犬の貧血の症状や原因がわかる!貧血の治療法や改善に適した食べ物

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大切な愛犬はいつまでも健康でいてほしい、飼い主さんならだれでも思うことです。

しかし犬も人間と同じように、病気にかかることがあります。

犬は具合が悪いから病院に連れて行って、とは飼い主さんに言ってくれません。もともと犬は我慢強く、具合が悪い様子を見せないところもあります。

貧血は特に飼い主さんも気づかないことがあり、気づいたときには重症だったということもあります。

飼い主さんにできることは、日頃から愛犬の様子を注意深く観察し定期的に健康診断を受けさせることです。

そうすることで万が一病気になっても、早期発見ができて治療効果も得られやすくなります。

また犬の病気を勉強し、貧血にどういうものがあるか知っておくことも大切です。

そこで、今回は犬の貧血についてまとめました。

これを読んで犬の貧血にはどんなも症状があるか、どうしたらよいかを知っておきましょう。

そうすればいざというときにも愛犬のために慌てずに対応できますよ。

目次

1.犬にもかかりやすい病気3大死因がある!
1.1.がん(腫瘍)
1.2.心臓病(僧帽弁閉鎖不全症など)
1.3.腎臓病

2.人間と同じように貧血の症状が現れる犬もいます
2.1.どのような症状が出るの?
2.2.犬の貧血を起こす原因とは?
2.3.犬の赤血球の正常値
2.4.一般的な貧血の治療法
2.5.貧血の症状が重い場合は輸血がされることもある

3.犬 貧血 食事療法で貧血改善!
3.1.犬の貧血に効果あり!レシピ5撰

4.自己免疫性溶血性貧血で犬が死亡するケースが
4.1.一般的な自己免疫性溶血性貧血の症状
4.2.自己免疫性溶血性貧血の原因
4.3.死亡率はどれくらい?
4.4.自己免疫性溶血性貧血になりやすい犬種はある?
4.5.貧血に効果がある薬と薬の副作用
4.6.自己免疫性溶血性貧血の一般的な治療法

5.腎不全・腎臓病と貧血の関係
5.1.腎性貧血に効果的な食事とは?

6.まとめ

1.犬にもかかりやすい病気3大死因がある!

犬も人間のように病気にかかり、残念ながら死亡してしまうことがあります。

犬がかかりやすい病気、またはかかりにくい病気というものは、犬種はもちろん犬の大きさや体の作りや飼育環境などで個体差は激しく一概にはいえません。

しかし「犬の病気による3大死因」は統計上出ています。「がん(腫瘍)」「心臓病」「腎臓病」が病気による3大死因です。

こういった大切な愛犬の命を脅かす可能性のある病気については、飼い主さんも知っておくことが重要です。

1.1.がん(腫瘍)

犬も人と同じようにがん(腫瘍)にかかります。高齢になると人でも犬でもがんにかかりやすくなります。

最近は犬の寿命が長くなっているので、どうしてもがんにかかる犬が多くなります。

がんの場合はどんな犬種でも注意が必要で、日頃から犬の生活環境や食事に気を付けてあげる必要があります。

また、体中をなでたり、触ったりすることで異変に気付くことができます。日ごろから愛犬の体をよく触りましょう。

がんは人と同じく早期発見が大事です。定期的に動物病院で検査を受けておきましょう。

1.2.心臓病(僧帽弁閉鎖不全症など)

犬の心臓病は、やはり年を取ってくるとかかりやすくなってきます。愛犬が6歳を超えるあたりから気を付けるようにしておきましょう。

症状が明確でないことも多く、わかりにくいのも心臓病の特徴です。やはり定期的な健康診断を受けることが大切ですし、愛犬がいつもより元気がない、息がすぐ荒くなる、食事の量が減った、など様子をよく見ておくことも大切です。

「僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜん)」は有名な心臓疾患で、チワワやトイプードルなど小型犬がかかりやすいといわれています。

他に肥大型心筋症や拡張型心筋症、フィラリア症、先天性疾患である心室中隔欠損症、心房中隔欠損症、など様々な心臓病があります。

1.3.腎臓病

腎臓病も犬の3大死因です。腎臓は老廃物を排泄するほか血圧の調節をしたり水分電解質やpHの調節をしたりなど重要な働きをしています。

腎臓病は大変静かに進行するのが特徴で、気づいたときには相当進行していたということも少なくありません。

日ごろから愛犬の尿の状態や、食欲、元気かどうかをよく観察しておきましょう。腎臓病についてもやはり定期的に健康診断を受けることが大切です。
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2.人間と同じように貧血の症状が現れる犬もいます

犬にも人間と同じく貧血になり、症状が現れることがあります。

「貧血」とは体の各器官に酸素を運ぶのに十分な赤血球を持っていない状態、または、赤血球の数が減少する状態のことを指します。

2.1.どのような症状が出るの?

