしたら、もう一度、近くで名前を呼ぶところから始めましょう。

STEP4 いろいろな場面でチャレンジ

名前がわかり、おやつ、おもちゃなどに気を取られている状態でも名前を呼べば、こちらを向くようになったら、次にさまざまな場面でアイコンタクトができるようにしていきます。

散歩中やほかの人がいるような場面など、犬の気が散るものが多いところでも成功するようにしてください。

散歩中におやつを持っていく方法もあります。散歩中に、名前を呼んで目が合えばご褒美をあげます。「○○」「いい子だね」とすぐに褒めてください。散歩中も名前を呼んで、コミュニケーションをとってください。

おもちゃで集中して遊んでいる時に「○○」と呼んでアイコンタクトができたら、すぐに褒めます。できるようになったら、おやつをあげる量を減らしても大丈夫です。おやつがなくてもアイコンタクトできるようにしていきます。

STEP5 どんな時もアイコンタクトできるように

最終段階はご褒美がなくても、「○○」と呼んだだけで、飼い主さんの方を見る、アイコンタクトができるようにします。

いつも飼い主さんを見る癖がついたら合格です。時々、ご褒美や遊びなどを入れながら、意識的に練習していくのもいいです。

ちょっといじわるですが、ご飯を食べている時に「○○」と呼んでみてください。もぐもぐしている口をピタッとやめて、耳を上げて飼い主さんを見るようになります。どんな状態でもできることがわかります。

犬の気分によって、アイコンタクトをするときと、しない時があるという場合があります。周りの状況にもよりますが、普段の生活でアイコンタクトにムラがあるとしたら、それは飼い主さんともっと仲良くなることから始めるのが良いと思います。

特別にしつけとしてアイコンタクトを求めるのでなく、一緒に遊び、散歩するといいです。時間をかけて「飼い主さんといると楽しい」となれば、自然に犬は飼い主さんに注目します。

遊んでいる時もジッと飼い主さんを見つめているはずです。その時に褒めてあげてください。散歩している途中に飼い主さんを見上げて指示を待っているようでしたら「いい子」と声で褒めてあげてください。

なかなか目を合わせようとしない犬には、おすわりをさせて、やさしく顔を両手で包んで、目を合わせてみてください。無理やりはダメです、時々でいいので、やさしく続けることです。その繰り返しで飼い主さんと目を合わせることは、「怖くない、平気なんだ」と教えます。

下を向くなど、嫌がるそぶりをする場合は、アイコンタクトのしつけを最初から行っていきましょう。

しつけには根気が必要です。犬の個性もありますから、すぐにできないかもしれませんが、犬が集中してできる時間は10~15分ほどです。

集中できていないと感じたら、無理強いせずに止めます。少しずつでいいので、毎日練習していきます。犬に「呼ばれるのは嫌だ」と思われては、どのしつけもうまくいきません。

飼い主さんも犬もストレスがかからないよう、楽しみながらトレーニングしてください。

名前を呼んで、飼い主さんの顔をじっと見上げている姿はとてもかわいいものです。ぜひ、できるようにしていきましょう。

3.3.大切なのは信頼関係を築くこと

アイコンタクトで一番大切なのは、飼い主さんと犬との信頼関係があることです。

飼い主さんがリーダーとなる主従関係がしっかりとあることです。愛犬に節度ある態度で接してください。飼い主さんと愛犬に信頼関係がなければ、犬は飼い主に注目しません。また、しつけをしても言うことをきいてくれません。

散歩に行くとき、犬と飼い主さんのどちらが先にドアを出ますか?犬を先に出してはいけません。犬は自分の方がえらいと思ってしまいます。飼い主さんはアイコンタクトで犬を制して、自分が先にでます。こんなことも小さな積み重ねです。

主従関係を保ち、飼い主さんがリーダーだという信頼関係を築きます。老犬になるまでの長い犬との係わりで、アイコンタクトで多くのことを伝えあっていくのです。

おやつやおもちゃで注目させても、それがなかったらできないというのでは意味がありません。おやつを使うのはしつけの手段であって、信頼関係があれば、どんな時でもアイコンタクトをしてくるようになります。

犬の目線やアイコンクトには、その時によっていろいろな気持ちやメッセージがあります。主な犬のアイコンタクトと気持ちを紹介します。

犬がアイコンタクトをしてきて、目が合ったのに、すぐにそらすことがあります。その場合は飼い主さんが好きで見ていただけです。何かリーダーのために出来ることないかなと考えていたのだと思います。