例えば脈が速い、ぐったりして元気がない、寝てばかりいる、運動を嫌がる、食欲が落ちた、呼吸困難になる、口内粘膜が白っぽくなる、肝臓や脾臓が腫れる、白目や口の中の粘膜が黄色になる、尿の色が赤茶色のような濃い色になる、などの症状が見られます。

これらは体内の赤血球が不足し酸欠状態になってしまうので、それに伴った症状が出てきます。

2.2.犬の貧血を起こす原因とは?

貧血を起こす原因はさまざまなものがあります。

出血(失血)による貧血

怪我によるもの、また胃・十二指腸潰瘍などの内臓疾患でも出血が起こります。

そのほか消化管にできた腫瘍からの緩慢な出血や、泌尿器系からの慢性出血でも貧血が生じます。

中毒による貧血

中毒による出血で有名なものは「たまねぎ中毒」です。犬に玉ネギや長ネギを与えると溶血性貧血を起こします。

ネギ類に含まれる「アリルプロピルジスファイド」という化学物質によって赤血球の中のヘモグロビンが酸化され、赤血球に「ハインツ小体」という物質が作られてしまうことで生じます。

赤血球が血液のなかで溶けたり脾臓などの臓器で破壊されたりするので貧血になるのです。

また薬物による中毒で貧血が起こることもあります。

寄生虫による貧血,

ノミ・ダニなどが犬の体に多く寄生することで失血が起き貧血になることがあります。

また回虫や鉤虫症、コクシジウムに寄生されることでも貧血が起こります。

バベシア原虫という寄生虫は赤血球に感染します。内部で分裂することで赤血球を破壊したり、感染した赤血球を排除しようと免疫が働いたりすることで溶血性貧血となります。

バベシア症はマダニ媒介性疾患です。草むらで犬を遊ばせたあとにはマダニがついていないかチェックすることが必要です。

赤血球の生産不能による貧血

「非再生性貧血」ともいわれ赤血球を生産することができなくなります。

血液中に若い赤血球が見られません。つまり赤血球が作られていないということです。

腎不全

腎臓では赤血球を作る指令を出すホルモン「エリスロポエチン」が腎臓で作られています。

それが腎不全になることで、作られなくなってしまい貧血になってしまいます。

骨髄の病気によるもの

急性骨髄性白血病や多発性骨髄腫、がんの骨髄転移などがあります。

血液幹細胞の異常

再生不良性貧血、鉄芽球性貧血などの病気があります。

自己免疫性溶血性貧血(免疫介在性溶血性貧血)

免疫細胞が、免疫のエラーにより自分の赤血球を異物とみなして攻撃してしまうため貧血がおこります。なぜ攻撃してしまうのか、原因が不明のことがほとんどですが遺伝性のものが認められる場合もあります。