犬が穏やかに座ったり、寝転んだりしている時の目は落ち着いています。何気なくどこを見るともなく飼い主さんを見たりします。それは犬がとても安心している状態で、無意識のうちに飼い主さんをみているのです。飼い主さんが近くにいることを感じ、うれしいと思っています。

犬が飼い主さんに一生懸命に目線を投げかけてくる時は、何か欲しいものがある時です。尻尾を振り、ちょっと興奮気味に目線を投げます。「早く散歩に行こうよ」「おやつが欲しい」などの要求です。

甘えやわがままからくるアイコンタクトなのかを考えて、エスカレートしないようにします。犬が飼い主さんを追って、目を合わせようとするのはかわいい仕草です。目が合うと飼い主さんも「おやつをあげようかな」と思ってしまうのです。

アイコンタクトで犬が気持ちを伝えるのでいいのですが、それがいつも通るようになると、今度は「アイコンタクトしたのにおやつをくれない」「くれるまで後をついていこう」「くれるまで飛びつこう」と要求の行動がエスカレートしてしまうことがあります。

犬がじっと飼い主さんを見ている視線を感じることがあります。構って欲しい時、遊んで欲しい時などにそういう行動をします。一緒に遊ぶことができない時は、犬と目を合わせないようにします。アイコンタクトをとっても、期待外れが続いては、犬との主従関係が崩れます。

散歩の途中で、犬がほかの犬をじっと見つめている時は、興味を持っている時です。じっと見ていたかと思ったら、うなったり、飛びついたりすることもありますから、すぐに離せるように注意してください。

人間に対して敵意がある場合、犬は人間をジーと見つめている時があります。表情には緊張が見られるでしょう。飼ったばかりで慣れていない、犬が不安で緊張している。そういう時は視線には敵意が表れます。

この場合、こちらは何気なく目線をはずします。目をそらしながら、落ち着いた声で「大丈夫だよ」などと声をかけて、こちらに敵意がないこと、緊張しなくてもいいことを教えます。

いつもアイコンタクトができる愛犬でも、目をそらすことがあります。「叱られるかもしれない」「いたずらしたのがばれるかも」といった時は、アイコンタクトをしないばかりか、いつもと様子がおかしいのでわかります。

例えばシャンプーが嫌いな犬に「シャンプーするよ」と言っただけで、聞こえなかった振りをしたり、目を伏せて嫌そうに逃げたりします。飼い主さんとアイコンタクトを取ろうしません。豊かな犬の感情で、人間と同じですね。

4.犬とアイコンタクトする人も犬も幸せになるホルモンが出る?

犬とアイコンタクトし絆を深めると、飼い主さんと犬の両方に、幸せを感じる「オキシトシン」というホルモンが脳に分泌されるそうです。すごいですね。

オキシトシンはストレスを減らし、リラックスする、幸福感を増す役割を果たします。

オキシトシンは愛情ホルモンとも呼ばれています。愛情ホルモンと呼ばれるのは、もともと女性の出産や母乳などに働きかけるホルモンとして知られてきたからです。女性だけではなく、男性にも分泌されることがわかっています。

オキシトシンは人間同士のつながりで、親子や恋人などの良好な関係があると分泌されます。

オキシトシンの効果で社交性が高まり、人との関係に積極的になれます。相手への信頼も増すなどよいことばかりです。よい睡眠ができるようにもなります。学習意欲、心臓機能の向上、感染症の予防などいいことだらけです。

こんな幸せホルモンが、人間と犬でも効果を発揮しているのです。犬は飼い主さんに見つめられて、体を撫でてもらえると幸せを感じます。注目されている、安心していられるという気持ちです。

そして飼い主さんを信頼し、さらに注目したいと見つめてきます。飼い主さんも愛犬に見つめられて、「かわいいなあ」とますます愛情を感じて幸せになります。さらに愛犬を笑顔で見つめます。

飼い主さん、犬がアイコンタクトをとると、オキシトシンが分泌される興味深い実験があります。

2015年、麻布大学獣医学部伴侶動物学研究室が行った、人と犬の絆とオキシトシンとの関係の実験で、学術雑誌SCIENCEに紹介されました。

飼い主さんと飼い犬30頭を対象に、犬と飼い主が30分間、交流した後に採尿しました。アイコンタクトを多くとっていた人の尿からは、見つめ合う時間が少なかった人よりも高い濃度のオキシトシンが検出されました。

犬も同じで、飼い主さんに触れてもらう時間が長い方が、オキシトシンの濃度が高くなるそうです。人同士以外、動物との間でオキシトシンの濃度が高まることが初めて確認された実験です。アイコンタクトが人間と犬の絆を深めることがわかりました。

オキシトシンの分泌は犬を「撫でる」ことで、犬と人間に多く分泌されることもわかっています。犬のフワフワした感覚が脳に信号を送り、飼い主さんをリラックスさせ、撫でられた犬もよろこぶという、うれしい発見です。

スウェーデン農業大学獣医学部の生理学者のマウスを使った実験で、撫でられることがとても幸福感とつながっていることがわかりました。

実験は母親から離したマウスを1分間に40回ほど撫でるというもので、撫でられたマウスは、母親に育てられたマウスと同様の成長が見られたという結果が出ています。撫でるという行為が安心感や幸福感となり、オキシトシンを多く分泌させたからです。

オキシトシンの別の実験では、オキシトシンをスプレーして吸い込むと、人間は他人を簡単に信じてしまうという結果があるそうです。幸せ効果は人の猜疑心をも弱らせます。人に慣れないサルや犬にオキシトシンを吸い込ませ、慣れさせるようにする効果があるそうです。

また、別の研究では、飼い主さんからの指示が出た場合、オキシトシンを与えられた犬のほうが、指示に従う確率が高いことがわかっています。

幸せホルモン、オキシトシンには鎮痛効果があることもわかっています。それを利用して、病院や老人施設などでアニマルセラピーにいかしているところもあります。

動物の力を借りて、病気や障がいの症状を軽減したり、患者をいやしたりするのがアニマルセラピー。セラピードッグという言葉を聞いたことがありますか?

病院や老人施設などに訓練された犬が出向き、入院患者、自閉症、うつ病などで孤独になりがちな人、認知症の方と接します。患者は穏やかな気持ちになり、つらい症状が軽減されたり、身体機能が向上したりすることが望めるのです。

すべては犬が見つめてくれる、アイコンタクトをとることから始まります。犬が見つめてくれる力は大きいです。

定期的に犬が施設を訪問することで、それを待っている人は、気持ちが前向きになります。犬が見てくれていることや、介助してくれるだけでリハビリに頑張る力が沸いたり、犬を触っているだけで心がやすらぎます。笑顔になり、犬を通じての会話も増えるでしょう。

超高齢化社会が進んでいる現在、病院や老人施設での犬との触れ合いを積極的に取り入れていく施設は、さらに増えていくでしょう。

人と犬は古くは1万5000年~3万年前に共に暮らし始めたといわれます。長いつきあいです。

その歴史の中で、犬は人と絆を深め、幸せホルモン、オキシトシンを高められるように進化してきたと考えられています。人間もまた犬と共生し、狩りや放牧で役立て、犬を特別な存在にしてきた長い歴史があります。

夜中に突然、犬が外に向かって耳を立てる、吠え始めたら、人間はそれだけで不安になります。反対におだやかに寝ている犬を見るだけで安心します。

昔の人も同じだったでしょう。犬と共生してきた歴史から、今も犬の行動や目を見るだけで、人間はさまざまなことを感じるのです。

5.まとめ

アイコンタクトについて紹介してきました。犬と飼い主さんが見つめ合うことがこれほど素晴らしいパワーや絆があることに驚かされます。

そしてやさしく撫でることや一緒にいる安心感がオキシトシンという幸せホルモンを分泌させていることはうれしい発見です。これは愛犬との絆に、そして人間関係でも役立てていきたいものです。

犬とおしゃべりができたらいいなと思ったことはありませんか?飼い主さんなら、愛犬が今、何を思っているのか、飼い主のことをどう思っているのか聞いてみたくなります。

犬は目、尻尾、耳などで感情がわかります。中でも目は多くのことを伝えています。「目は口ほどにものを言う」と言いますが、まさに、言葉を話さない犬は、目で多くのことを語りかけています。

子犬から老犬になり容姿は変わっても、かわいい瞳だけは変わりません。アイコンタクトを覚えて、目と目で絆を深めてください。犬が伝えたいこと、飼い主さんが伝えたいこと、お互いにわかればストレスなく楽しく暮らしていけます。

犬との触れ合いは健康にも良いので、犬を飼っていると、一緒に散歩をして健康になれるばかりではなく、飼っていない人よりも血圧が高くならないという報告もあります。愛犬との楽しい毎日で、犬も人間も幸せをおおいに感じたいものです。

オキシトシンの鎮痛効果は今後さらに注目されるでしょう。超高齢化社会では、多くの犬たちが活躍してくれることが望まれ、高齢者、障がいのある人を犬が癒していくでしょう。犬は人間にとって最高の友達です。

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