薬剤の副作用

薬による副作用で、骨髄の働きが弱まることがあります。そうなると赤血球が生産されなくなり貧血になります。

鉄の不足

栄養不足や偏食、また胃の切除で鉄分が吸収されず「鉄欠乏性貧血」になってしまうことがあります。

2.3.犬の赤血球の正常値

犬の赤血球の正常値は5,500,000~8,500,000/㎕(マイクロリットル)です。「5.5~8.5✕10⁶/㎕」という形で書かれていることもあります。

飼い主さんは愛犬の健康な状態での赤血球数を知っておきましょう。

2.4.一般的な貧血の治療法

愛犬が貧血になった場合の治療は内科的治療、外科手術、貧血の原因の除去などが行われます。どのような治療なのか説明します。

治療は犬の症状や、年齢、状況によっても変わるので、必ずしも全部やるわけではありません。

内科的治療

それぞれの病気に対応する、お薬や点滴で治療をします。

例えば貧血にともなって心不全のある子なら、強心薬や心臓のポンプ能力を高めるお薬、心臓の負担を減らすお薬などを投与します。

免疫がかかわるような貧血にはステロイドが投与され様子をみます。

また貧血の酸素不足からくる不整脈なども管理し観察します。

外科的治療

脾臓で赤血球が破壊されるときは、脾臓を摘出する手術を行うことがあります。

貧血の原因の除去

貧血の原因となっているものを取り除きます。疾患が原因で貧血になっているのならその疾患を取り除くことが必要となります。

白血病や骨髄種などはステロイドやの投薬や化学療法による点滴などを施します。

消化管の潰瘍などは消化管の粘膜保護薬やH2ブロッカーなどが投与されることが多いようです。

バベシア症などでは抗原虫薬や抗マラリア薬、抗菌薬などが投与される場合があります。

2.5.貧血の症状が重い場合は輸血がされることもある

貧血の症状が重篤な場合は輸血することがあります。人間の場合と異なり動物用の血液がすぐにみつかるわけではないので、見送られることもあります。

人と同じように犬にも血液型があり、ドナーとレシピエントの血液が適合しないと、輸血はできません。

適合には犬種は関係なく、血液が合えば輸血をすることができます。

日本では徐々に輸血ネットワークが構築されつつありますが、まだオフィシャルなものはないので病院によって血液の入手方法はまちまちとなっています。

3.犬 貧血 食事療法で貧血改善!

愛犬の貧血は、飼い主さんの食事療法などでも改善することができます。

少しでも愛犬の症状を改善してあげたいですよね。

食事にレバーを

まずは鉄分を多めにしてあげましょう。貧血にいいとよく言われるレバーにはビタミンB12が多く含まれています。このビタミンは貧血を予防し血液を作る働きをします。

オリーブオイルでレバーを中まで火が通るように炒め、与えます。そのほかにニンジンや白菜などの野菜を茹でて与えてもいいでしょう。

生のまま与えることもありますがその時は食べやすいよう細かく刻みます。

レバーは犬が喜びますがコレステロール値が高く、たくさん食べさせたり続けて食べさせたりするのはよくありません。

少しずつ与えるか、週に1,2回にするなどにしましょう。

新鮮なレバーを購入したら細かく分けて冷凍しておくと便利ですね。レバーは牛、鶏、豚どれでもかまいません。必ず火を通してあげましょう。

レバー入りのフード

レバーが入ったウエットタイプのフードも売っています。普段のドッグフードに足してあげるのもいいですね。

ビタミンB12と葉酸

ビタミンB12は赤血球を作る働きがあります。また葉酸も貧血には欠かせないビタミンです。

これらのサプリを食事にプラスして与えてあげましょう。

犬用サプリとして購入することができます。

3.1.犬の貧血に効果あり!レシピ5撰

犬の貧血に効果のあるレシピを5撰ご紹介します。

その前に入れてはいけないものをあげておきますね。

また、味がなくてまずそう、と人間がみると思ってしまいますがお塩やしょうゆは犬には不要です。

  • ネギ類を入れない。中毒になり貧血を起こします。
  • チョコやナッツを入れない。中毒を起こします。
  • レーズン、ブドウは入れない。これも中毒を起こします。
  • 生卵はいれない。消化によくありません。加熱しましょう。
  • 調味料はつかわない。塩分過多になります。
  • ウインナーやハムなど加工食品を入れない。犬には塩分が多すぎます。
  • 鶏や魚の骨を入れない。のどに刺さってしまいます。
  • イカ・タコ・エビ・するめなどは入れない。消化不良を起こします。

などです。心配なときはかかりつけの獣医さんにも相談しましょう。

おすすめレシピ

お野菜はにんじんやかぼちゃ、ブロッコリー、キャベツなど冷蔵庫にあるものでOKです。

またワカメやヒジキも茹でて食べさせることができますよ。

玉ネギや長ネギ、ニラなどは絶対に入れないでくださいね。

  • 1.レバーとお野菜の炒めもの

野菜はおうちにあるもので大丈夫です。にんじんやカボチャなど固い野菜はレンジなどで柔らかくしておきます。

レバーは適当な大きさにカットして、野菜といっしょにオリーブオイルや無塩バターで炒めます。白いご飯にかけてあげましょう。

  • 2.まぐろと砂肝、野菜の煮物

まぐろや砂肝も貧血には効果的です。まぐろと砂肝は茹でて火を通します。そこにブロッコリーやにんじん、だいこんなども一緒にいれて煮込んであげます。

白いご飯を一緒にいれるか、かけて食べさせます。

  • 3.レバーと野菜のクリームシチュー

レバーと野菜は茹でて食べやすくします。野菜はかぼちゃやブロッコリー、にんじんやだいこんがおすすめです。

キノコを入れてもいいので、細かく切って消化しやすいようによく茹でます。

犬用ミルクで軽く煮立たせ、冷めたらごはんにかけてあげます。レバーの代わりに砂肝などを使うのもおすすめです。

  • 4.まぐろとレバーのハンバーグ

まぐろとレバーは茹でておきます。キャベツやワカメ、ニンジンなどお野菜もゆでましょう。これらをフードプロセッサーに入れミンチ状にします。

片栗粉を少量加え、犬用ミルクの粉があればいれてもいいでしょう。ミンチ状にしたものを犬の食べやすい大きさに丸めます。茹でても炒めてもどちらでも。

  • 5.レバーペーストでおやつ

レバーは茹でてペースト状にします。お野菜も一緒に茹でてペースト状にして混ぜてもいいですね。

ペースト状にしたものを犬用ビスケットに塗っておやつにあげましょう。コングなどおもちゃに入れてあげるのもおすすめです。
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4.自己免疫性溶血性貧血で犬が死亡するケースが

「自己免疫性溶血性貧血」(じこめんえきせいようけつせいひんけつ)という疾患では犬が死亡してしまうことがあります。重度の貧血になってしまうためです。

この病気は「免疫介在性溶血性貧血」とも呼ばれます。これは名前の通り免疫の病気で、抗体が赤血球を異物とみなし赤血球を壊していってしまうため赤血球が減少、またはなくなってしまう怖い病気です。

飼い主が知らずに放置してしまうと、死亡してしまいます。この病気はどの犬種でもおこる貧血であり、また、遺伝的ものもあるといわれています。

免疫介在性血小板減少症(血小板が破壊される病気)を併発していると「エバンス症候群」とも呼ばれ重症になっていることが多いです。

4.1.一般的な自己免疫性溶血性貧血の症状

自己免疫性溶血性貧血の症状は、急に現れることが多く元気がなくなり、食欲がなくなり吐き気が起こることもあります。

また少し運動しただけでも息を切らしたり運動を嫌がったりします。粘膜や皮膚がピンク色だったのが蒼白、黄疸がおこります。

また尿が濃い黄色からオレンジ色になります。脾臓が腫れて、外から触ってわかることもあります。

4.2.自己免疫性溶血性貧血の原因

自己免疫は、自分の白血球が自分の赤血球を攻撃してしまうことで生じます。

これは免疫系のエラーですが、遺伝的に起こしやすい犬種があり、アイリッシュセッターやコリーなどがあげられます。

他にはなんらかの外傷がきっかけで起こることもあります。

また「新生児溶血」といって、生まれたばかりの子犬の赤血球を母犬の母乳に含まれる抗体が攻撃してしまい子犬が貧血になることがあります。

「ハインツ小体性溶血性貧血」という疾患もあります。これは主にネギ類の摂取によるものが多く、そのほかアスピリンやアセトアミノフェンなど薬物でもこの貧血になることがあります。

これらの物質には酸化物質が含まれ、血液中のヘモグロビンに変性を起こしたり結晶化したりして赤血球が破壊されてしまうことで貧血になります。

原因物質を取り除けば治療ができます。

4.3.死亡率はどれくらい?

自己免疫疾患の重篤な場合では、死亡率は30~80%と高めになっています。

4.4.自己免疫性溶血性貧血になりやすい犬種はある?

プードル、オールド・イングリッシュ・シープドッグ、アイリッシュセッター、コッカースパニエルなどがかかりやすい品種ですがほかの犬種でもかかります。

また雌犬の発生率が雄犬の2~4倍といわれています。

4.5.貧血に効果がある薬と薬の副作用

  • 「ペットチニック」:貧血時や病後の回復期などの栄養補給に使われます。鉄、銅、ビタミンB群を含んでいます。副作用は鉄による下痢や吐き気など消化器症状などです。
  • 「鉄剤」(硫酸鉄):鉄欠乏性貧血の際に処方されることがあります。下痢や吐き気などの消化器症状があります。
  • 「ビタミンB12」:ビタミンB12も鉄欠乏性貧血の際に処方されることがあります。葉酸と一緒に処方されることが多く、副作用は特にありませんが合わないようでしたら獣医さんに相談しましょう。
  • 「ダルベポエチン」:慢性腎臓病に伴う貧血。副作用は発熱、赤芽球癆(せきがきゅうろう)、高血圧などがあげられます。
  • 「ビタミンC」「ビタミンE」はハインツ小体の治療の際に処方されることがあります。下痢などの副作用がでることがあります。

4.6.自己免疫性溶血性貧血の一般的な治療法

まずプレドニゾロンというコルチコステロイドを投与することころから始めます。反応が得られたら様子を見ながら慎重に少しずつ薬の量を減らしていきます。

また、シクロスポリンやアザチオプリン、レフェルノミドなど免疫抑制剤で抗原抗体反応を食い止めて赤血球破壊を防ぎます。ヒト免疫グロブリン製剤を点滴することもあります。

溶血の過程に脾臓が関与していることが検査でわかったら、脾臓摘出手術を行うこともあります。

犬の場合、血栓症やDIC(播種性血管内凝固症候群:血液凝固反応が全身の血管で起こる症候群)が生じやすいので、ヘパリンなどを投与して抗血栓療法も行います。症状が重い場合は輸血をすることもあります。

5.腎不全・腎臓病と貧血の関係

腎不全・腎臓病が貧血とかかわることがあります。腎不全とは、腎臓が血液から老廃物を除去できないことと定義されており、腎臓の機能の75%以上を失うことを言います。

腎不全が進行すると身体の中に老廃物が溜まり、尿素症等の死に至る重篤な状態になる場合があります。

症状が突然出る急性腎不全と、数か月くらいかかって徐々に症状が出てくる場合があります。

ほとんどのばあいが徐々に発症するタイプです。75%以上を失うまでは、症状が明確でなく発見されにくい病気です。

普通は貧血になると、腎臓の受容体が低酸素状態を感知して「エリスロポエチン(EPO)」という赤血球を作るホルモンを産生し、分泌します。そして造血が促進されます。

しかし腎疾患の場合だと低酸素状態の感知やエリスロポエチンの産生が低下してしまい、貧血となってしまうのです。

原因はさまざまで、塩分やリンの過剰摂取や、老化にともなう腎機能の低下、また糖尿病やがんなどほかの病気が原因となることがあります。薬物や、毒物の摂取が原因となる場合もあります。

その他結石による尿路の完全閉塞や膀胱または尿道の破裂も腎不全の原因になります。

5.1.腎性貧血に効果的な食事とは?

腎性貧血に効果的な食事は、まず腎臓の負担を減らすために低たんぱく低リンを心がけます。また塩分も押さえましょう。

レバーをあげたくなりますが、リンが多いので控えます。きゅうりは利尿作用があるので、食事に混ぜてあげるといいですね。

おすすめのレシピをご紹介します。

獣医さんにかかっている際は必ず相談をしてくださいね。愛犬の体重なども考慮して作ってくださいね。

鶏肉と野菜のトマトスープ

鶏肉(ささみなど)茹でて食べやすい大きさに切っておきます。野菜はじゃがいも、ブロッコリー、かぼちゃなどを利用し、これらも食べやすい大きさに切っておきましょう。

その後トマト缶(塩分のないもの)を加え、水で薄めて煮込みます。冷めたらごはんにかけて食べさせてあげましょう。

さけと野菜のリゾット

さけは塩分のないものを選びます。食べやすい大きさにきって骨は取り除きます。野菜はじゃがいもやキャベツ、かぼちゃなどを細かく切ってお鍋で煮ます。

お水を適宜足してご飯を入れてぐつぐつ一緒に煮ます。柔らかくなったら冷まして食べさせます。

鶏ささみのサラダご飯

鶏ささみは茹でて適当な大きさに裂いておきます。きゅうりはそのまま食べやすい大きさに切っておきます。ブロッコリーやにんじん、かぼちゃ、きのこなども、適当な大きさに切って食べやすい柔らかさになるまで茹でます。

材料を全部まぜてごはんに乗せます。その上から茹で卵の黄身(1/2程度)とカッテージチーズをかけます。
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6.まとめ

犬も人間と同じようにがんや心臓病などの病気にかかり、命に係わる場合もあります。人間と違うのは自分で具合が悪いと訴えることができないことです。

特に貧血は、気づきにくい病気です。飼い主さんがいつも犬の健康状態をチェックし、ちょっとした異変に気付いてあげることが大切です。

また獣医さんのところで定期的な健康診断を受けるようにしましょう。

貧血にもたくさんの種類があり、すぐ治るものから時間がかかるものなど様々です。

愛犬にとって頼りにできるのは飼い主さんだけです。

病院で治療するのはもちろん、食事に気を付けるなどできる限りのことをして愛犬が元気になるように最善を尽くしましょう。
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